特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律案
参議院 経済産業委員会
令和2年法律第37号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院経済産業委員会
- R2.4.3趣旨説明・質疑本会議 1516
- R2.4.3趣旨説明経済産業委員会 4264
- R2.4.10質疑経済産業委員会 5421
- R2.4.14参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 6145
- R2.4.15質疑経済産業委員会 7200
- R2.4.17質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 8175
- R2.4.23委員長報告・採決本会議 2013
参議院経済産業委員会
- R2.5.14趣旨説明経済産業委員会 64
- R2.5.19質疑経済産業委員会 7134
- R2.5.21参考人招致・参考人質疑経済産業委員会 888
- R2.5.26質疑・討論・採決・附帯決議経済産業委員会 9136
- R2.5.27委員長報告・採決本会議 1948
提案理由
梶山弘志 経済産業大臣・内閣府特命担当大臣(原子力損害賠償・廃炉等支援機構) 令和2年4月3日まず、特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
我が国は、新たなデジタル技術や多様なデータを活用して経済発展と社会的課題の解決の両立を目指す、ソサエティー五・〇の実現を目指しています。その鍵となる第五世代移動通信システム、いわゆる5Gや、撮影機器等を搭載し点検や測量などを行うことができる高性能なドローンをはじめとする高度な情報通信技術を活用したシステムは、今後急速に普及し、国民生活及び経済活動、ひいては我が国の安全保障の重要な基盤となることが見込まれます。
こうしたシステムの開発供給及び導入については、サイバーセキュリティーを確保しつつ適切に行われ、安全、安心が確保されることが重要です。また、システムの開発供給及び導入に向けては、関連する我が国の産業競争力の強化に戦略的に取り組むとともに、速やかに全国展開を進め、地方創生の切り札として、人手不足や高齢化等の課題解決にも寄与するような新事業の創出を促進することも重要です。このため、特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入を促進するために必要な支援措置を講ずるべく、本法律案を提出した次第です。
次に、本法律案の要旨を御説明申し上げます。
第一に、特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入が、サイバーセキュリティーを確保しつつ適切に行われるよう、その促進に関する指針を国が定めます。
第二に、特定高度情報通信技術活用システムの開発供給又は導入を実施しようとする事業者から、計画が提出され、認定の申請があった場合において、指針に照らし、主務大臣が認定する制度を創設します。
第三に、認定された計画に従って実施される特定高度情報通信技術活用システムの開発供給又は導入に対して金融支援措置等を講じます。特に、5Gを活用したシステムの導入に当たって、早期の普及に特に資するなどの要件を満たすと主務大臣が確認したものについては、課税の特例を適用します。
第201回国会衆議院会議録第15号1頁(令和2年4月3日)〔梶山弘志経済産業大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について十分配慮すべきである。
一特定高度情報通信技術活用システム開発供給計画及び導入計画の認定については、サイバーセキュリティの確保を前提としつつ、事業者にとって公正公平で予見可能性が高い認定基準を明確に定めるとともに、サイバーセキュリティ及び5Gに関する専門人材の確保に努め、電波法に基づく調達ベンダーの確認等、関係省庁の密接な連携の下、適切な認定の実施に向けた体制の整備に万全を期すること。
二5G基地局の整備に当たっては、通信事業者において効率的に全国への基地局の早期整備が行われるよう、インフラシェアリングや既存の4G基地局の利用促進に向けた環境整備を図ること。
三本法による5G基地局の早期整備が産業分野での新事業創出及び事業革新につながるよう、5Gの実証研究に対する一層の支援を進めるとともに、活用事例・成功事例を広く周知し、大企業のみならず個人事業主まで含めた中小企業等における5Gの幅広い活用の推進に努めること。
四ローカル5Gについては、その導入促進が我が国の産業競争力の底上げに資するものとして期待される一方、本法による支援措置を考慮してもなお特に財政基盤の弱い中小企業等の導入事業者の負担が重くなることに鑑み、本法施行後の導入状況を注視しつつ、更なる支援策について検討すること。
五今後、ドローンが配達困難地域での配送、インフラの点検、農業分野での活用等様々な分野で地方の抱える問題を解決する切り札となり得ることに鑑み、地方でのドローンの活用を促進するため、導入事業者に対する更なる支援策について検討すること。
六我が国の従前の産業政策について厳密な政策評価が行われてこなかった現状を踏まえ、5Gを始めとした激変する成長分野に対するこれまでの産業政策について適切な検証・評価・総括を行った上で、日本の産業界を取り巻く市場の変化、特に中国その他アジア諸国の企業が台頭する状況等に的確に対応した政策への抜本的見直しを行い、ポスト5Gや6Gを見据えて新しい産業の創造の支援に努めること。
政府は、本法施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずべきである。
一特定高度情報通信技術活用システムの開発供給計画及び導入計画の認定に当たっては、サイバーセキュリティの確保を前提としつつ、事業者にとって公正公平で予見可能性が高い認定基準を明確に定めるとともに、サイバーセキュリティ及び5G等に関する専門人材の確保に努め、関係省庁間の緊密な連携の下、適切な認定の実施に向けた体制の整備に万全を期すこと。
二通信事業者による5G基地局の整備については、効率的に全国への早期整備が行われるよう、インフラシェアリングや既存4G基地局の利用促進に向けた環境整備を図ること。
三5Gが我が国産業における新事業創出及び事業革新につながるよう、5Gの利活用に係る実証研究を一層支援するとともに、個人事業主まで含めた中小企業等における5Gの幅広い利活用の推進に向けて、その活用事例・成功事例の周知に努めること。また、ローカル5Gの導入促進に向けては、中小企業等の導入事業者の負担が重くなることに鑑み、本法施行後の状況を注視しつつ、更なる支援策について検討すること。
四ドローンについては、配達困難地域での配送、インフラの点検、農業での活用等様々な分野で地域課題の解決や地域経済の活性化に資することに鑑み、その活用を促進するため、導入事業者に対する更なる支援策について検討すること。
五我が国産業を取り巻く市場の変化や技術革新の急速な進展、サプライチェーンの再構築の必要性や経済安全保障の重要性の高まり等に対応しつつ、我が国の産業政策について不断の見直しを行うとともに、ポスト5Gや6Gを見据えた新たな産業の創造に向け、需要喚起に資する技術開発や国際標準化への取組等、施策の戦略的かつ機動的な推進や効果的な支援の実施に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101022)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。