産業競争力強化法案
参議院 経済産業委員会
平成25年法律第98号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H25.10.29趣旨説明・質疑本会議 526
- H25.11.6趣旨説明経済産業委員会 3194
- H25.11.8質疑経済産業委員会 4215
- H25.11.12参考人招致・参考人質疑・質疑経済産業委員会 5233
- H25.11.13質疑経済産業委員会 6276
- H25.11.15質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案経済産業委員会 789
- H25.11.19委員長報告・討論・採決(修正)本会議 1143
参議院経済産業委員会
- H25.11.20趣旨説明・質疑本会議 858
- H25.11.21趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明経済産業委員会 59
- H25.11.26質疑経済産業委員会 6232
- H25.11.28参考人招致・参考人質疑・質疑経済産業委員会 7234
- H25.12.3質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案経済産業委員会 8105
- H25.12.4委員長報告・討論・採決本会議 1151
提案理由
茂木敏充 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償支援機構) 平成25年10月29日産業競争力強化法案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
長引くデフレによって低迷してきた我が国経済を再興するためには、大胆な政策により、民間主導の持続的な経済成長を実現していくことが必要です。このため、アベノミクスの三本目の矢である、民間投資を喚起する成長戦略を着実かつ早急に実行に移すことにより、日本経済の三つのゆがみ、すなわち、過剰規制、過少投資、過当競争を是正していきます。
このため、政府一丸となって計画的に取り組みを進める実行体制を確立するとともに、過剰規制を打破するための規制改革の推進や、過少投資、過当競争の是正につながる産業の新陳代謝の促進などにより、我が国の産業競争力を強化すべく、本法案を提出した次第であります。
次に、本法案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、成長戦略を政府一体となって強力に実行するための仕組みを創設いたします。
具体的には、平成二十五年度以降の五年間を集中実施期間として、産業競争力の強化に関する施策を集中的かつ計画的に実施する期間と位置づけるとともに、集中実施期間において政府が重点的に講ずべき施策の内容等を定めた実行計画を策定し、産業競争力の強化に関する施策の総合的な推進及び迅速かつ着実な実施を図ります。
第二に、規制改革を強力に推進するための制度を新たに創設します。
新たな事業活動を実施する企業に、安全性等を確保する措置を講じることを前提に、規制の特例措置を認める制度を創設し、また、現行の規制の適用範囲が不明確な部分においても、企業がちゅうちょすることなく新分野進出等の取り組みを行い得るよう、具体的な事業計画に即して、あらかじめ規制の適用の有無を確認できる制度を創設することにより、意欲ある民間企業の創意工夫や挑戦を支援します。
第三に、産業活動における新陳代謝の活性化の促進を図るための業種横断的な支援策を講じます。
ベンチャー企業に対する資金供給を円滑化し、その成長を後押しするとともに、世界に通用する競争力の高い事業の創出や新たな事業への挑戦等の事業革新を強力に推進するために、企業が取り組む事業再編を促進してまいります。
さらに、設備投資を通じた企業内での新陳代謝の活性化のため、リスクの高い先端設備投資を促進するための措置を講じます。
第四に、中小企業の活力を再生する措置を講じます。
地域における創業を支援するため、市区町村が民間の創業支援事業者と連携して創業支援体制を構築する取り組みに対して国が全面的に支援するとともに、中小企業の事業再生の支援を強化します。
