ギャンブル等依存症対策基本法案
参議院 内閣委員会
平成30年法律第74号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- H30.5.23趣旨説明・質疑内閣委員会 19229
- H30.5.24参考人招致・参考人質疑・質疑内閣委員会 20180
- H30.5.25討論・採決内閣委員会 21169
- H30.5.25委員長報告・採決本会議 3047
参議院内閣委員会
- H30.7.3趣旨説明・参考人招致・参考人質疑内閣委員会 23124
- H30.7.5質疑・修正案趣旨説明・討論・採決・附帯決議・修正案内閣委員会 24254
- H30.7.6委員長報告・採決本会議 3346
提案理由
中谷元 議員(発議者) 平成30年5月23日ただいま議題となりましたギャンブル等依存症対策基本法案について、提出者を代表して、提案理由及びその内容の概要を御説明申し上げます。
ギャンブル等依存症がギャンブル等依存症である者など及びその家族の日常生活又は社会生活に支障を生じさせるものであり、多重債務、貧困、虐待、自殺、犯罪等の重大な社会問題を生じさせていることに鑑み、ギャンブル等依存症対策に関し、基本理念を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、ギャンブル等依存症対策の基本となる事項を定めることなどにより、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進する必要があります。
以下、本法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、この法律においてギャンブル等依存症とは、法律の定めるところにより行われる公営競技、パチンコ屋に係る遊技その他の射幸行為であるギャンブル等にのめり込むことにより日常生活又は社会生活に支障が生じている状態をいうこととしております。
第二に、ギャンブル等依存症対策は、ギャンブル等依存症の発症、進行及び再発の各段階に応じた防止及び回復のための対策を適切に講じるとともに、ギャンブル等依存症である者など及びその家族が日常生活及び社会生活を円滑に営むことができるように支援することなどを基本理念として行われなければならないこととしております。
第三に、ギャンブル等依存症対策を講じるに当たっては、アルコール、薬物等に対する依存に関する施策との有機的な連携が図られるよう、必要な配慮がされるものとすることとしております。
第四に、国、地方公共団体、関係事業者、国民及びギャンブル等依存症対策に関連する業務に従事する者の責務を規定することとしております。
第五に、政府は、ギャンブル等依存症対策を実施するため必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講じなければならないこととしております。
第六に、政府は、ギャンブル等依存症対策の総合的かつ計画的な推進を図るため、ギャンブル等依存症対策推進基本計画を策定しなければならないこととしております。
第七に、基本的施策として、国及び地方公共団体は、医療提供体制の整備、相談支援等の推進、社会復帰の支援等の施策を講じるものとすることとしております。
第八に、ギャンブル等依存症対策を総合的かつ計画的に推進するため、内閣に、ギャンブル等依存症対策推進本部を置くこととしております。また、同本部は、ギャンブル等依存症対策の推進基本計画の案を作成しようとするときなどには、同本部に置かれるギャンブル等依存症対策推進関係者会議の意見をあらかじめ聞かなければならないことといたしております。
第九に、この法律は、公布の日から起算して三カ月を超えない範囲内において政令で定める日から施行することといたしております。
以上が、本法律案の提案理由及びその内容の概要でございます。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同いただきますことをお願い申し上げます。
第196回国会衆議院内閣委員会議録第19号9頁(平成30年5月23日)〔中谷元議員発言・発言番号75〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
本法の施行に当たっては、次の諸点について適切に対応するべきである。
一政府は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画に基づくギャンブル等依存症対策の実効性を最大限確保するため、徹底したPDCAサイクルに基づく取組を推進すること。
二政府は、本法の基本理念にのっとり、包括的なギャンブル等依存症対策の必要性について留意しつつ、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の策定に際しては、啓発を含む広告及び宣伝の在り方、入場管理の在り方、本人や家族の申告に基づく利用制限の在り方、相談窓口の在り方、インターネット投票における対応の在り方等を検討すること。
三政府は、ギャンブル等依存症対策推進基本計画の策定及び施策の推進に当たっては、ギャンブル等依存症の患者等の支援等を始めとする取組の実態を十分に調査の上、必要とされる対策を検討すること。
四本法第七条に定める関係事業者は、本法がギャンブル等依存症により不幸な状況に陥る人をできるだけ少なくするためのものであることを踏まえ、その事業活動を行うに当たっては、ギャンブル等依存症の予防等に可能な限り配慮すること。
五政府は、ギャンブル等依存症問題啓発週間の期間を定めた理由が、新年度に新たに大学生・社会人となった青少年や若い世代に対し、ギャンブル等依存症問題への関心と理解を深める機会を設けること等に鑑み、青少年に対しギャンブル等依存症問題に係る知識の普及に徹底して取り組むこと。
六政府は、ギャンブル等依存症対策とアルコール、薬物等に対する依存に関する施策との有機的な連携を図りつつ、適切な予算の策定を行うよう配慮し、ギャンブル等依存症対策を着実に進めるための予算の確保に努めること。
七政府は、ギャンブル等依存症が適切な治療と支援により回復が可能な疾患であることなど、ギャンブル等依存症に関する正しい知識の普及を図ること。
八政府は、ギャンブル等依存症対策に係る連携協力体制の整備について、民間団体の取組と地域における公的機関との連携が確保されるものとなるよう、必要な施策を検討すること。
九政府は、ギャンブル等依存症の治療に有効な薬物、治療方法や早期介入技法など、診断、治療、支援の方法に関する研究を推進するために、必要な措置を検討すること。
十政府は、ギャンブル等依存症対策推進関係者会議の運営に当たっては、本法の基本理念にのっとり、ギャンブル等依存症である者等及びその家族の意見を十分に聴取すること。
十一警察当局は、違法に行われるギャンブル等について、取締りを一層強化すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=119602020)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。