復興庁設置法等の一部を改正する法律案
参議院 東日本大震災復興特別委員会
令和2年法律第46号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院東日本大震災復興特別委員会
- R2.5.14趣旨説明・質疑本会議 2421
- R2.5.14趣旨説明東日本大震災復興特別委員会 44
- R2.5.19質疑東日本大震災復興特別委員会 5132
- R2.5.21質疑・討論・採決・附帯決議東日本大震災復興特別委員会 6176
- R2.5.22委員長報告・採決本会議 2719
参議院東日本大震災復興特別委員会
- R2.5.27趣旨説明・質疑本会議 1948
- R2.5.27趣旨説明東日本大震災復興特別委員会 54
- R2.5.29質疑東日本大震災復興特別委員会 6107
- R2.6.3質疑・討論・採決・附帯決議東日本大震災復興特別委員会 7147
- R2.6.5委員長報告・採決本会議 2265
提案理由
田中和徳 復興大臣 令和2年5月14日復興庁設置法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
この法律案は、東日本大震災からの復興を重点的かつ効果的に推進するため、復興・創生期間後における東日本大震災からの復興の基本方針を踏まえ、復興・創生期間後の復興を支える仕組み、組織及び財源について必要な法律上の手当てを行うものであります。
次に、この法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、復興庁設置法について、復興庁の廃止期限を令和十三年三月三十一日まで延長することとしております。
第二に、東日本大震災復興特別区域法について、復興推進計画及び復興整備計画の作成主体を政令で定める区域の地方公共団体とし、復興推進計画に係る課税の特例等の対象区域を政令で定める区域内の復興産業集積区域とするほか、復興交付金事業計画に係る特別の措置を廃止することとしております。
第三に、福島復興再生特別措置法について、避難指示・解除区域の復興及び再生を推進するため、新たな住民の移住、定住の促進や交流人口、関係人口の拡大に資する施策を交付金の対象に追加するほか、農地の利用集積や六次産業化施設の整備を促進するための特例措置を設けることとしております。
また、福島イノベーション・コースト構想の推進を軸とした産業集積を促進するため、同構想の推進に係る課税の特例の規定を設けるとともに、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構の要請に応じ、国の職員をその身分を保有したまま当該機構に派遣できることとしております。
さらに、風評対策に係る課税の特例の規定を設けることとするほか、現行の政策課題ごとの三つの法定計画を統合し、福島県が地域の実情を踏まえて福島復興再生計画を作成し、これを国が認定する制度を設けることとしております。
第四に、東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法及び特別会計に関する法律について、復興債の発行期間、政府保有株式の売却収入の復興財源への充当期間等を延長するなど、財源に関する所要の措置を講ずることとしております。
その他所要の改正を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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復興庁設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第201回国会衆議院会議録第24号1頁(令和2年5月14日)〔田中和徳復興大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。
一復興・創生期間後の復興事業規模の縮小と新型コロナウイルスの感染拡大による苦境に係る被災地の現状把握に努めるとともに、地元の要望を踏まえた経済支援策の実施を検討すること。また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う非常事態措置により人の交流や移動の自粛が求められていることから、収束後を見据えた観光業等を支援するための対策を検討すること。
二東日本大震災において蓄積されたノウハウを活かし、被災者に対し実施された各種支援策を新型コロナウイルスにより苦境にある事業者等への支援策に活用することを検討すること。
三復興庁が被災地のニーズにワンストップで対応できるよう、更に権限強化を図るとともに、これまで蓄積した復興に係るノウハウを関係行政機関と共有し、今後起こり得る大規模災害に活用していくこと。また、複合災害である東日本大震災の教訓を踏まえた災害時のデータ収集及び活用の在り方を検討すること。さらに、オンライン等の活用を含めた防災教育の拡充にも努めること。
四岩手、宮城の復興局の位置を政令で定めるに当たっては、被災地方公共団体の意見を十分に踏まえて決定するとともに、被災地の復興が着実に進展するよう十分に配慮すること。
五「新しい東北」に資する国際リニアコライダー等の国際研究開発プロジェクトが我が国で実施される場合には、被災地に誘致されるよう関係機関と連携、協力すること。
六心のケア等の被災者支援等については、時間の経過とともに被災者の個々の事情に即したきめ細やかな対応が必要であることから、実情の把握に努め、被災者ひとりひとりに寄り添った対応をとること。また、被災者のコミュニティ形成や居場所づくりを支援するNPO法人等に対する支援を講ずること。
七児童生徒への心のケアは長期にわたることを踏まえ、特別な教員加配、スクールカウンセラー等の配置等の支援策は今後も継続すること。
八人口減少に歯止めがかかっていない被災地に対し、移住・定住促進策を検討すること。
九住宅再建が遅れている地域における事業の加速化を図るため、建設事業者等への支援策を検討すること。
十土地区画整理事業等による宅地造成後に生じた空き区画等の利用を促進するため、その解消に向けた必要な措置を講ずること。また、移転跡地の利活用促進に向けた必要な措置を講ずること。
十一政令で定めるとされる復興推進計画及び復興整備計画の対象地域、復興特区税制の対象地域については、復興状況や必要となる事業の見込みだけでなく、被災地の意見にも十分に配慮すること。