さらに、産業競争力の強化に資するその他の措置として、国立大学法人等によるベンチャー出資の特例や、中小・ベンチャー企業等を対象とした特許料の減免措置等を図るとともに、株式会社産業革新機構によるオープンイノベーションの促進や早期事業再生の円滑化等、産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に盛り込まれた措置のうち、成長戦略の実行及び加速化に必要なものについて、所要の見直しを行った上で本法案に位置づけます。
以上が、本法律案の趣旨であります。(拍手)
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産業競争力強化法案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第185回国会衆議院会議録第5号1頁(平成25年10月29日)〔茂木敏充経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法案が成長戦略実行のための重要な対策であることに鑑み、その施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一産業競争力の強化は、民間の自発的な取組によって行われるべきものであり、政府の関与は最小限とし、あくまで民間の活力を支援するための環境整備にとどめること。また、企業収益の改善が雇用増大、賃金上昇及び消費拡大につながる好循環を安定的に生み出していくために、供給サイドだけでなく需要サイドも加味した施策を講じること。
二企業実証特例制度において、事業所管大臣と規制所管大臣の協議が整わない場合、法律の趣旨に則り、内閣総理大臣が適切に調整を行うこと。
三企業実証特例制度及びグレーゾーン解消制度の運用に当たっては、新たな規制の特例措置の求め及び規制の解釈及び適用の確認の求めについて、原則として一ヶ月以内に回答を行うこととし、この期間に回答できない場合には、一ヶ月毎にその旨及び理由を通知すること。また、新たな規制の特例措置の求め及び規制の解釈及び適用の確認の求めの件数については、四半期毎に公表すること。さらに、ユーザー企業の視点に立って、二つの制度が一体的に進められるよう配慮するとともに、早期にモデルケースを実現し、可能な限り情報公開を進めることを通じて、企業にとっての予見可能性を高めるよう努めること。
四事業再編計画、特定事業再編計画及び中小企業承継事業再生計画について、計画に伴う失業の予防等雇用の安定に万全を期するため、計画の作成に当たり、事業者が労働組合等と協議により十分に話し合いを行い、また、計画の実施に際して、事業者が雇用の安定等に十分な配慮を行うことを確保することにより、労働者の雇用の安定に最大限の考慮を払いつつ当該計画が実施されるよう、厳に適切な運用を行うこと。
五中小企業承継事業再生計画については、人員削減が主たる目的とならないこと、第二会社に移行する労働者の労働契約及び労働条件が不当に切り下げられないこと、また、第二会社に移行しない労働者がいる場合にはその選定が恣意的にならないよう、労働組合等と協議により十分に話し合いを行うことを要件として認定すること。
六ベンチャー企業の支援について、従前の施策が必ずしも十分な成果を上げられなかったことに対する検証を行い、開・廃業率十パーセント台の目標達成に向けて、大企業と比べて十分な経営基盤を構築することができないベンチャー企業がその成長過程に応じた支援を受けられるよう、資金、経営ノウハウ、人材確保等、多方面に亘る支援の仕組みを構築するとともに、本法に基づく地域の創業支援に当たっては、十分な体制の整えられない市区町村に対し国として必要なサポートを行う等、実効的な創業支援体制の構築に万全を期すこと。なお、特定新事業開拓投資事業計画の認定の基準は、経済の実態に合わせ、可能な限り弾力的に設定、運用することにより、ベンチャーファンドへの投資を促進することができるよう積極的に取り組むこと。
七大学のイノベーション機能の強化に当たっては、これまでの実態を踏まえつつ、資金供給の拡充に加え、経営や営業面での資質を有する経営人材の確保及びそれらを補う存在としての外部ネットワークの活用も含めた総合的な支援体制の整備に積極的に取り組むこと。また、大学等における研究開発の成果をうまく実用につなげていくため、研究開発所管官庁と産業所管官庁が協働して総合的な支援体制を構築すること。
八中小企業の再生支援に当たっては、今後、事業再生を要する中小企業の増加が予想されることから、追加された仕組みを含め、関係者に広く周知するよう引き続き努力するとともに、再生支援の強化に寄与する専門人材の育成・確保に取り組むこと。
