日本環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案
参議院 環境委員会
平成26年法律第120号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院環境委員会
- H26.10.24趣旨説明環境委員会 36
- H26.10.28参考人招致・参考人質疑・質疑環境委員会 4205
- H26.10.31参考人招致・質疑・参考人質疑・採決・附帯決議環境委員会 5192
- H26.11.4委員長報告・採決本会議 1026
参議院環境委員会
- H26.11.11趣旨説明環境委員会 48
- H26.11.13参考人招致・参考人質疑環境委員会 582
- H26.11.18質疑・討論・採決・附帯決議環境委員会 6251
- H26.11.19委員長報告・採決本会議 955
提案理由
望月義夫 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 平成26年10月24日皆さん、おはようございます。
ただいま議題となりました日本環境安全事業株式会社法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
福島県においては、放射性物質に汚染された大量の土壌や廃棄物が発生し、直ちに最終処分することは困難であることから、これを安全に集中的に貯蔵管理する中間貯蔵施設が不可欠です。国の責任において、この中間貯蔵施設を整備し、しっかりと運営管理を行うことで、除染を一層推進し、福島の復興につなげていく必要があります。
このため、政府一丸となり、中間貯蔵施設の整備に向けて、地元の皆様に丁寧にその必要性や具体的内容、国としての対応の全体像を説明するなど、取り組みを進めてきました。そして、本年九月一日に佐藤福島県知事より、中間貯蔵施設の建設受け入れを容認するという決断をいただいたところです。
今後、中間貯蔵施設への搬入を開始するに当たっては、地元の皆様の申し入れ事項等に応えつつ、中間貯蔵を確実かつ適正に実施するため、法律において中間貯蔵施設に関する国の責務を規定し、その中核として「中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる」旨を明記するとともに、専門性を有し、国と一体となって事業を支援する組織が中間貯蔵に係る事業を行えるようにする必要があるため、本法律案を提出した次第であります。
以下、本法律案の主な内容について御説明申し上げます。
本法律案は、中間貯蔵の確実かつ適正な実施の確保を図り、東北地方太平洋沖地震に伴う原子力発電所の事故により放出された放射性物質による環境汚染が人の健康または生活環境に及ぼす影響を速やかに低減することに資するため、国の責務として、国は、中間貯蔵施設を整備し、及びその安全を確保するとともに、中間貯蔵施設の周辺の地域の住民その他の関係者の理解と協力を得るために必要な措置を講ずるほか、中間貯蔵開始後三十年以内に、福島県外で最終処分を完了するために必要な措置を講ずる旨等を規定することに加え、日本環境安全事業株式会社を中間貯蔵・環境安全事業株式会社に改組し、その事業に中間貯蔵に係る事業を追加する等の措置を講ずるものであります。
以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第187回国会衆議院環境委員会議録第3号1頁(平成26年10月24日)〔望月義夫環境大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一中間貯蔵・環境安全事業株式会社の事業継続を前提として、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外での最終処分完了を確実に実行することが政府に課せられた法的責務であることを十分に踏まえつつ、環境省を中心に政府は最終処分地の選定を検討し、除去土壌等の減容化技術の早期開発等、必要な措置の具体的内容と各ステップの開始時期を明記した工程表を作成するとともに、その取組の進捗状況について毎年、国会に報告すること。また、万が一、取組に遅れが生じるおそれがある場合においては、その原因を徹底的に究明するとともに対応策を講じ、本委員会において法定期間内での最終処分完了に国が責任を持つことを改めて明言すること。
二中間貯蔵施設の整備から福島県内除去土壌等の同施設への搬入、運営管理、福島県外での最終処分に至るまでの間、講じられるすべての施策について、国の責務規定の趣旨を踏まえ主導的に取り組むこと。また、中間貯蔵・環境安全事業株式会社に委託した事業において、万が一事故等が生じた場合には、国が責任を持ってその対処に当たること。
三中間貯蔵施設の整備に当たっては、地権者に分かりやすく丁寧に説明し、地権者の理解を得られるようにすること。
四中間貯蔵施設への福島県内除去土壌等の輸送ルートの設定など輸送計画策定に当たっては、福島県及び県内市町村等の意見を十分に聞いた上で、安全・安心に十分配慮したものとすること。
五中間貯蔵施設への福島県内除去土壌等の輸送に伴い生じる道路改良・維持修繕、交通安全施設の整備、粉じん・騒音対策、モニタリングなど、道路に係る様々な維持管理や、搬入に伴い生じるルート沿線住民に対する周辺対策に関する経費は、中間貯蔵施設の搬送ルートに基因するものであることから、政府において対応すること。
