地方公営企業等金融機構法案
参議院 総務委員会
平成19年法律第64号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院総務委員会
参議院総務委員会
- H19.5.16趣旨説明・質疑本会議 2515
- H19.5.17趣旨説明総務委員会 165
- H19.5.22質疑・採決・討論・附帯決議総務委員会 17151
- H19.5.23委員長報告・採決本会議 2853
提案理由
菅義偉 総務大臣 平成19年4月19日地方公営企業等金融機構法案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
簡素で効率的な政府を実現するための行政改革の推進に関する法律に基づき、平成二十年十月に公営企業金融公庫を廃止するとともに、地方公共団体の資本市場からの資金調達を補完するため、長期かつ低利の資金の融通等の業務を行う地方公営企業等金融機構を設立し、その組織、業務の範囲等に関する事項を定める必要があります。
次に、法案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、設立につきましては、地方公共団体の長及び議長が発起人となり同機構を設立するものとし、その出資者は地方公共団体に限ることとしております。
第二に、組織につきましては、役員として理事長、副理事長、理事及び監事を置くとともに、意思決定機関として知事、市長、町村長の代表者及びこれと同数の学識経験者で構成する代表者会議を設置することとしております。また、外部の学識経験者による審議機関として経営審議委員会を設置し、予算、資金の貸し付けに関する基本的事項その他業務について審議を行うとともに、必要に応じて、理事長に対し建議を行うことができることとし、理事長にはその意見に対する尊重義務を課すこととしております。さらに、会計について、監事の監査のほか、会計監査人の監査を受けなければならないこととしております。
第三に、業務の範囲につきましては、地方公共団体に対する長期かつ低利の資金の融通等を行うこととし、その範囲は、現行の公営企業金融公庫と同様、公営企業等に限ることとしております。また、対象事業につきましては、同機構の業務が地方公共団体による資本市場からの資金調達を補完するものであることにかんがみ、業務の重点化を図る観点から、段階的な縮減を図ることとしております。
第四に、同機構に対する国の関与につきましては、その設立及び定款の変更に際して総務大臣が認可を行うほか、この法律等に違反し、または違反するおそれがある場合に限り、総務大臣は報告徴収もしくは立入検査または違法行為等の是正要求を行うことができることとしております。
そのほか、公営企業金融公庫は平成二十年十月一日に解散するものとし、その権利及び義務につきましては、政府からの出資を除き、同機構が承継することとしております。また、同機構には、新たな業務に係る勘定のほか、公営企業金融公庫から承継する貸付債権の管理業務に係る勘定を設け、それぞれの勘定ごとに損益を明確に区分し、当該管理業務の適正な運営を確保するために必要な措置を講ずることとしております。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願いいたします。
第166回国会衆議院総務委員会議録第15号1頁(平成19年4月19日)〔菅義偉総務大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の具体的運用が、政省令や発起人、代表者会議等の決定に委ねられていることを踏まえ、本法施行に当たり、次の事項に十分配慮すべきである。
一地方公共団体の自主財源の充実強化に最大限の努力を行うとともに、地方債依存度の低下が図られるよう、広範な施策を講ずること。
二地方財政計画及び地方債計画の策定に当たっては、地方公営企業等金融機構(以下「機構」という。)の業務の安定的な運営と市場の機構に対する信頼の確保に留意し、機構資金を公的資金の一環として位置付けること。また、機構の財務基盤については、市場の信認が得られるよう、その充実強化に努め、出資については、原則全ての地方公共団体が分担するよう、適切な助言に努めること。
三機構の貸付対象となる公営企業の範囲を定める政令の制定、業務の重点化、平成二十九年度末を目途とする業務のあり方全般に係る検討に当たっては、機構が地方債資金の共同調達の機能を担う地方共同法人であることにかんがみ、地方公共団体のニーズを十分踏まえ、これを行うこと。また、検討結果に基づく措置を講ずるに当たっては、地方六団体の意見を最大限尊重するとともに、地方分権改革の方向性との整合性を確保すること。
四機構の理事長の選任に当たっては、公募の活用等代表者会議が広く人材を求め選任するよう、適切な助言に努めること。併せて、機構に対する国家公務員の現役出向については、機構の要請を踏まえ、必要最小限とすること。
五機構の貸付けに当たり、貸し手と借り手の同一性に基づくモラル・ハザードが生ずることを防止するため、審査体制を確立するとともに、企業会計原則に沿って財務諸表の作成・開示、貸付け等の業務運営に係る透明性・公平性・公正性を確保し、リスク管理に万全を期すよう、適切な助言に努めること。
六公庫債権金利変動準備金等の額が公庫債権管理業務を将来にわたり円滑に運営するために必要な額を上回る金額の国への帰属、管理勘定廃止時の残余財産の国への帰属及び機構が解散した場合の残余財産の処分と国への帰属の取扱いについては、機構の財産が地方公共団体の寄与により形成された経緯を踏まえ、機構及び地方公共団体の意見を十分聴取して慎重に対処すること。
政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
一地方財政が巨額の借入金残高を抱えている現状にかんがみ、地方公共団体の安定的財政運営に必要な一般財源総額を確保するとともに、地方債依存度の低下が図られるよう、広範な施策を講ずること。また、国から地方へ税源移譲を行うなど地方公共団体の自主財源の充実強化に最大限努力するとともに、地方公営企業について経営の透明性を高める等の改革に向けた取組を進めること。
二地方財政計画及び地方債計画の策定に当たっては、地方公営企業等金融機構(以下「機構」という。)の業務の安定的な運営と市場の機構に対する信頼の確保に留意し、機構資金を公的資金の一環として位置付けること。また、機構が市場から持続的・安定的に資金を調達できるよう、財務基盤の充実強化を図るとともに、出資については、原則として全ての地方公共団体が分担するよう、適切な助言に努めること。
三機構の貸付対象となる公営企業の範囲を定める政令の制定及び業務の重点化に係る検討に当たっては、機構が地方債資金の共同調達の機能を担う地方共同法人であることにかんがみ、資金調達能力に乏しい地方公共団体に配慮するなど地方公共団体のニーズを十分踏まえること。また、平成二十九年度末を目途とする業務の在り方全般に係る検討の結果に基づく措置を講ずるに当たっては、地方六団体の意見を最大限尊重するとともに、地方分権改革の方向性との整合性を確保すること。
四機構の理事長の選任に当たっては、代表者会議が広く人材を求めるよう、適切な助言に努めること。あわせて、機構に対する国家公務員の現役出向については、機構の要請を踏まえ、必要最小限とすること。
五機構においては地方公共団体が資金の貸し手であり、かつ借り手ともなることから、貸付けに当たっては、規律ある経営を確保するため、経営審議委員会等における審査体制を確立するとともに、企業会計原則に沿って財務諸表の作成・開示、貸付け等の業務運営に係る透明性・公平性・公正性を確保し、リスク管理に万全を期すよう、適切な助言に努めること。
六機構が解散した場合の残余財産の処分と国への帰属の取扱い等については、機構の財産が地方公共団体の寄与により形成された経緯を踏まえ、機構及び地方公共団体の意見を十分聴取して慎重に対処すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116601044)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。