個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
平成27年法律第65号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- H27.4.23趣旨説明・質疑本会議 1936
- H27.4.24趣旨説明内閣委員会 37
- H27.5.8質疑内閣委員会 4131
- H27.5.13参考人招致・参考人質疑内閣委員会 5106
- H27.5.15質疑内閣委員会 6317
- H27.5.20質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 7332
- H27.5.21委員長報告・採決本会議 2622
- H27.9.3参議院回付案同意・参議院回付案本会議 4451
参議院内閣委員会・内閣委員会、財政金融委員会連合審査会
- H27.5.22趣旨説明・質疑本会議 2050
- H27.5.26趣旨説明・質疑内閣委員会 9214
- H27.5.28質疑内閣委員会 10279
- H27.6.2質疑内閣委員会、財政金融委員会連合審査会 1126
- H27.6.2参考人招致・参考人質疑内閣委員会 11126
- H27.6.4質疑内閣委員会 12298
- H27.8.27質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案内閣委員会 21248
- H27.8.28委員長報告・採決(修正)本会議 3736
提案理由
山口俊一 内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・科学技術政策・宇宙政策) 平成27年4月23日個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
個人情報の保護を図りつつ、近年の飛躍的な情報通信技術の進展に対応したパーソナルデータ及び個人番号の適正かつ効果的な活用を積極的に推進することにより、活力ある経済社会及び豊かな国民生活の実現に資するために、個人情報の範囲を明確にするとともに、個人情報を加工することにより安全な形で利活用できるようにする匿名加工情報の取り扱いについての規律を定め、これら個人情報等の取り扱いに関し監督を行う個人情報保護委員会を設置するほか、預金等に係る債権の額の把握に関する事務を個人番号利用事務に追加する等、個人情報等に係る制度について所要の改正を行う必要があります。
次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、個人情報の範囲を明確にするため、特定の個人の身体の一部の特徴を変換した符号、個人に発行される書類に記載された符号等のうち政令で定めるものが含まれるものを個人情報に位置づけることとしております。
第二に、本人に対する不当な差別または偏見が生じないように人種、信条、社会的身分、病歴等が含まれる個人情報の取り扱いについての規定を整備することとしております。
第三に、安心、安全なパーソナルデータの利活用を推進するため、特定の個人を識別することができないように個人情報を加工し、かつ、その個人情報を復元できないようにしたものを匿名加工情報と定義し、その加工方法を定めるとともに、その取り扱いについての規定を整備することとしております。
第四に、近年深刻化している個人情報漏えい事案への対応として、個人情報の第三者提供を受ける際に取得経緯等の確認及び記録の作成等を義務づけるとともに、不正な利益を図る目的により個人情報データベース等の提供をした際の罰則を整備することとしております。
第五に、個人情報の適正な取り扱いを確保すべく、その取り扱いを行う事業者等を一元的に監視、監督する体制を整備するために、行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律を根拠とする特定個人情報保護委員会を改組して個人情報保護委員会を設置することとし、その組織や所掌事務等につきましての規定を整備することとしております。
第六に、企業活動のグローバル化に伴う個人情報の適正かつ円滑な流通を確保するため、外国にある第三者に個人データを提供する場合についての規定を整備するとともに、外国事業者等が、国内にある者に対する物品または役務の提供に関連して取得した個人情報を、外国において取り扱う場合についての規定を整備することとしております。
