中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案
参議院 経済産業委員会
平成29年法律第56号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H29.5.11趣旨説明・質疑本会議 2431
- H29.5.12趣旨説明経済産業委員会 12234
- H29.5.17質疑・参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 13216
- H29.5.19質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 14177
- H29.5.23委員長報告・採決本会議 2736
参議院経済産業委員会
- H29.5.30趣旨説明経済産業委員会 1490
- H29.6.1参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 1577
- H29.6.6質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 16167
- H29.6.7委員長報告・採決本会議 3056
提案理由
世耕弘成 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 平成29年5月11日ただいま議題となりました中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
信用保証は中小企業の資金繰りを支える制度であり、中小企業がライフステージの中で必要とする多様な資金需要に対応できるものとしていくことが重要です。他方、金融機関が過度に信用保証に依存することとなると、事業性評価融資やその後の期中管理、経営支援への動機が失われるおそれがあるといったことも指摘されております。
このため、創業、事業承継時や危機時等における中小企業の資金需要に一層きめ細かく対応するとともに、信用保証協会と金融機関が連携して中小企業への経営支援を強化していくことで、中小企業の経営の改善発達を進める仕組みを構築する必要があります。
以上が、本法律案を提出した理由であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、大規模な経済危機、災害等により著しい信用の収縮が全国的に生じる場合に備えて、あらかじめ適用期限を区切って発動する危機関連保証を創設いたします。
第二に、特別小口保険の付保限度額を一千二百五十万円から二千万円に引き上げるとともに、創業関連保証の付保限度額を一千万円から二千万円に引き上げます。
第三に、中小企業の代表者が経営の承継時に必要とする株式取得資金等を信用保険の対象とします。
第四に、信用保証協会の業務に中小企業への経営支援を追加するとともに、業務を行うに当たっては、信用保証協会と金融機関が連携する旨を規定いたします。
以上が、本法律案の趣旨でございます。(拍手)
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中小企業の経営の改善発達を促進するための中小企業信用保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第193回国会衆議院会議録第24号3頁(平成29年5月11日)〔世耕弘成経済産業大臣発言・発言番号23〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一中小企業に対する金融機関の経営支援を促すため、信用保証協会及び金融機関の連携により、保証付き融資及びプロパー融資の適切な組み合わせによるリスク分担を一層推進するとともに、金融機関のリスク分担状況について、モニタリングの実施等により、その実効性の確保に努めること。
二金融機関において、目利き力を持った人材の育成・確保等により、適切な事業性評価に基づく融資能力の向上が図られるよう、必要な支援及び指導を行うとともに、職員の目利き力の発揮状況を含む業務実績が適正に評価されるよう努めること。
三不況業種に係る経営安定保証については、保証割合が八割に縮減されることから、充分な周知期間の確保及び丁寧な説明等により、中小企業及び関係団体に混乱が生じることのないよう充分な配慮を行うとともに、不況業種において貸し渋り等により資金調達に突然の困難が生じることのないよう注視し、不況業種の中小企業に対する金融機関の経営支援が確保されるよう努めること。
四危機関連保証については、大規模な経済危機や災害等により著しい信用収縮が生じた際に、政府が前面に立って中小企業の事業継続を支え、資金繰りに支障を来すことがないよう、透明性の確保の下、迅速かつ的確な対応を行うための体制の整備に万全を期すること。
五信用保証協会の業務に中小企業に対する経営の改善発達支援が追加されたことに伴い、各協会が地域の実情に応じつつ、必要な人材の育成・確保等に努め、実効ある経営支援機能が確実に発揮されるよう必要な指導監督を行うほか、経営支援の取組みに地域による格差が生じないよう、全国の各協会の支援体制の底上げを図ること。
六信用保証協会が管轄区域を見直すことにより、スケールメリットを発揮し、事業の一層の効率化が図れるよう、組織の再編を行う場合は、適切な措置を講じること。
七信用補完制度に対する国庫負担については、近年減少傾向にあるものの引き続き多額の予算措置が講じられている現状に鑑み、国民負担の軽減及び制度の持続可能性を確保する観点から、各信用保証協会の財務の健全性確保、業務の効率化及びガバナンスの一層の強化を図るとともに、信用保証協会による保証業務や保証基準の在り方についても、不断の検証及び見直しを行うこと。また、信用保証協会への天下りについてはその抑制に努めること。
八中小企業の自立の促進、生産性や操業・廃業率の向上、ひいては我が国経済の新陳代謝を図るといった中小企業支援の目的に沿って信用保証協会が業務を遂行するよう、政府は先進各国との比較も含めて我が国の信用補完制度の引き続きの検証を行い、所要の措置を講ずること。
九信用保証協会及び政策金融機関等の中小企業金融に携わる者は、納税者である国民の信頼を損なうことのないよう、倫理観の向上及びコンプライアンスの徹底を図り、政策金融に対する理解の促進と信頼の醸成に努めること。また、政府は、中小企業の経営の改善発達を促進する観点から、政策金融全般の在り方について適切な見直しに向けた検討を行うこと。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一信用保証協会と金融機関の連携を図ることが法文上明記されたことを踏まえ、その趣旨を金融機関の現場まで周知徹底すること。また、両者が、事業者ごとにプロパー融資と保証付き融資による適切なリスク分担を行い、緊密に連携して中小企業の経営改善支援や事業再生に着実に取り組むよう、取組状況のモニタリングや金融仲介機能のベンチマークの活用等により、その実効性の確保に努めること。
二保証割合が八割に縮減される不況業種に係る経営安定保証については、事業者に対し丁寧な説明を行うとともに、融資等の状況について把握し、相談対応の充実や政策金融機関の補完的な活用等により、中小企業とりわけ小規模事業者の資金調達に混乱が生じることのないよう十分に配意すること。
三危機関連保証については、危機時の売上減少や信用収縮等の状況を速やかに把握し、迅速かつ的確な対応を行うための体制を整備すること。あわせて、透明性の確保のため、十分な情報開示を行うこと。
四信用保証協会が地域の実情に応じ、人材の育成・確保等に努め、実効ある経営の改善発達支援が確実に実施できるよう支援するとともに、各協会の支援体制の底上げを図ること。また、信用保証業務や経営の改善発達支援業務に関する情報開示や外部評価を推進し、ガバナンスの向上に努めること。
五今般の制度改正による効果を検証し、国民負担の軽減及び制度の持続可能性向上の観点も踏まえ、引き続き信用補完制度について検討を加え、所要の措置を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119301031)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。