医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律案
参議院 内閣委員会
平成29年法律第28号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- H29.4.7趣旨説明内閣委員会 5211
- H29.4.12質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)・附帯決議・修正案内閣委員会 6296
- H29.4.14委員長報告・採決(修正)本会議 1937
参議院内閣委員会
- H29.4.20趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明内閣委員会 67
- H29.4.25質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案内閣委員会 7187
- H29.4.28委員長報告・採決本会議 2019
提案理由
石原伸晃 内閣府特命担当大臣(経済財政政策) 平成29年4月7日このたび、政府から提出いたしました医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する法律案について、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
国民が健康な生活及び長寿を享受することのできる社会、すなわち健康長寿社会を形成するため、健康、医療に関する先端的研究開発及び新産業創出を促進することが重要となっております。
本法律案は、このような観点から、医療分野の研究開発に資するために特定の個人を識別することができないように医療情報を加工して得られる匿名加工医療情報に関し、国の責務、基本方針の策定、匿名加工医療情報作成事業を行う者の認定、医療情報等及び匿名加工医療情報の取り扱いに関する規制等について定めることを目的とするものであります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、国は、健康、医療に関する先端的研究開発及び新産業創出に関する施策の一環として、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関し必要な施策を講ずる責務を有することを定めております。
第二に、政府は、医療分野の研究開発に資するための匿名加工医療情報に関する施策の総合的かつ一体的な推進を図るための基本方針を定めることとしております。
第三に、医療分野の研究開発に資するよう、医療情報を整理し、及び加工して匿名加工医療情報を作成する事業を適正かつ確実に行うことができる者を、その申請に基づき認定匿名加工医療情報作成事業者として認定する制度を設けることとしております。また、認定匿名加工医療情報作成事業者に関し、認定を受けた事業の目的の達成に必要な範囲を超えて、医療情報を取り扱ってはならないこととするとともに、医療情報等または匿名加工医療情報の漏えい等の防止その他の医療情報等の安全管理措置を講じる義務、従業者の監督義務及びその役員または従業者等の秘密保持義務等を規定するなど、医療情報等または匿名加工医療情報の取り扱いに関する所要の規制を設けることとしております。
第四に、医療情報を事業の用に供している医療機関等は、医療情報について、本人等の求めがあるときは、認定匿名加工医療情報作成事業者への提供を停止することとしている場合であって、あらかじめ、本人に通知したときは、認定匿名加工医療情報作成事業者に医療情報を提供することができることとしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律は、一部を除き、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行するものとしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御賛同あらんことをお願い申し上げます。
第193回国会衆議院内閣委員会議録第5号25頁(平成29年4月7日)〔石原伸晃内閣府特命担当大臣(経済財政政策)発言・発言番号209〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一医療情報取扱事業者に対して本人又はその遺族が医療情報の提供の停止の求めを行う際に、その手続を容易に行うことができるよう適切な措置を講ずること。
二匿名加工医療情報の利活用に際して、一定の地域や団体に属する者等の本人やその子孫以外の者にも不利益が生じ得る可能性があることを踏まえ、こうした不利益が生じないよう適切な措置を講ずること。
三認定匿名加工医療情報作成事業者に対する医療情報取扱事業者からの医療情報の提供や、認定匿名加工医療情報作成事業者が利活用者に対し匿名加工医療情報の適正な利活用を求めることを含め、認定匿名加工医療情報作成事業者から匿名加工医療情報の利活用者への提供が適正に行われるよう、認定匿名加工医療情報作成事業者に対して適切な措置を講ずること。
四認定匿名加工医療情報作成事業者が、学校、職場等における健康診断の結果等の医療情報の提供を受けようとする場合には、学校、事業者等の理解を丁寧に得るようにすること。また、これらの医療情報の提供に当たっては、本人の権利利益の保護が図られることに留意されなければならないこと。
五官民データ活用推進基本法の理念にのっとり、医療情報等及び匿名加工医療情報に係る個人の権利利益の保護に配慮しつつ、その適正かつ効果的な活用の推進を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一医療情報取扱事業者に対して本人又はその遺族が医療情報の提供の停止の求めを行う際に、その手続を容易に行うことができるよう適切な措置を講ずること。
二制度の運用に当たっては、広報周知を積極的に行うとともに、本人又はその遺族等からの問合せに係る窓口機能の確保に努めること。その際、障害者や高齢者等に対して十分配慮がなされるように留意すること。
三匿名加工医療情報の利活用に際して、一定の地域や団体に属する者等の本人やその子孫以外の者にも不利益が生じ得る可能性があることを踏まえ、こうした不利益が生じないよう適切な措置を講ずること。
四医療情報の提供の停止を求めた患者が、受診等において不利益を被ることのないようにすること。また、医療機関等に対しては、将来にわたって医療情報の提供を強制することのないようにすること。
五国民や医療機関等が医療情報を安心して提供できるようにするため、認定匿名加工医療情報作成事業者に対する医療情報取扱事業者からの医療情報の提供や、認定匿名加工医療情報作成事業者が利活用者に対し匿名加工医療情報の適正な利活用を求めることを含め、認定匿名加工医療情報作成事業者から匿名加工医療情報の利活用者への提供が適正に行われるよう、認定匿名加工医療情報作成事業者に対して適切な措置を講ずること。
六医療情報等が機微性の高い情報であることから、情報漏えい等が生じないよう万全を期すること。特に、認定匿名加工医療情報作成事業者等の認定に当たっては、厳格なセキュリティ基準を設定するとともに、主務大臣の監督が行き届くよう配慮すること。
七認定匿名加工医療情報作成事業者が、学校、職場等における健康診断の結果等の医療情報の提供を受けようとする場合には、学校、事業者等の理解を丁寧に得るようにすること。また、これらの医療情報の提供に当たっては、本人の権利利益の保護が図られることに留意されなければならないこと。
八官民データ活用推進基本法の理念にのっとり、医療情報等及び匿名加工医療情報に係る個人の権利利益の保護に配慮しつつ、その適正かつ効果的な活用の推進を図ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119301053)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。