港湾労働法の一部を改正する法律案
参議院 労働・社会政策委員会
平成12年法律第72号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院労働委員会
- H12.4.20趣旨説明労働委員会 84
- H12.4.21質疑・討論・附帯決議・採決労働委員会 9156
- H12.4.25委員長報告・採決・附帯決議本会議 2923
参議院労働・社会政策委員会
- H12.5.9趣旨説明労働・社会政策委員会 105
- H12.5.11質疑・討論・採決・附帯決議労働・社会政策委員会 11177
- H12.5.12採決・委員長報告・附帯決議本会議 2379
提案理由
牧野隆守 労働大臣 平成12年4月20日ただいま議題となりました港湾労働法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
近年におけるコンテナ輸送の増大等港湾における輸送革新の著しい進展に伴い、港湾運送の分野においては、高度な技術、技能を有する労働者をより積極的に活用していく方策が求められております。また、現在、港湾運送事業の一層の効率化、サービスの多様化が求められているところでありますが、事業の効率化に伴い、港湾労働者の雇用の安定が損なわれることが懸念され、港湾労働者の雇用の安定と港湾運送事業における効率的な経営、就労体制の確立との両立を図っていくことが喫緊の課題となっております。
これらの問題に関しては、平成九年十二月に行政改革委員会から、港湾運送事業主間で港湾労働者を相互に活用することのできるような仕組みの確立を求める意見が提出されたところであります。
政府といたしましては、港湾労働をめぐる状況の変化及び行政改革委員会の意見を踏まえ、本法律案を作成し、中央職業安定審議会の審議を経て成案を取りまとめ、ここに提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一は、港湾労働者派遣制度を創設し、港湾労働法の適用のある東京港等六大港の港湾運送事業主が労働大臣の許可を受けて、その常時雇用する港湾労働者を他の港湾運送事業主のもとで就労させることができることとし、派遣料金が適正な水準にあることや派遣日数が一定の日数を超えないことを許可基準とするなどの措置を講ずることとするほか、制度の対象となる港湾労働者の就業条件の整備等に関して労働者派遣事業と同様の措置を講ずることとしています。
第二に、現在労働大臣が六大港について指定している港湾労働者雇用安定センターの業務として、港湾労働者派遣制度に関する情報の収集提供やあっせんの業務、港湾労働者の苦情処理等の相談援助の業務を追加することにより港湾労働者派遣制度の適正な運営を図るとともに、同センターが実施している労働者派遣業務を廃止することとしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第147回国会衆議院労働委員会議録第8号1頁(平成12年4月20日)〔牧野隆守労働大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一港湾労働者派遣制度の適正な運営を図るため、港湾運送事業者が労働者派遣を求める場合には港湾労働者雇用安定センターにあっせんを求めることとするよう指導するとともに、同センターの運営については関係労使の意見が十分に反映されたものとなるように指導すること。
二港湾運送事業者が企業常用労働者以外の労働者を使用しないよう指導すること。
三本法施行後の実績、港湾運送事業の規制緩和の実施状況等を勘案し、本法の適用港湾の拡大に努めること。
四港湾労働者派遣制度の導入及び日曜荷役・夜間荷役の推進に伴い、労働時間が増大しないよう雇用管理の適正化を図るとともに、港湾運送事業者が協力して労働安全衛生対策を講じるなど、労働環境の整備に努めること。
五港湾労働者雇用安定センターの労働者派遣業務の廃止に伴い、同センターが雇用する派遣労働者の雇用の確保に努めること。
六ILO第百三十七号条約(港湾における新しい荷役方法の社会的影響に関する条約)及び第百五十二号条約(港湾労働における職業上の安全及び衛生に関する条約)について、港湾における荷役作業の実態等を踏まえ、その批准について検討を行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項につい適切に対処すべきである。
一港湾労働者派遣制度の適正な運営を図るため、港湾運送事業者が労働者派遣を求める場合には港湾労働者雇用安定センターにあっせんを求めることとするよう指導の徹底を図ること。
二港湾労働者雇用安定センターの運営に当たっては、関係労使の意見が十分反映されたものとなるよう指導すること。
三港湾運送事業者は企業常用労働者の使用を原則とし、日雇労働者を使用しないよう指導すること。
四本法施行後の実績、港湾運送事業の規制緩和の実施状況等を勘案し、本法の適用港湾の拡大に努めること。
五港湾労働者派遣制度の導入及び日曜荷役・夜間荷役の推進に伴い、労働時間が増大しないよう雇用管理の適正化を図るとともに、港湾運送事業者が協力して労働安全衛生対策を講じるなど、労働環境の整備に努めること。
六港湾労働者派遣制度の適用においては、労働大臣の定める適正な派遣料金及び日数の上限基準を申請事業主が厳正に遵守するとともに、今回の法改正の趣旨に照らし、専ら派遣労働のみに従事する労働者が生じることのないよう、万全の配慮をすること。
七港湾労働者雇用安定センターの労働者派遣業務の廃止に伴い、同センターが雇用していた派遣労働者の雇用の確保に万全を期すこと。
八ILO第百三十七号条約(港湾における新しい荷役方法の社会的影響に関する条約)及び第百五十二号条約(港湾労働における職業上の安全及び衛生に関する条約)について、港湾における荷役作業の実態等を踏まえ、その速やかな批准について検討を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=114701040)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。