公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
平成26年法律第113号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
谷垣禎一 法務大臣 平成26年6月6日公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
近年、テロの脅威は衰えることを知らず、昨年一月にアルジェリア民主人民共和国において、多数の犠牲者を出すテロ事件が発生したことも、記憶に新しいところであります。
国際テロ組織は国境を越えて活動しておりますので、テロ行為を抑止するためには、国際社会が幅広い分野において緊密に協調し、テロリストにテロの手段を与えないことが重要であります。
我が国は、平成十四年に公衆等脅迫目的の犯罪行為のための資金の提供等の処罰に関する法律を制定し、公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行を容易にする目的で資金を提供する行為等を処罰する規定を設けておりますが、政府間の枠組みであって各国にテロ対策の推進を求めるFATF(金融活動作業部会)からは、平成二十年の対日審査において、資金以外のいわゆる物質的支援の提供、収集やテロリスト以外の者による資金等の収集等が処罰対象とされていないなどテロ対策が不十分であるとの評価を受け、その後も、改善措置が進捗していない旨厳しく指摘されているところであります。
我が国としましても、テロを許さない国際環境の醸成に努めていくことが必要であり、この法律案は、そのような観点から、FATFの指摘に対応し、資金以外の公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行等に資する利益の提供等を処罰対象とするなど、所要の法整備を行おうとするものであります。
この法律案の要点を申し上げます。
第一は、資金以外の土地、建物、物品、役務その他の利益についても、提供罪等の客体として処罰対象とするものであります。
第二は、公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行を容易にする目的で、これを実行しようとする者に資金等を提供しようとする者(一次協力者)に対し資金等を提供する行為及びその提供を受ける行為に係る処罰規定を新設するとともに、一次協力者による資金等の提供行為の実行を容易にする目的で、当該一次協力者に対し資金等を提供する行為及び一次協力者がその提供行為の実行のために利用する目的で資金等を提供させる行為に係る処罰規定を新設するほか、公衆等脅迫目的の犯罪行為の実行のために利用されるものとして資金等を提供する行為及び提供させる行為に係る処罰規定を新設するものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。
第186回国会衆議院法務委員会議録第22号25頁(平成26年6月6日)〔谷垣禎一法務大臣発言・発言番号160〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118301030)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。