湖沼水質保全特別措置法の一部を改正する法律案
衆議院 環境委員会
平成17年法律第69号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院環境委員会
- H17.4.7趣旨説明環境委員会 65
- H17.4.12質疑・採決・附帯決議環境委員会 7136
- H17.4.13委員長報告・採決・附帯決議本会議 1622
衆議院環境委員会
- H17.6.7趣旨説明環境委員会 1467
- H17.6.10質疑・採決・附帯決議環境委員会 1594
- H17.6.14委員長報告・採決・附帯決議本会議 3046
提案理由
小池百合子 環境大臣・内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策) 平成17年4月7日ただいま議題となりました湖沼水質保全特別措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
湖沼は、国民の生活や生産活動にとって重要な資産であり、水資源の確保、水産資源の育成、治水機能等の様々な恵沢を国民にもたらしております。
しかしながら、汚濁物質が蓄積しやすいという湖沼の特性に加え、湖沼周辺での開発や人口の増加等の社会的、経済的な構造の変化による汚濁負荷の増加等から、湖沼の水質については顕著な改善傾向が見られない状況にあります。
この法律案は、こうした状況にかんがみ、湖沼の水質の保全を図るため、これまでの対策に加えて、指定地域における農地、市街地等からの流出水に係る対策の実施の推進、湖辺の環境の保護等の特別の措置を講じようとするものであります。
以下、この法律案の主な内容について御説明申し上げます。
第一に、流出水対策地区の指定制度の整備であります。
農地、市街地等のいわゆる面源から流出する汚濁負荷の削減を図るため、都道府県知事は流出水対策地区を指定し、当該地区に係る流出水対策推進計画の策定、流出水対策の実施のための指導等を行うことができることとしております。
第二に、湖辺環境保護地区の指定制度の整備であります。
湖沼の水質の改善に資する植生を保護するため、都道府県知事が指定した湖辺環境保護地区において植物の採取等の行為を行う場合に届出を義務付け、都道府県知事は必要に応じ当該行為に対する措置命令等を行うことができることとしております。
第三に、既設事業場に係る負荷量規制の適用除外の解除であります。
事業場から排出される汚濁負荷の一層の削減を図るため、事業場からの排出水に係る負荷量規制について、これまで適用を除外してきた既設事業場にも適用することとしております。
第四に、湖沼水質保全計画策定に係る手続の見直しであります。
湖沼水質保全計画に対する地域住民の理解と協力を得るため、都道府県知事は、湖沼水質保全計画の策定に当たって、指定地域の住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずることとしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第162回国会参議院環境委員会会議録第6号1頁(平成17年4月7日)〔小池百合子環境大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
本法制定後二十年が経過し、その間、指定湖沼についてさまざまな施策が講じられてきたにもかかわらず、その水質状況に顕著な改善が見られていないことから、政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一水環境保全施策の実施においては、地域住民をはじめ地域関係者の役割が重要であることから、湖沼水質保全計画の策定に当たっては、地域住民・地域関係者の意見が最大限尊重されるとともに、定量的な目標や補助指標の設定等により、地域住民・地域関係者の理解が得られるようなものとなるよう、都道府県と十分な連携を図ること。
二流出水対策の実施に当たっては、その実効性を確保するため、地域住民・地域関係者の理解と協力を得るとともに、対策の効果を把握するため、汚濁負荷の調査の実施及びモニタリング体制の構築・強化について、都道府県と十分な連携を図ること。
三負荷量規制が新たに適用される既設の事業場については、経済的な負担に配慮しつつ、その規制の在り方について適宜見直すこと。また、未規制の小規模事業場については、排出実態調査を実施するとともに、都道府県における排水規制の状況も踏まえ、その対策について検討を行うこと。
四湖辺環境の保護に当たっては、土地の所有者等の協力を得られるよう十分配慮するとともに、植生規模の維持・拡大を図るため、自然再生等の施策と十分連携を図ること。
五現行の指定湖沼以外の湖沼についても、未然防止の視点も踏まえ、本法に基づく水質保全対策が実施できるよう、指定湖沼の指定の在り方等について検討を行うこと。
案文を朗読して説明にかえさせていただきます。湖沼水質保全特別措置法の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一湖沼水質保全計画の策定に当たっては、定量的な目標や補助指標の設定等により、地域住民等の理解が得られるようなものとなるよう、都道府県と十分な連携を図ること。また、流出水対策の実施に当たっては、対策の効果を把握するため、汚濁負荷の調査の実施及びモニタリング体制の構築・強化を図ること。
二負荷量規制が新たに適用される既設の事業場については、経済的な負担に配慮しつつ、その規制の在り方について適宜見直すこと。また、未規制の小規模事業場については、排出実態調査を実施するとともに、都道府県における排水規制の状況も踏まえ、その対策について検討を行うこと。
三湖辺環境の保護に当たっては、土地の所有者等の協力を得られるよう十分配慮するとともに、植生規模の維持・拡大を図るため、自然再生等の施策と十分連携を図ること。
四汚水処理施設の整備に当たっては、下水道、浄化槽、農業集落排水施設等の特性を勘案し、費用の効率性の検討も含め、地域の実情に応じた効率的かつ速やかな整備の実施が図られるよう、関係行政機関等で十分な調整を行うこと。
五湖沼の水質の効果的な改善を図るため、植物プランクトンの増殖等による汚濁物質の内部生産、底泥からの蓄積汚濁物質の溶出などの内部的要因まで含めた、総合的な汚濁メカニズムについての研究を推進するとともに、技術的評価を伴う施策を実施すること。
六現行の指定湖沼以外の湖沼についても、未然防止の視点も踏まえ、本法に基づく水質保全対策が実施できるよう、指定湖沼の指定の在り方等について検討を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116201069)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。