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国会審議›第159回国会›閣法第75号
閣法第159回国会 第75号成立

不動産登記法案

平成16年法律第123号 不動産登記法
提出平成16年3月3日 内閣
付託衆議院 法務委員会
参議院 法務委員会
成立平成16年6月11日
平成16年法律第123号
審議会議 7回・発言 419(政府答弁等 175)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院法務委員会

  1. H16.5.11趣旨説明・質疑法務委員会 23167
  2. H16.5.12質疑法務委員会 24222
  3. H16.5.14質疑法務委員会 25205
  4. H16.5.19採決・附帯決議法務委員会 27229
  5. H16.5.20委員長報告・採決本会議 3331

参議院法務委員会

  1. H16.6.10趣旨説明・質疑・採決・附帯決議法務委員会 23160
  2. H16.6.11採決・委員長報告・附帯決議本会議 2934

提案理由

野沢太三 法務大臣 平成16年5月11日

最初に、不動産登記法案につきまして、その趣旨を説明いたします。

 不動産登記制度は、国民生活や経済活動の基盤である不動産について、その権利関係などを公示することにより、国民の権利の保全及び取引の安全と円滑を図るための制度であります。

 この法律案は、不動産登記制度について、登記の正確性を確保しつつ、国民の利便性の一層の向上を図るため、インターネットを利用したオンライン申請の手続を導入するとともに、片仮名、文語体の法文を現代語化する等の規定の見直しを行い、不動産登記制度を高度情報化社会にふさわしい制度にしようとするものであります。

 この法律案の要点を申し上げますと、第一は、登記の申請手続に関する規定を見直し、インターネットを利用したオンライン申請の手続を導入することとしております。これに伴い、従来の書面による申請についても、当事者の出頭主義を廃止することとしております。

 第二は、登記済証にかわる本人確認手段として、登記識別情報の制度を導入することとしております。

 現行法では、登記完了時に登記名義人に登記済証を交付し、これを次回の登記手続の際の本人確認手段として用いておりますが、これにかえて、オンライン申請においても利用することができるように、登記完了時に登記名義人に登記識別情報を通知することとし、これを次回の登記手続の際の本人確認手段として用いることとしております。

 第三は、申請人から登記識別情報の提供がない場合の本人確認の手続について、登記官から登記名義人に事前通知を行うことを原則とし、資格者代理人による適切な本人確認情報の提供がある場合には、登記官の判断により、事前通知を省略することができることとしております。

 第四は、登記の正確性を向上させるため、登記申請の際に、登記原因を証明する情報を必ず提供しなければならないものとしております。

 第五は、紙の登記簿を原則とする現行の規定を改め、登記簿は磁気ディスクをもって調製することとするとともに、登記所に備えつける地図等についても電子化を図ることができることとしております。

 また、執行妨害のため濫用されているとの指摘がある予告登記制度の廃止等の改正を行うこととしております。

 なお、この法律の施行に伴い、政省令の制定等所要の手続が必要となりますので、その期間を考慮いたしまして、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。

第159回国会衆議院法務委員会議録第23号16頁(平成16年5月11日)〔野沢太三法務大臣発言・発言番号68〕 会議録 国会会議録検索システム

立法資料のある条文

この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)

附帯決議

衆議院 法務委員会平成16年5月19日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一本法については、オンライン申請手続が導入されることに鑑み、国民の不動産等に関する権利が一層保全されるよう適切な運用に努めること。

二本法の施行に必要な政省令の制定及び施行に当たっては、専門資格者の団体から十分な意見聴取を行い、不動産の登記手続に関するこれまでの実務慣行を尊重し、本法の立法趣旨と適合するよう十分に配慮すること。

三不動産取引及び代金決済については、登記手続と当事者間の代金決済が同時履行でき、関係者の電子署名・電子証明書の有効性検証が、資格者代理人において適切になされるよう、万全な基盤整備を行うこと。

四オンライン申請に関する登記識別情報や電子署名などの情報が、個人のプライバシーに関する重要情報であることに鑑み、万全な情報管理体制を構築すること。

五不動産の表示に関する登記申請については、利便性の向上と国民の負担軽減のため、資格者代理人が適切かつ効率的に活動できるよう、十分に配慮すること。

六電子化による登記情報と地図情報の効果的な連携を実施するため、登記所備付地図等の一層の整備促進を図るとともに、十分な人的物的整備に努めること。

七登記の真実性を確保するため、資格者代理人が作成した場合の登記原因証明情報には、その者の電子署名を付するなど、資格者代理人の権限と責任が明確化され、その専門的知見が充分活用されるよう検討すること。

八不動産に関する国民の権利を保全し、取引の安全と円滑に資するという不動産登記制度の目的に照らし、本法の施行の状況について不断に検討を加え、改善の必要があるときは、速やかに所要の措置を講ずること。

参議院 法務委員会平成16年6月10日

政府は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一本法におけるオンライン申請手続の導入に当たっては、広く国民各層に周知徹底を図り、国民の不動産等に関する権利が一層保全されるよう適切な運用に努めるとともに、登記識別情報や電子署名などの情報が、個人の権利及びプライバシーにかかわる重要情報であることにかんがみ、万全な情報管理体制を構築すること。

二本法の施行に必要な政省令の制定に当たっては、専門資格者の団体から十分な意見聴取を行い、その専門的知見を十分活用し、本法の立法趣旨と適合するよう配慮すること。

三オンライン申請においては、登記手続と当事者間の代金決済が同時履行できるよう、登記代理権不消滅の規定の実効性を確保し、関係者の電子署名・電子証明書の有効性検証の権限を資格者代理人に認める等、万全な基盤整備に努めること。

四登記手続の適正かつ円滑な実施に資するため、オンライン申請においても、無資格者が業として行う登記申請行為を調査するための適切な措置を講ずること。

五新たに導入される本人確認に関する登記官の調査権限の運用については、不動産取引及び登記手続等に支障を来さないよう、十分に配慮すること。

六公示制度の信頼性を確保し、不動産取引の安全を図るため、登記原因証明情報の内容の長期保存をすることができるよう適切な措置を検討すること。

七登記所備付地図の一層の整備促進を図り、そのための十分な人的物的整備に努めるとともに、それを利用する者にとってより利便性の高いものとするため、専門資格者の団体から十分な意見聴取を行い、その在り方について検討すること。

八表示に関する登記申請における添付書面及び事実関係を疎明する書面等の取扱いについては、登記官による審査の迅速性を確保し、国民の負担を軽減するため、資格者代理人の制度の活用を図ること。

九不動産取引及び登記実務等の重要性にかんがみ、本法の施行の状況、今後の技術進歩等について常に注視するとともに、改善の必要が生じたときは、速やかに所要の措置を講ずること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=115901075)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。