放送法等の一部を改正する法律案
参議院 総務委員会
平成19年法律第136号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院総務委員会
- H19.5.22趣旨説明・質疑本会議 3319
- H19.11.29趣旨説明・質疑総務委員会 6182
- H19.12.4参考人招致・参考人質疑・修正案趣旨説明・質疑・修正案総務委員会 7239
- H19.12.6討論・採決(修正)・附帯決議総務委員会 819
- H19.12.11採決(修正)・委員長報告本会議 1536
参議院総務委員会
- H19.12.12趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明・質疑総務委員会 9128
- H19.12.12趣旨説明・質疑本会議 1221
- H19.12.13参考人招致・参考人質疑総務委員会 1075
- H19.12.20質疑・採決・討論・附帯決議総務委員会 11192
- H19.12.21委員長報告・採決本会議 1414
提案理由
菅義偉 総務大臣 平成19年5月22日放送法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。
通信・放送分野の改革を推進するため、日本放送協会について、監査委員会の設置等、業務の適正な執行を確保するための内部組織の強化等の措置を講じるほか、二以上の地上系一般放送事業者を子会社とする持ち株会社の制度を創設するとともに、無線局の開設に関するあっせん・仲裁手続の創設等、電波の有効利用を促進するための制度を設ける等の必要があります。
これらが、今般、この法律案を提出した理由であります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、日本放送協会のガバナンスを強化するため、経営委員会について、監督権限の明確化、一部委員の常勤化、議決事項の見直し等を行うとともに、経営委員会の委員から構成される監査委員会の設置、外部監査の導入等を行うこととしております。
また、我が国の対外情報発信力を強化するため、日本放送協会の国際放送の業務を外国人向けと在外邦人向けに分離し、それぞれに適合した番組準則を適用し、外国人向けの映像国際放送について番組制作等を新法人に委託する制度を設けることとしております。
第二に、経営の効率化、資金調達等のメリットを有する持ち株会社によるグループ経営を経営の選択肢とするため、複数の地上放送事業者の子会社化を可能とするマスメディア集中排除原則の適用緩和や外資規制の直接適用等を内容とする認定放送持ち株会社制度を導入するとともに、相当数の有料放送契約を代理等する有料放送管理業務、いわゆるプラットフォーム業務の影響力が増大していることを踏まえ、受信者保護を図るため、その業務を行う者に、業務開始の事前届け出と業務運営の適正確保のための措置を講じることを義務づけることとしております。
第三に、虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送により、国民生活に悪影響を及ぼすおそれ等がある場合、総務大臣は、放送事業者に対し再発防止計画の提出を求めることができることとしております。本法律案において新たに設けることとされております再発防止計画の提出の求めに係る規定については、放送事業者が虚偽の説明により事実でない事項を事実であると誤解させるような放送であって、国民経済または国民生活に悪影響を及ぼし、または及ぼすおそれがあるものを行ったことをみずから認めた場合のみを適用の対象とすることといたしております。
なお、今般の再発防止計画の提出の求めに係る規定の新設と時を同じくして、日本放送協会及び民間放送事業者が自主的にBPOの機能強化による番組問題再発防止への取り組みを開始したことにかんがみ、BPOによる取り組みが機能していると認められる間は、再発防止計画の提出の求めに係る規定を適用しないことといたします。
第四に、新しい無線通信サービス等の迅速かつ円滑な実現のため、電波利用の技術的な試験や需要調査のための無線局を開設できる制度を創設するとともに、無線局を開設する場合等に既存無線局との間で行う混信等の防止に関する協議を促進するためのあっせん及び仲裁の制度を創設することとしております。また、柔軟な電波利用の実現のため、無線局の免許人等以外の者に一定の条件のもとで無線局を運用させることができる制度を創設することとしております。
