マンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 国土交通委員会
平成26年法律第80号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
- H26.5.16趣旨説明国土交通委員会 16109
- H26.5.21質疑・討論・採決・附帯決議国土交通委員会 17166
- H26.5.22委員長報告・採決本会議 2634
参議院国土交通委員会
- H26.6.12趣旨説明国土交通委員会 215
- H26.6.17質疑・討論・採決・附帯決議国土交通委員会 22127
- H26.6.18委員長報告・採決本会議 3241
提案理由
太田昭宏 国土交通大臣 平成26年5月16日ただいま議題となりましたマンションの建替えの円滑化等に関する法律の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
現在、我が国のマンションのストック総数は約五百九十万戸であり、そのうち旧耐震基準により建設されたものが約百六万戸存在しています。それらの多くは耐震性不足であると考えられ、巨大地震が発生した場合には甚大な被害が生ずることが想定されるため、これら耐震性不足のマンションの建てかえ等の促進が喫緊の課題となっております。
このような状況の中、マンションの耐震改修については、昨年の建築物の耐震改修の促進に関する法律の改正により決議要件が四分の三以上から過半数に緩和されており、より一層の促進が図られております。
一方、マンションの建てかえについては、これまで百八十三件、約一万四千戸の実施にとどまっており、巨大地震の発生に備えるためには、一刻も早く、所要の施策を講じていく必要があります。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、耐震性が不足していることについて認定を受けたマンションの区分所有者は、五分の四以上の多数で、マンション及びその敷地を売却する旨の決議を行い、売却に合意した区分所有者は、マンション敷地売却組合を設立して売却を行うことができることとしております。
第二に、耐震性が不足していることについて認定を受けたマンションの建てかえにより新たに建築されるマンションで、一定の敷地面積を有し、市街地環境の整備改善に資するものについて、特定行政庁の許可により容積率規制の緩和ができることとしております。
そのほか、これらに関連いたしまして、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案を提案する理由であります。
この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をよろしくお願い申し上げます。
第186回国会衆議院国土交通委員会議録第16号20頁(平成26年5月16日)〔太田昭宏国土交通大臣発言・発言番号107〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。
一老朽化マンションについて、建替え、改修を含めた再生事業が円滑に進むよう、マンション敷地売却制度の創設による老朽化マンションの建替え等の促進効果を見極めた上で、マンションに係る権利調整や建築規制のあり方等について、引き続き多角的な観点から総合的な検討を行うこと。
二特に、既存の老朽化マンションストックの多くを占め、更新のニーズの強い団地型のマンションについては、建替え等の促進を図るため、まちづくりの観点も含め、団地再生のための施策のあり方について幅広く検討を行うこと。
三既存ストックを有効活用する観点から、区分所有者が改修か建替えか売却かを的確に判断できるよう、判断基準の作成、普及に努めること。
四マンション敷地売却決議がされた要除却認定マンションの区分所有者及び借家人に対し、認定買受人が第百十三条の代替建築物の提供等を実施するに際しては、区分所有者及び借家人が過度な要請を行っていない限り、できるだけ要請に沿った提供等となるよう努めること。
五本法による除却の必要性が認定されたマンションの建替えに係る容積率については、特定行政庁は、周辺地域への影響を十分に考慮し、地域住民の理解を得る努力をした上で、円滑な建替えが可能となるような容積率を設定するよう、国は必要な助言を行うこと。
六近年の老朽化マンションの増加の実態を踏まえ、本法に基づくマンション敷地売却事業のほか、マンション建替事業や耐震改修などのマンション再生に向けた制度が十分に活用されるよう、地方公共団体や関係団体等と連携し、制度の周知や費用の支援、相談窓口の設置なども含め、その対応に万全を期すこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一老朽化マンションについて、建替え、改修を含めた再生事業が円滑に進むよう、マンション敷地売却制度の創設による老朽化マンションの建替え等の促進効果を見極めた上で、マンションに係る権利調整や建築規制の在り方等について、引き続き多角的な観点から総合的な検討を行うこと。
二更新ニーズの強い団地型のマンションについては、その再生のための施策の在り方について、まちづくりの観点も含めて幅広く検討を行うこと。
三マンション敷地売却制度及び容積率の緩和特例の前提となる耐震診断が広く行われることが重要であることから、共同住宅向けの耐震化のための支援制度の一層の充実に努めること。また、既存ストックを有効活用する観点から、区分所有者が改修か建替えか売却かを的確に判断できるよう、判断基準の作成、普及に努めること。
四マンション敷地売却決議がされた要除却認定マンションの区分所有者及び借家人に対し、認定買受人が第百十三条の代替建築物の提供等を実施するに際しては、できるだけ区分所有者及び借家人の要請に沿った提供等となるよう努めること。
五マンション敷地売却の際には、除却の必要性に係る認定、マンション敷地売却決議、分配金取得計画の決定等の各段階において紛争の余地を少なくすることが重要と考えられることから、耐震性の判断、買受人の選定、分配金等の算定等について、適切かつ明確な基準やガイドラインを示すこと。
六除却の必要性が認定されたマンションの建替えに係る容積率の特例については、特定行政庁において、周辺地域への影響を十分に考慮し、地域住民の理解を得る努力をした上で、円滑な建替えが可能となるような運用がなされるよう、必要な助言を行うこと。
七近年の老朽化マンションの増加の実態を踏まえ、本法に基づくマンション敷地売却事業のほか、マンション建替事業や耐震改修などのマンション再生に向けた制度が十分に活用されるよう、地方公共団体や関係団体等と連携し、制度の周知や費用の支援、相談窓口の設置、紛争処理体制の整備なども含め、その対応に万全を期すこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118601045)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。