東日本大震災に対処するための土地改良法の特例に関する法律案
参議院 農林水産委員会
平成23年法律第43号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- H23.4.30趣旨説明・質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 1074
- H23.4.30委員長報告・採決本会議 1852
参議院農林水産委員会
- H23.5.2趣旨説明・質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 7112
- H23.5.2委員長報告・採決本会議 1443
提案理由
鹿野道彦 農林水産大臣 平成23年4月30日まず、東日本大震災に対処するための土地改良法の特例に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
東日本大震災により被災した農業地域においては、被災農家の意欲を絶やすことなく、早期に営農を再開できるようにするため、災害復旧の速やかな実施が求められています。とりわけ、津波により壊滅的な被害を受けた地域においては、海水の浸入による塩害に対処するための除塩を含め、災害復旧について国等が緊急に取り組む必要があります。
また、これらの壊滅的な被害を受けた地域においては、災害復旧とあわせて農用地の再編、整備、土地改良施設の改良等の対策を講じることが地域農業の再生を目指す上で効果的であり、これらの事業について、国または都道府県が迅速に対処できるようにする必要があります。
これらの措置を実施するのに必要な土地改良事業の特例措置を講ずるため、この法律案を提出することとした次第であります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、津波による海水の浸入のために農用地が受けた塩害を除去するために行う除塩事業について、国、都道府県、市町村または土地改良区が災害復旧の土地改良事業として行うことができることとしております。
第二に、国または都道府県が、農家等からの申請によらずに災害復旧とあわせて土地改良施設の変更や区画整理の事業を行うことができることとするなど、事業実施の手続を見直すこととしております。
第三に、津波による災害に対処するために行うこれらの事業について、国営事業に関する国庫負担のかさ上げ及び都道府県営事業等に対する国の補助のかさ上げの措置を講ずるものであります。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要であります。
第177回国会衆議院農林水産委員会議録第10号1頁(平成23年4月30日)〔鹿野道彦農林水産大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
東日本大震災により、農林水産業及び農山漁村は未曾有の大被害を受けている。一日も早い復興のために全力を尽くすことが喫緊の課題である。よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に努めるべきである。記
一被災地域の復旧・復興に当たっては、我が国農林漁業における被災地域の位置付けを明確化した上で、復旧・復興へのマスタープランと工程表を示し、スピード感をもって対応すること。特に、本法に基づく措置と他の復興再生措置との一体的推進を図り、万全な農林漁業経営対策を講ずること。
二東京電力福島第一原子力発電所事故に係る放射性物質の被害除去については、技術的な知見の集積に努めるとともに、これを踏まえた対処の方針を明確に示すこと。
三除塩事業の円滑かつ効果的な実施を図るため、除塩に関する技術の開発・普及に努めること。また、今般の津波による海水の浸入のために農用地が受けた塩害を除去するために行う除塩事業を土地改良事業とみなすこととしている特例措置について、恒久措置とすることを検討すること。
四除塩を始めとする農地・農業用施設の災害復旧に係る工事期間中、休業状態となる農業者の生活・経営の再建に向けた支援策を講ずること。
五被災により償還が困難となった土地改良事業負担金について、支払猶予、無利子化措置を講じること。
六土地改良事業を円滑に実施し、土地改良施設の適切な維持管理を図るため、組合員が被災したため経常賦課金の徴収が困難となった土地改良区や賦課台帳を逸失する等事務所機能に損傷を受けている土地改良区等に対して支援を行うこと。
東日本大震災により、農林水産業及び農山漁村は未曾有の大被害を受けている。一日も早い復興のために全力を尽くすことが喫緊の課題である。また、東京電力福島第一原子力発電所事故に係る放射性物質の被害除去については、東京電力と国が責任をもって対応する必要がある。よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に努めるべきである。
一被災地域の復旧・復興に当たっては、我が国農林漁業における食料基地としての重要性に鑑み、復旧・復興へのマスタープランと工程表を示し、スピード感をもって対応すること。特に、本法に基づく措置と他の復興再生措置との一体的推進を図り、万全な農林漁業経営対策を講ずること。
二除塩事業の円滑かつ効果的な実施を図るため、除塩に関する技術の開発・普及に努めること。また、今般の津波による海水の浸入のために農用地が受けた塩害を除去するために行う除塩事業を土地改良事業とみなすこととしている特例措置について、恒久措置とすることを検討すること。さらに、その実施に当たっては、農業者の意欲に鑑み、地域の実態に応じた柔軟な事業開始が可能となるようにすること。
三東日本大震災に対処するための農地・農業用施設の災害復旧事業については、数年にわたる展開が必要な場合も予想されることから、国と地方公共団体が連携して、必要な予算等の措置を講ずるとともに、農業者の負担が生じないようにすること。また、油、汚泥等の除去、車等のがれきの排除が早急に進むよう、関係省庁の枠を超えた一体的な取組を進めるとともに、事業実施に当たっては、被災者の雇用を優先すること。
四土地改良事業の同意徴集手続の特例の運用については、地域の意向を十分に踏まえて行うこと。
五除塩を始めとする農地・農業用施設の災害復旧に係る工事期間中、休業状態となる農業者の生活・経営の再建に向けた支援策を講ずること。
六被災により償還が困難となった土地改良事業負担金について、支払猶予、無利子化措置を講ずること。
七土地改良事業を円滑に実施し、土地改良施設の適切な維持管理を図るため、組合員が被災したため経常賦課金の徴収が困難となった土地改良区や賦課台帳を逸失する等事務所機能に損傷を受けている土地改良区等に対して支援を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=117701065)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。