六中間貯蔵施設及び福島県内除去土壌等の輸送に関し、関係住民の安全・安心を確保するため、福島県及び大熊町・双葉町との協定を早期に締結すること。
七中間貯蔵施設設置に係る協議の中で福島県及び大熊町、双葉町に対し講じることとした、新規かつ追加的な財政措置については、地域の実情に配慮し、その適正な執行に十分留意しつつ、使途の自由度を高めること。また、今後も原子力発電所事故による極めて過酷な状況が継続することに鑑み、福島県の復興に係る財政措置については、県及び関係市町村と引き続き十分な協議を行うこと。
八本改正により中間貯蔵・環境安全事業株式会社に追加される中間貯蔵に係る事業を、福島県外での最終処分の完了に至るまでの間、国と一体となって滞りなく実施できるよう、同社の体制強化を速やかに行うこと。
九中間貯蔵に係る事業の追加を含む今回の法改正が特殊会社の延命との批判を受けることのないよう、中間貯蔵・環境安全事業株式会社に対して厳正な運営と人事管理に努めるとともに、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業及び中間貯蔵に係る事業の終了の際には、特殊法人改革の趣旨を踏まえ、廃止を含めた組織の見直しを迅速かつ適正に行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一中間貯蔵・環境安全事業株式会社の事業継続を前提として、中間貯蔵開始後三十年以内に福島県外での最終処分完了を確実に実行することが政府に課せられた法的責務であることを十分に踏まえつつ、環境省を中心に政府は最終処分地の選定を検討し、除去土壌等の減容化技術の早期開発等、必要な措置の具体的内容と各ステップの開始時期を明記した工程表を作成するとともに、その取組の進捗状況について毎年、国会に報告すること。また、万が一、取組に遅れが生じるおそれがある場合においては、その原因を徹底的に究明するとともに対応策を講じ、本委員会において法定期間内での最終処分完了に国が責任を持つことを改めて明言すること。
二中間貯蔵施設の整備から福島県内除去土壌等の同施設への搬入、運営管理、福島県外での最終処分に至るまでの間、講じられるすべての施策について、国の責務規定の趣旨を踏まえ主導的に取り組むこと。また、中間貯蔵・環境安全事業株式会社に委託した事業において、万が一、事故等が生じた場合には、国が責任を持ってその対処に当たること。
三中間貯蔵施設の整備に当たっては、地権者に分かりやすく丁寧に説明し、地権者の理解を得られるようにすること。また、国が土地を買い取る場合でも住民票を残せるようにするなど、各地権者の希望に沿った柔軟な対応に努めること。
四中間貯蔵施設の供用開始については、福島県及び県内市町村等の意向に配慮しつつ早期に実現できるよう努め、福島県内に多数設置されている除去土壌の仮置場等の早期解消を図ること。また、その際には仮置場等に万が一にも除去土壌が流出、残留することのないよう細心の注意を払うこと。
五中間貯蔵施設への福島県内除去土壌等の輸送ルートの設定など輸送計画策定に当たっては、福島県及び県内市町村等の意見を十分に聞いた上で、安全・安心に十分配慮したものとすること。
六中間貯蔵施設への福島県内除去土壌等の輸送に伴い生じる道路改良・維持修繕、交通安全施設の整備、粉じん・騒音対策、モニタリングなど、道路に係る様々な維持管理や、搬入に伴い生じるルート沿線住民に対する周辺対策に関する経費は、中間貯蔵施設の搬送ルートに基因するものであることから、政府において対応すること。
七中間貯蔵施設及び福島県内除去土壌等の輸送に関し、関係住民の安全・安心を確保するため、福島県及び大熊町・双葉町との協定を早期に締結すること。
八中間貯蔵施設の設置予定地周辺の住民を中心として、放射性物質による環境汚染や風評被害が懸念されていることに鑑み、除去土壌等の保管に際しては万全な安全管理と確実なモニタリングを行うとともに、徹底した情報公開の下で住民の不安を取り除くための説明を継続して実施すること。
九中間貯蔵施設設置に係る協議の中で福島県及び大熊町、双葉町に対し講じることとした、新規かつ追加的な財政措置については、その適正な執行と透明性の確保に十分留意し、国民の理解を得るよう努めるとともに、地域の実情に配慮し、使途の自由度を高めること。また、今後も原子力発電所事故による極めて過酷な状況が継続することに鑑み、福島県の復興に係る財政措置については、県及び関係市町村と引き続き十分な協議を行うこと。
十本改正により中間貯蔵・環境安全事業株式会社に追加される中間貯蔵に係る事業を、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業の進捗に影響を及ぼすことなく、福島県外での最終処分の完了に至るまでの間、国と一体となって滞りなく実施できるよう、放射性物質に係る専門的人材を確保するなど、同社の体制強化を速やかに行うこと。
十一中間貯蔵に係る事業の追加を含む今回の法改正が特殊会社の延命との批判を受けることのないよう、中間貯蔵・環境安全事業株式会社に対して厳正な運営と人事管理に努めるとともに、ポリ塩化ビフェニル廃棄物処理事業及び中間貯蔵に係る事業の終了の際には、特殊法人改革の趣旨を踏まえ、廃止を含めた組織の見直しを迅速かつ適正に行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118701005)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。