予防接種法の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
平成25年法律第8号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- H25.3.15趣旨説明厚生労働委員会 2228
- H25.3.19質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 3284
- H25.3.22委員長報告・採決本会議 1294
参議院厚生労働委員会
- H25.3.28趣旨説明・質疑・修正案趣旨説明・採決・附帯決議・修正案厚生労働委員会 3236
- H25.3.29委員長報告・採決本会議 1368
提案理由
田村憲久 厚生労働大臣 平成25年3月15日ただいま議題となりました予防接種法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び内容の概要を説明いたします。
予防接種は、感染症の脅威から国民の生命及び健康を守るために有効な手段であり、歴史的にも、我が国の感染症対策において大きな役割を果たしてまいりました。しかしながら、現在、他の先進諸国と比べて公的に接種するワクチンの数が少ない、いわゆるワクチンギャップの問題があり、その解消を初め、予防接種制度について幅広い観点からの見直しを行う必要がございます。
今回の改正は、これまで補正予算により実施してきたHib感染症等の三つの予防接種について、地方財源を確保し、地方財政措置を講じた上で、平成二十五年度以降は予防接種法に基づく恒久的な仕組みとするほか、予防接種施策の総合的な推進を図るための所要の措置を講ずるものであります。
以下、この法律案の内容について、その概要を説明いたします。
第一に、一類疾病の名称をA類疾病とし、定期の予防接種の対象疾病にHib感染症、小児の肺炎球菌感染症及びヒトパピローマウイルス感染症を追加することとしております。また、二類疾病の名称をB類疾病とし、新たなワクチンの開発や感染症の蔓延の状況等に機動的に対応できるよう、政令で対象疾病を追加できることとしております。
第二に、厚生労働大臣は、予防接種に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、厚生科学審議会の意見を聞いた上で、予防接種基本計画を定めることとしております。
第三に、副反応報告制度を法律上に位置づけるとともに、厚生労働大臣は、その報告の状況について厚生科学審議会に報告し、必要があると認めるときは、その意見を聞いて、予防接種の適正な実施のために必要な措置を講ずることとしております。
最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、平成二十五年四月一日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要です。
御審議の上、速やかに御可決いただくことをお願いいたします。
第183回国会衆議院厚生労働委員会議録第2号39頁(平成25年3月15日)〔田村憲久厚生労働大臣発言・発言番号226〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会が七ワクチンについて医学的・科学的観点から広く接種を促進していくことが望ましいと提言したことを踏まえ、七ワクチンのうち本法で追加される三疾病に係るワクチンを除く水痘、おたふくかぜ、成人用肺炎球菌及びB型肝炎の四ワクチンについて、安定的なワクチン供給体制や継続的な接種に要する財源を確保した上で、平成二十五年度末までに定期接種化の結論を得るように努めること。
二他の新規ワクチンが薬事法上の手続を経て承認された際には、速やかに当該ワクチンを予防接種法上に位置付けることが適当であるかどうかの検討を行い、その結果に基づいて必要な法制上、財政上の措置を講ずるよう努めること。
三公衆衛生の見地から予防接種を実施することで国民の健康の保持に寄与するという目的を達成するために、接種率の向上、安全性情報の収集、副反応による健康被害の救済を図ること。また、予防接種の意義やリスクに関して分かりやすい情報を提供することにより、国民一人ひとりが予防接種についての正しい知識を持ち、予防接種が円滑かつ適正に実施される体制を整備すること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一厚生科学審議会感染症分科会予防接種部会が七ワクチンについて医学的・科学的観点から広く接種を促進していくことが望ましいと提言したことを踏まえ、七ワクチンのうち本法で追加される三疾病に係るワクチンを除く四ワクチンを定期接種の対象とすることについて検討し、平成二十五年度末までに結論を得ること。
二ロタウイルス・ワクチンについては、現在実施中の専門家による評価・検討の結果を踏まえ、予防接種法上の定期接種の対象とすること等について早期に結論を得るよう検討すること。
三新規ワクチンについて薬事法上の手続きを経て製造販売の承認がなされた際には、速やかに、当該ワクチンの予防接種法上の位置付けについて厚生科学審議会の意見を聴いて検討し、その結果に基づいて必要な法制上又は財政上の措置を講ずるよう努めること。
四予防接種基本計画を定めるに当たっては、独立行政法人医薬品医療機器総合機構を通じて集積する安全性情報と国立感染症研究所で集積する疾患の発症率等の疫学情報を機能的に活用して予防接種の安全性、有効性の評価を行うこと、医療経済的な分析を踏まえた施策の推進を確保するために予防接種導入前後の医療費及び社会的損失に対する影響を比較評価すること等の事項を盛り込むこと。
五予防接種基本計画については、予防接種実施に関する諸外国の状況等を踏まえ、ワクチンで予防可能な疾患は適正に予防接種で予防するという考え方を基本として策定すること。また、予防接種基本計画に定められた施策等の実施状況について、厚生科学審議会の意見を聴いた上で一年ごとの評価を行い、五年の見直しを待たずに必要に応じた措置を随時講ずること。
六里帰り出産等により住所地以外で予防接種を受けた場合に、ワクチン接種の助成制度等が異なることに起因するいわゆる「里帰り問題」について、被接種者及びその保護者の負担の軽減や自治体間の格差是正に向けた取組を推進するための方策を検討すること。
七公衆衛生の見地から予防接種を実施し国民の健康の保持に寄与するという目的を達成するために、接種率の向上、安全性情報の収集、副反応による健康被害の救済を図るとともに、予防接種の意義やリスクに関して分かりやすい情報を提供することにより、予防接種が円滑かつ適正に実施される体制を整備すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118301010)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。