貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 経済産業委員会
平成27年法律第59号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H27.6.12趣旨説明経済産業委員会 225
- H27.6.17質疑経済産業委員会 23179
- H27.6.19討論・採決・附帯決議経済産業委員会 24144
- H27.6.30委員長報告・採決本会議 3627
参議院経済産業委員会
- H27.7.7趣旨説明経済産業委員会 225
- H27.7.9質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 23152
- H27.7.10委員長報告・採決本会議 3212
提案理由
宮沢洋一 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 平成27年6月12日貿易保険法及び特別会計に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
日本経済の持続的な成長を実現していくためには、日本企業の国際展開を支援することで、新興国のインフラ整備など、海外の旺盛な需要を獲得していかなければなりません。
貿易保険制度は、対外取引を行う者が戦争やテロなどの発生によってこうむる損失を填補するもので、日本企業の国際展開に必要不可欠な制度であります。今般、平成二十五年十二月に閣議決定された独立行政法人改革等に関する基本的な方針に基づき、貿易保険制度をより効率的かつ効果的に運営する体制を整備するため、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、貿易保険制度を運営する独立行政法人日本貿易保険について、そのガバナンスを向上させつつ機動的な経営を可能とするために株式会社に変更し、政府は常時その株式の総数を保有していなければならないものとします。
第二に、日本貿易保険と政府との再保険契約を管理する貿易再保険特別会計を廃止し、貿易保険制度の経理を日本貿易保険に一元化します。同時に、保険金が確実に支払われるよう、日本貿易保険による資金調達が困難となる場合には、政府が予算の定める範囲内において必要な財政上の措置を講ずるものとします。
第三に、貿易保険の引き受けに国の政策を反映させるため、国が貿易保険の引き受け基準を定めることとするとともに、国が日本貿易保険による保険の引き受けについて意見を述べることができるものとします。
その他、一定の海外事業を行う国内事業者への融資について、これを貿易保険の対象に追加するなど、所要の措置を講じます。
以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
第189回国会衆議院経済産業委員会議録第22号1頁(平成27年6月12日)〔宮沢洋一経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一独立行政法人日本貿易保険の特殊会社化に当たっては、今後拡大する利用者ニーズに対応した質の高いサービスを提供するため、専門能力を有する人材の登用や能力開発など職員の一層の専門性の向上を図ること。また、役員等の選任にあたっては、適材適所を徹底し、「天下り」の批判を受けることのないよう、既往の閣議決定の方針に沿って監督を行うこと。
二株式会社日本貿易保険による貿易保険事業の経理の一元化に当たり、事業の運営については、経営状況、財務状況、業務内容、調達情報等の情報公開について適切な措置を講じるとともに、政府による監督は「経営の自由度、効率性、機動性の向上」という特殊会社化の趣旨を踏まえ、同社の中長期的視点に基づいた経営を阻害することのないよう十分配慮すること。また、株式会社日本貿易保険が他の民間保険会社等と比して競争上著しく優位となり民業圧迫とならないよう、適切な対応を行うこと。
三貿易保険及び貿易再保険の引受け基準の策定に当たっては、政策意図の反映等の国との一体性を確保しつつ、貿易保険事業が戦争やテロ等によって生じる通常の保険によって救済することのできない損失を填補するリスクの高いものであることを踏まえ、中長期的に収支相償の原則が維持されるとともに、貿易保険が利用者の安定的な事業運営に資するものとなるよう十分に考慮し、大幅な剰余金が生じた場合には、利用者等に適切に還元すること。また、保険料率の設定については、貿易保険の利用者に配慮するとともに、履行担保制度に基づく財政上の措置が極力実施されることのないよう強固な財務基盤の構築に資するものとすること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一独立行政法人日本貿易保険の特殊会社化に当たっては、利用者ニーズに対応した質の高いサービスを提供するため、専門能力を有する人材の登用や能力開発により職員の一層の専門性の向上を図ること。また、役員等の認可に当たっては、「天下り」の批判を受けることのないよう、これまでの政府方針を踏まえ、適材適所を徹底すること。
二株式会社日本貿易保険の事業の監督を行うに当たっては、同社の経営状況等の情報公開について適切な措置を講ずるとともに、「経営の自由度、効率性、機動性の向上」という特殊会社化の趣旨を踏まえ、同社の中長期的視点に基づいた経営を阻害することのないよう十分配慮すること。
三貿易保険事業が、戦争やテロ等によって生じる通常の保険によって救済することのできない損失を填補するリスクの高いものであるとともに、中長期的に収支相償の原則により運営されることを踏まえ、新たに発足する株式会社日本貿易保険の責任準備金の適正な水準について会社設立までに検討し、結論を得ること。
四我が国の経済協力及び国際協力の一環として、貿易保険に関して取得した債権等に対する債務削減が行われた場合には、その影響に係る負担を利用者だけに求めることのないよう、株式会社日本貿易保険に対し、債務削減額の全部又は一部に相当する交付金の交付に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=118901052)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。