建設労働者の雇用の改善等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成17年法律第84号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H17.6.24趣旨説明厚生労働委員会 294
- H17.6.29質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 30197
- H17.6.30委員長報告・討論・採決・附帯決議本会議 3324
参議院厚生労働委員会
- H17.7.5趣旨説明厚生労働委員会 295
- H17.7.7質疑・採決・討論・附帯決議厚生労働委員会 30211
- H17.7.8委員長報告・採決・附帯決議本会議 2920
提案理由
尾辻秀久 厚生労働大臣 平成17年6月24日ただいま議題となりました建設労働者の雇用の改善等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
建設業につきましては、中長期的な建設投資の減少等を背景に労働者の雇用が不安定化するおそれがある中で、受注産業という特性から、労働者を過剰または不足とする建設業者が共存している状況にあります。また、経済財政運営と構造改革に関する基本方針二〇〇四において、建設業者が住宅リフォーム等の新たな雇用の吸収先となる新分野へ進出することを関係省庁が連携して支援することとされております。
こうした状況に対応し、建設労働者の雇用の安定等を図るため、本法律案を作成し、労働政策審議会の審議を経て成案を取りまとめ、ここに提出した次第であります。
次に、この法律案の内容につきまして御説明申し上げます。
第一に、建設業務労働者の雇用の改善等の措置と建設業務有料職業紹介事業または建設業務労働者就業機会確保事業に関する措置を一体的に行うための実施計画を事業主団体が作成し、厚生労働大臣が認定することにより、これらの事業の実施の道を開くこととします。
第二に、建設業務有料職業紹介事業を創設し、実施計画の認定を受けた事業主団体が厚生労働大臣の許可を受けて、構成事業主を求人者とし、または構成事業主に常時雇用される労働者を求職者とする建設業務の有料職業紹介事業の実施を可能としています。
第三に、建設業務労働者就業機会確保事業を創設し、実施計画の認定を受けた事業主団体の構成事業主が厚生労働大臣の許可を受けて、自己の常時雇用する労働者を他の構成事業主のもとで就業させることを可能としています。
なお、この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第162回国会衆議院厚生労働委員会議録第29号1頁(平成17年6月24日)〔尾辻秀久厚生労働大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について、適切な措置を講ずるべきである。
一建設業務が労働者派遣事業の適用除外業務となっている趣旨及び建設業をめぐる状況を踏まえ、今後とも建設業務を労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律の適用除外業務として堅持すること。
二実施計画の認定及び建設業務労働者就業機会確保事業の許可に当たっては、厳格な基準の設定及びこれに基づく適切な審査を行うとともに、認定事業主団体並びに送出及び受入事業主に対して継続的な指導監督を行うこと。特に実施計画の認定に当たり、労働政策審議会の意見が反映されるよう運用を行うこと。
三建設業務労働者就業機会確保事業については、対象となる常用労働者の範囲について不適切な運用が行われることのないよう適正な制度運営を図ること。また、建設業法に基づき配置が義務づけられている主任技術者、監理技術者について建設業務労働者就業機会確保事業が利用されることのないよう認定事業主団体並びに送出及び受入事業主等に対して指導を行うこと。
四送出労働者に係る労働災害の発生の防止を図るため、法律に基づき安全衛生教育等が確実に行われるとともに、送出事業主、受入事業主及びその元請事業主において必要な措置が講じられるよう指導を行うこと。また、送出事業主の倒産等により賃金未払が発生した場合においては、賃金の支払の確保等に関する法律に基づき、引き続き迅速に未払賃金の立替払を行うこと等により、送出労働者の保護を図ること。
五常用労働者以外の建設労働者について引き続き雇用改善に努めるとともに、いわゆる一人親方について形式的に個人事業主であっても実態が雇用労働者である場合には、労働関係法令の適用があることについて引き続き周知・啓発を図るほか、特に請負等を偽装した労働者派遣事業について、その解消に向け、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準等の周知徹底、厳正な指導監督等により、適切に対処すること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律が建設業務を労働者派遣事業の適用除外としていることについては、その趣旨及び建設業の実情を踏まえ、これを堅持すること。
二建設業務労働者の雇用改善措置と就業機会確保事業等に関する措置を一体的に行うための実施計画の認定に当たっては、労働政策審議会の意見が反映されるような運用を行うこと。また、実施計画の認定及び就業機会確保事業の許可に当たっては、厳格な基準を設定した上でこれに基づく適切な審査を行うこと。なお、認定事業主団体並びに送出及び受入事業主に対しては、継続的な指導監督を行うこと。
三建設業務有料職業紹介事業については、求職者の個人情報が個人情報保護法等の関係法令に基づき認定事業主団体によって適正に管理されるよう指導の徹底を図ること。
四建設雇用改善計画の策定に当たっては、送出事業主が送出労働者の技能を適切に評価し、その能力をいかした事業運営に努めるべきことを明確にすること。
五建設業務労働者就業機会確保事業については、対象となる常用労働者の範囲について、不適切な運用が行われることのないよう厳正な制度運営を図ること。また、建設業法に基づき配置が義務付けられている主任技術者、監理技術者について、建設業務労働者就業機会確保事業が利用されることのないよう、認定事業主団体並びに送出及び受入事業主等に対して指導を行うこと。
六送出労働者に係る労働災害の発生の防止を図るため、法律に基づき安全衛生教育等が確実に行われるとともに送出事業主、受入事業主及びその元請事業主において必要な措置が講じられるよう指導を行うこと。また、送出事業主の倒産等により賃金未払が発生した場合には、賃金の支払の確保等に関する法律に基づき、引き続き迅速に未払賃金の立替払を行うこと等により、送出労働者の保護を図ること。
七建設技能労働者の高齢化を背景に、今後、若年者等の労働力の確保及び技能の承継が重要な課題となることを踏まえ、効果的な教育訓練の在り方について検討を行うとともに、技能の承継、向上に向けて支援の拡充を図ること。
八常用労働者以外の建設労働者についても、引き続き雇用の改善に努めるとともに、いわゆる一人親方については、形式的には個人事業主であっても実態が雇用労働者である場合には労働関係法令の適用があることについて、引き続き周知・啓発を図ること。また、請負等を偽装した労働者派遣事業の解消に向け、労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準等の周知徹底を図るとともに、関係者に対し厳正な指導監督を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116201037)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。