第五に、電気通信事業の運営が適正かつ合理的でないため電気通信の健全な発達及び国民の利便の確保に支障が生ずるおそれがあるときに、電気通信事業者に対する業務改善命令が行い得るよう、その要件を見直すこととしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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放送法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第166回国会衆議院会議録第33号2頁(平成19年5月22日)〔菅義偉総務大臣発言・発言番号11〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び日本放送協会(以下「協会」という。)は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一協会の経営委員の人選については、協会の役割及び公共放送の在り方について十分理解し、協会の経営について中立的に判断できる者とすること。
二協会に対して新たに認められる番組アーカイブのブロードバンドによる提供については、民間事業者との公正な競争の下で行われるよう、その適切な競争環境の整備に努めること。また、番組アーカイブは受信料により制作されていることから、新しいサービスによる収益は、受信料に還元させるよう検討すること。
三協会が行う外国人向けの国際放送については、多額の受信料を投じることが妥当であるか検討すること。また、我が国の対外情報発信力を強化するため、政府においては、法第三十三条第一項の要請に関し、法第三十五条第一項に規定する国が負担すべき費用について必要な予算の確保に努めること。
四総務大臣が国際放送の実施の要請を行うにあたっては、協会の表現の自由、番組編集の自由を最大限尊重すること。
五認定放送持株会社制度の導入に伴い、マスメディア集中排除原則が緩和されることとなるが、同原則が放送の多様性・多元性の確保に大きな役割を果たしてきたことにかんがみ、同制度の運用にあたっては、マスメディア集中排除原則の趣旨が損なわれないよう十分配慮するとともに、地方の独自性が確保されるよう留意すること。
六放送番組の適正性に関し、放送の不偏不党、真実及び自律が十分確保されるよう、BPO(放送倫理・番組向上機構)の効果的な活動等関係者の不断の取組みに期待するとともに、政府においては、関係者の意向も踏まえつつ、その取組みに資する環境の整備について検討を行うこと。
七放送・通信行政の公正性及び中立性を確保するため、引き続き放送・通信行政の在り方について検討すること。
政府及び日本放送協会は、本法施行に当たり、次の事項の実現に努めるべきである。
一協会の経営委員会は国民的な立場において、協会の公共性・中立性を確保するための機関であることにかんがみ、委員の人選については、協会の役割及び公共放送の在り方について十分理解し、協会の経営について中立的に判断できる者とすること。また、委員の人選の在り方についても広く研究を行うこと。
二協会に対して新たに認められる番組アーカイブのブロードバンドによる提供については、民間事業者との公正な競争の下で行われるよう、その適切な競争環境の整備に努めること。また、番組アーカイブは受信料により制作されていることから、新しいサービスによる収益は、受信料に還元させるよう検討すること。
三協会が行う外国人向けの国際放送については、多額の受信料を投じることが妥当であるか検討すること。また、我が国の対外情報発信力を強化するため、政府においては、現地における受信環境の整備に努めるとともに、国際放送の実施の要請に関し、国が負担すべき費用について必要な予算を確保すること。
四総務大臣が国際放送の実施の要請を行うに当たっては、協会の表現の自由、放送番組の編集の自由を最大限尊重すること。
五認定放送持株会社制度の導入に伴うマスメディア集中排除原則の緩和については、同原則が放送の多様性・多元性の確保に大きな役割を果たしてきたことにかんがみ、同制度の運用に当たっては、マスメディア集中排除原則の趣旨が損なわれることがないよう十分に配慮するとともに、地方の独自性が確保され、地方からの情報発信の強化に資するものとなるよう留意すること。また、複数の情報メディアを支配することにより、表現の多様性が損なわれることがないよう、マスメディア集中排除原則については、今後の通信と放送に関する法体系において、総合的な検討を行うこと。
六放送番組の適正性に関し、放送の不偏不党、真実及び自律の十分な確保に向けて、BPO(放送倫理・番組向上機構)の効果的な活動等が図られるよう、関係者の不断の取組みに期待するとともに、政府は、関係者の意向も踏まえつつ、その自律的な取組みに資するよう環境整備に配慮すること。
七放送・通信行政の公正性及び中立性を確保するため、その独立性も含め、引き続き放送・通信行政の在り方について検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=116601094)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。