特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 経済産業委員会
平成30年法律第69号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- H30.5.30趣旨説明経済産業委員会 15247
- H30.6.6質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 16189
- H30.6.7採決・委員長報告本会議 3420
参議院経済産業委員会
- H30.6.14趣旨説明経済産業委員会 127
- H30.6.19質疑・採決・附帯決議経済産業委員会 1394
- H30.6.27委員長報告・採決本会議 3050
提案理由
世耕弘成 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 平成30年5月30日特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。
これまで、我が国では、オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書に基づく義務を履行するため、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律を制定し、特定フロンの製造の規制等の措置を講ずることにより、オゾン層破壊効果のない代替フロン、すなわちハイドロフルオロカーボンへの転換を図ってまいりました。
しかしながら、平成二十八年十月、その代替フロンについても、地球温暖化に影響を与えることに鑑み、規制対象とすること等を内容とする、モントリオール議定書の改正が採択されました。
これに対応するため、今般、本法律案を提出した次第であります。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、製造等の規制の対象物質に、特定物質に代替する物質であって地球温暖化に深刻な影響をもたらすものとして政令で定めるものを追加します。この政令で定める特定物質代替物質として、議定書に基づき、ハイドロフルオロカーボンを定めることとします。
第二に、経済産業大臣及び環境大臣が、議定書に基づき我が国が遵守すべき特定物質代替物質の生産量及び消費量の限度を定めて公表することとします。
第三に、特定物質代替物質を製造しようとする者は、経済産業大臣の許可を受けなければならないこととし、また、特定物質代替物質を輸入しようとする者は、外国為替及び外国貿易法の規定に基づく輸入の承認を受けなければならないこととする等の措置を講じます。
以上が本法律案の提案理由及びその要旨であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようよろしくお願い申し上げます。
第196回国会衆議院経済産業委員会議録第15号37頁(平成30年5月30日)〔世耕弘成経済産業大臣発言・発言番号245〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一モントリオール議定書キガリ改正の下で定められたハイドロフルオロカーボン(HFC)(以下「代替フロン」という。)の削減計画に即した確実な削減を実施するため、「代替フロン」の製造事業者等による対応のみならず、機器の製造事業者やその最終消費者も含めた全般的な理解と協力を得るよう努めること。
二特定物質等が破壊されたこと又は破壊されることが確実であることを証明するための制度を整備するとともに、この制度を活用できる環境の整備に努めること。
三特定物質等の破壊量を生産量から控除する制度の実施については、我が国における特定物質等の過去の生産量及び使用量と市場に残された量(バンク)の膨大さから、今後地球温暖化係数(GWP)の低いフッ素系ガスの生産量がすべて相殺される事態になりかねず、本来の削減の目的に反するおそれがあることから、本来の目的である削減に資するよう慎重に検討し、運用すること。また、回収破壊量のダブルカウントの懸念、副生ガスなどの破壊による生産量水増しの懸念などについても考慮すること。
四特定物質等の生産量及び消費量は、可能な限り物質ごとに開示することとし、削減強化やグリーン冷媒転換に向けた幅広い議論を促すこと。
五グリーン冷媒は、その評価を可燃性にとどまらず、人体及び環境への影響、分解後に拡散された場合の環境影響を客観的かつ多角的に評価するものとし、事業者等による適切な利用がなされるよう努めること。
六フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律において、フロン類の使用規制強化に向けて指定製品の対象範囲の拡大や、指定製品の製造業者等の判断の基準において長期的な削減目標の設定を率先して行い、フロンの中長期的な廃絶に向けた具体的な削減ロードマップを描くこと。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一モントリオール議定書キガリ改正の下で定められたハイドロフルオロカーボン(HFC)(以下「代替フロン」という。)の削減計画に即した確実な削減を実施するため、「代替フロン」の製造事業者等による対応のみならず、機器の製造事業者やその最終消費者も含めた全般的な理解と協力を得るよう努めること。
二特定物質等が破壊されたこと又は破壊されることが確実であることを証明するための制度を整備するとともに、この制度を活用できる環境の整備に努めること。
三特定物質等の破壊量を生産量から控除する制度の実施については、我が国における特定物質等の過去の生産量及び使用量と市場に残された量(バンク)の膨大さから、今後地球温暖化係数(GWP)の低いフッ素系ガスの生産量がすべて相殺される事態になりかねず、本来の削減の目的に反するおそれがあることから、本来の目的である削減に資するよう慎重に検討し、運用すること。また、回収破壊量のダブルカウントの懸念、副生ガスなどの破壊による生産量水増しの懸念などについても考慮すること。
四グリーン冷媒は、その評価に際しては、可燃性にとどまらず、人体及び環境への影響、分解後に拡散された場合の環境影響を客観的かつ多角的に評価するとともに、オゾン層保護及び地球温暖化防止のためにフロン類の中長期的な廃絶を目指して、更なる技術開発を支援すること。
五特定物質等の生産量及び消費量は、可能な限り物質ごとに開示することとし、削減強化や自然冷媒転換に向けた幅広い議論を促すとともに、転換促進に向けた支援策を講ずること。
六フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律において、フロン類の使用規制強化に向けて指定製品の対象範囲の拡大や、指定製品の製造業者等の判断の基準において長期的な削減目標の設定を率先して行い、フロンの中長期的な廃絶に向けた具体的な削減ロードマップを描くこと。
七「代替フロン」削減のインセンティブ政策の結果、「代替フロン」の生産総量が中長期的に増加することのないよう、制度の運用に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119601041)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。