九株式会社産業革新機構については、過去の類似施策の検証の上に立ちつつ、民間の目利き人材の十分な確保及びその積極的活用等を図り、出資対象の審査を継続的かつ厳格に実施する体制を整備するとともに、中長期の産業資本を提供することを通じて次世代産業の育成を図るというミッションの実現に向けた適切な運営に努めること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一産業競争力の強化は、民間事業者の自発的な取組によって行われるべきものであることに鑑み、政府の関与は最小限とし、あくまで民間事業者の活力の向上を促進するための環境整備にとどめること。また、企業収益の改善が雇用増大、賃金上昇及び消費拡大につながる好循環を安定的に生み出していくために、供給面のみならず需要面も加味した施策を講ずること。
二企業実証特例制度において、事業所管大臣と規制所管大臣の協議が整わない場合、法律の趣旨に則り、内閣総理大臣が適切に調整を行うこと。
三企業実証特例制度及びグレーゾーン解消制度の運用に当たっては、新たな規制の特例措置の求め及び規制の解釈及び適用の確認の求めについて、原則として一か月以内に回答を行うこととし、当該期間に回答できない場合には、一か月毎にその旨及び理由を通知すること。また、新たな規制の特例措置の求め及び規制の解釈及び適用の確認の求めの件数については、四半期毎に公表すること。さらに、制度を活用しようとする事業者の視点に立って、二つの制度が一体的に進められるよう配慮するとともに、早期にモデルケースを明示し、可能な限り情報公開を進めることを通じて、企業にとっての予見可能性を高めるよう努めること。
四事業再編計画、特定事業再編計画及び中小企業承継事業再生計画について、計画に伴う失業の予防等雇用の安定に万全を期するため、計画の作成に当たり、事業者が労働組合等と十分協議を行い、また、計画の実施に際して、事業者が雇用の安定等に十分な配慮を行うなど、労働者の雇用の安定及び質の高い雇用の創出・維持に最大限の考慮を払いつつ当該計画が実施されるよう、厳に適切な運用を行うこと。
五中小企業承継事業再生計画については、人員削減が主たる目的とならないこと、第二会社に移行する労働者の労働契約及び労働条件が不当に切り下げられないこと、また、第二会社に移行しない労働者がいる場合にはその選定が恣意的にならないよう、労働組合等と協議により十分に話し合いを行うことを要件として認定すること。
六ベンチャー企業の支援について、従前の施策が必ずしも十分な成果を上げられなかった要因について検証を行うとともに、日本再興戦略に掲げる開・廃業率十パーセント台の目標達成に向けて、大企業と比べて十分な経営基盤を構築することができないベンチャー企業がその成長過程に応じた支援を受けられるよう、資金、経営ノウハウ、人材確保等、多方面にわたる支援の仕組みを構築すること。また、ベンチャーファンドへの投資を促すため、特定新事業開拓投資事業計画の認定基準は、経済の実態に合わせ、可能な限り弾力的に設定し、運用すること。さらに、本法に基づく地域中小企業等の創業支援に当たっては、十分な体制を整えられない市区町村に対し国として必要な支援を行う等、実効的な創業支援体制の構築に万全を期すこと。
七先端設備投資を促進するためのリース手法を活用した施策については、速やかに詳細な制度設計を行うとともに、リース事業者及び利用者に対し周知徹底などを積極的に行うことにより利用拡大に努めること。
八中小企業の再生支援に当たっては、今後、事業再生を要する中小企業の増加が予想されることから、本法により規定される独立行政法人中小企業基盤整備機構の機能拡充、事業再生計画実施関連保証の創設を始めとした支援策を関係者に広く周知するよう引き続き努力するとともに、再生支援の強化に寄与する専門人材の育成・確保に取り組むこと。
九株式会社産業革新機構については、機構設立以降の実績の検証の上に立ちつつ、民間の目利き人材の十分な確保及びその積極的活用等を図り、出資対象の審査を継続的かつ厳格に実施する体制を整備するとともに、中長期の産業資本を提供することを通じて次世代産業の育成を図るという目的の実現に向けた適切な運営に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118501003)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。