第七に、個人番号の利活用を推進するため、預金保険機構における預金等に係る債権額の把握に関する事務や健康保険組合が行う特定健康診査に関する事務等における個人番号の利用など、個人番号の利用範囲を拡充するとともに、地方公共団体が個人番号を独自に利用する場合における情報提供ネットワークシステムを利用した情報連携等について、所要の規定を整備することとしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うことといたしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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個人情報の保護に関する法律及び行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第189回国会衆議院会議録第19号2頁(平成27年4月23日)〔山口俊一内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策発言・発言番号12〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、本法が個人情報の保護と利活用の均衡を図ることを目的としていることを踏まえ、我が国における個人情報の保護と利活用が進み、より良い情報通信社会が生じるよう、特に次の諸点につき適切な措置を講ずべきである。
一個人情報の定義等を政令等で定めるに当たっては、消費者及び事業者等に分かりやすいものとなるよう、これらの者から広く丁寧な意見の聴取に努め、保護対象を可能な限り明確化する等の措置を講ずること。
二情報通信分野における技術革新の著しい進展と高い専門性に円滑に対応できる制度設計とするため、民間の実態を十分把握し、関係事業者と十分に協議するとともに、認定個人情報保護団体が定める個人情報保護指針を活用すること。特に、匿名加工情報については、その規定の趣旨が利活用を促進するものであることに鑑み、個人情報保護委員会規則で基準を定めるに当たっては、効果的な利活用に配慮すること。
三国境を越えた個人情報の移転は、合理的で安全なサービスの提供を可能にし、社会に裨益するものであることを踏まえ、海外における個人情報の保護を図りつつ、国境を越えた個人情報の移転を不当に阻害しないよう必要な措置を講ずること。
四第三者提供に係る記録の作成等の義務については、その目的と実効性を確保しつつ、事業者に過度な負担とならないように十分に配慮するとともに、悪質な事業者への対策については一般の事業者に過度な負担とならないよう実態調査を行った上で、有効な措置を講ずること。
五個人情報の保護と利活用が業界ごとに適切に図られるよう、認定個人情報保護団体となるための事務手続などを適切に支援すること。
六情報通信技術の進展や事業者の事業規模や財政状況等に応じた影響等を考慮した必要な措置を講ずることが重要であるとの視点に立ち、個人情報保護委員会は、法や個人情報保護委員会規則の適切かつ柔軟な運用に努めるとともに、事業者や関係団体に対し、必要な支援を提供すること。そのために、個人情報保護委員会の委員、専門委員及び事務局について、民間における個人情報の利活用の実務について十分な知見を持つ者、消費者保護に精通する者などをバランスよく登用すること。
七各地方公共団体において、地方公共団体が策定し、又は実施する個人情報の保護に関する施策の見直しに向けた検討が今後行われることが想定されることから、その円滑な検討に資するよう、相談窓口を設け、必要な情報提供を行うなど国が地方公共団体に対して協力を行うための体制整備に努めること。
八我が国の個人情報の保護水準が国際的に十分なものであることを諸外国に積極的に周知し、相互理解を深めるよう努めること。
九情報セキュリティ対策が個人情報の保護の実効性の確保にとって重要であることから、個人情報取扱事業者等が講ずべき情報セキュリティ対策の在り方について検討し、必要な支援に努めること。
十情報通信技術の進展により、漏えいした個人情報の拡散が容易になるなどの環境変化の中で、個人の権利利益侵害を未然に防ぐことが一層重要になっていることから、民間におけるプライバシー影響評価等によるプライバシー・バイ・デザインの取組を支援し、さらなる個人情報の適正な取扱いの確保を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一個人情報の定義等を政令等で定めるに当たっては、国民に分かりやすいものとなるよう、消費者や事業者等多様な主体から広く丁寧に意見を聴取し、保護対象を可能な限り明確化する等の措置を講ずること。
二匿名加工情報の規定の趣旨が個人情報の利活用を促進するものであることに鑑み、個人情報取扱事業者が匿名加工情報を作成する際に必要となる基準を個人情報保護委員会規則で定めるに当たっては、その趣旨について十分に配慮すること。
三国境を越えた個人情報の移転は、合理的で安全なサービスの提供を可能にし、社会に役立つものであることを踏まえ、海外における個人情報の保護を図りつつ、個人情報の移転を不当に阻害しないよう必要な措置を講ずること。
四第三者提供に係る記録の作成等の義務については、その目的と実効性を確保しつつ、事業者に過度な負担とならないよう十分に配慮すること。
五情報通信技術の進展、事業者の事業規模、財政状況等に応じた影響等を考慮した必要な措置を講ずることが重要であることから、個人情報保護委員会の委員、専門委員及び事務局については、民間における個人情報の利活用の実務について十分な知見と経験を持つ者、消費者保護に精通する者等をバランスよく登用するとともに、情報システム、情報セキュリティ等に関する高い識見を有する人材についても確保すること。また、同委員会が十全にその権限を行使し、その機能を発揮することができる体制を確保するため、事務局職員の定員の確保、高度な専門性を有する人材に対する処遇の充実、職場環境の整備等に特に努めること。
六我が国の個人情報の保護水準が国際的に十分なものであることを諸外国に積極的に周知し、相互理解を深めるよう努めること。
七情報通信技術の進展により、漏えいした個人情報の拡散が容易になるなどの環境変化の中で、個人の権利利益侵害を未然に防ぐことが一層重要になっていることから、民間におけるプライバシーを扱うあらゆる側面で情報が適切に取り扱われる環境をあらかじめ作り込むという考え方(プライバシー・バイ・デザイン)に基づく取組を支援し、さらなる個人情報の適正な取扱いの確保を図ること。
八情報セキュリティ対策が個人情報の保護の実効性の確保にとって重要であることから、個人情報取扱事業者等が講ずべき情報セキュリティ対策の在り方について検討し、必要な支援に努めること。
九個人情報の漏えい等の防止その他の個人情報の安全管理が徹底されるよう、公的機関における個人情報の取扱いに係るセキュリティ環境の高度な監視を行う等システムの安全性を確保するとともに、情報セキュリティ対策を着実に実施するために必要かつ十分な人員・予算の継続的な確保その他必要な措置を講ずること。
十平成二十七年五月に発生した日本年金機構の個人の年金情報流出事案により国民の不安が拡大したことに鑑み、日本年金機構のみならず国及び地方の行政機関、独立行政法人その他の個人情報を取り扱う公的機関において、個人情報を取り扱う業務に従事する者のICTの知識とモラルの向上、法令・情報セキュリティポリシーの遵守の徹底を図るため、研修の実施など継続的な人材育成に必要な措置を講ずることにより、個人情報の保護に万全の内部統制を構築すること。また、特定個人情報を取り扱う公務に従事する者又は従事していた者について、守秘義務違反に対する厳罰化等の措置を検討すること。
十一マイナンバー制度に係る地方公共団体のシステム整備及び情報セキュリティ対策の実施について、地方公共団体の財政負担並びに当該システム整備及び情報セキュリティ対策に従事する職員の業務負担を軽減するため、地方公共団体からの意見を十分に考慮し、必要な措置を検討すること。
十二個人番号カードの公的個人認証機能の利用時における本人認証方法について、生体認証の導入を含め、より安全かつ簡易な方法を検討すること。
十三高度サイバー攻撃が大きな脅威となっていること、サイバー攻撃の技術が日進月歩進化していることに鑑み、特に政府機関においてはサイバー攻撃の標的とされる蓋然性が高い業務領域を選定し、当該業務領域に係るリスク評価に基づく情報セキュリティ対策を徹底的に実施すること。併せて政府機関が統一的で効率的な運用を行えるよう体制を整備すること。
十四ビッグデータ時代の科学技術研究及び産業界のイノベーションを先導する役割を果たすデータ分析官の育成を促進するため、専門教育組織の設置など、必要な基盤の整備に努めること。
十五本法の施行後も継続的に教育、広報その他の活動を通じて、個人情報及び匿名加工情報の適正な取扱いの下での利活用の推進に関する国民の理解と信頼を深めるよう努めること。また、番号利用法の施行までに、マイナンバー制度の趣旨及び内容について国民に周知徹底を図り、その理解と協力が得られるよう、所要の措置を講ずるとともに、番号利用法の施行後も必要に応じ広報啓発に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118901034)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。