十二帰還・移住等環境整備交付金については、福島県及び対象市町村がその地域の特性に即して自主的かつ主体的に事業を実施できるよう十分な予算を確保するとともに、新しい住民の定着につながる魅力的なまちづくり等に資するよう、柔軟な執行ができるようにすること。また、帰還政策に加え、移住政策が推進されるとしても、自主避難者、県外避難者を含めた避難者の人権を最大限尊重し、最後の一人に至るまで必要な支援を継続すること。
十三避難指示解除区域等の農業については、地元の担い手に加えて、意欲を持った外部からの参入も含めた農地の利用集積や六次産業化施設の整備を促進し、営農再開の加速化を図ること。また、福島県知事による農用地利用集積等促進計画の作成に当たっては、所有者不明農地を含めた一体的な権利設定や農地転用等の特例を十分に活用できるよう、福島県や対象市町村と連携し、技術的な助言など必要な支援を行うこと。
十四福島イノベーション・コースト構想の推進の中核的な機関である公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構の法定化に伴い、産業集積や人材育成等の取組を更に進めるため、国職員派遣による人的支援や財政的支援、関係省庁による一層の連携強化など、機構が十分に活動できるよう総合的に支援すること。また、同構想を進めるに当たっては、地元の企業が参画し、地元の若者の人材育成等に資するよう配慮すること。併せて原子力被災十二市町村の事業・生業の再建については、公益社団法人福島相双復興推進機構を通じて、福島県や市町村等と連携しながら、きめ細やかな支援を引き続き行うこと。
十五あらゆるチャレンジが可能な地域として、福島の浜通り地域等に国内外の研究機関や大学、企業等を呼び込むため、国際教育研究拠点を推進するとともに、福島ロボットテストフィールド等の拠点を核として、地域全体が研究・実証フィールドとして活用されるよう、研究開発や実証の促進等に資する規制緩和等を検討すること。
十六根強く残る福島の農林水産物等の風評被害払拭のため、生産から流通、消費に至るまでの総合的な施策を継続的に講ずるとともに、諸外国・地域における輸入規制の撤廃・緩和に向けた働きかけや海外における風評対策を強化すること。また、被災地の農林水産物については、必要な措置を検討すること。
十七福島の森林・林業の再生に向けた「ふくしま森林再生事業」等については、復興・創生期間後も支援を継続し、事業を実施するための予算を十分に確保するとともに、現行の対象地域での推進を図ること。
十八福島イノベーション・コースト構想の推進に資する事業を実施する事業者や風評被害に対処するための事業活動を実施する事業者に対する税制措置については、より多くの事業者が課税の特例を受けられるよう配慮すること。
十九福島県知事が作成する福島復興再生計画の認定に当たっては、福島県及び市町村が地域の実情を踏まえて、自主的かつ主体的に事業を実施することを旨として認定されるものとすること。また、福島復興再生計画に掲げる取組を確実に実施できるよう十分な予算を確保すること。
二十福島復興再生基本方針を変更するに当たっては、地元の意見を丁寧に聴き、これに寄り添った対応をとること。
二十一東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける、いわゆるALPS処理水の処分方法については、更なる議論を尽くし地元をはじめとする国民の理解を得た上で慎重かつ丁寧に決定すること。
二十二原子力災害が長期に及ぶことを踏まえ、復興・創生期間後においても切れ目なく、安心感を持って復興に専念できるよう、長期的かつ十分な財源を確保すること。また、復興のステージが進むにつれて生じる新たな課題や多様なニーズをきめ細かく把握し、福島の復興・再生が実現するまで国が前面に立って、被災地に寄り添いながら最後まで責任を果たすこと。
二十三日本郵政株式会社の株式の売却収入は、貴重な復興財源であることから、株式の売却に当たっては、売却収入が少しでも多く得られるよう株式市況を見極めて売却時期を慎重に判断すること。
二十四復興・創生期間後五年間における復興事業の財源については、復興特別所得税の上振れ分を見込むこととしているが、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動の停滞、景気の後退に伴う税収の減収も懸念されることから、復興事業が滞ることのないよう必要な財源を確保すること。
二十五エネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定から電源開発促進勘定へ繰入れを行う場合は、その使途を真に福島の復興再生に資する事業に限定し、透明性を確保するとともに、将来的にエネルギー需給勘定へ確実に繰戻しを行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一復興庁の設置期間を十年間延長するに当たり、これまでに実施された復興施策の総括を行い、今後の課題等を踏まえ、復興・創生期間後の各分野における取組、復興を支える仕組み及び組織について、被災地のニーズに基づき構築することにより、一日も早い復興を目指して取り組むこと。
二復興・創生期間後の復興事業の進捗状況を踏まえ、五年目に当たる令和七年度に組織の在り方を検討することとなるが、被災地の実情により中長期的な対応が求められる事業については、五年を超えて事業支援を継続すること。
三復興・創生期間後においても切れ目なく、安心感を持って復興に専念できるよう、十分な財源を確保すること。復興事業の財源については、復興特別所得税の上振れ分を見込むこととしているが、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済活動の停滞、景気の後退に伴う税収の減収も懸念されることから、復興事業が滞ることのないよう必要な財源を確保すること。
四新型コロナウイルス感染症の拡大による被災地への影響の現状把握に努めるとともに、地元の要望を踏まえた経済支援策を実施し、復興事業が遅れることのないよう努めること。また、外出や移動の自粛により観光業等への影響が甚大であることから、収束後を見据えた支援策を検討すること。
五復興庁が復興の司令塔として被災地のニーズにワンストップで対応できるよう、体制強化に努めること。これまで蓄積した復興に係るノウハウを関係行政機関と共有するとともに、復興の記録の収集・整理・保存等の取組を通じ、今後起こり得る大規模災害に活用していくこと。さらに、オンライン等の活用を含めた防災教育の拡充にも努めること。
六岩手、宮城の復興局の位置を政令で定めるに当たっては、被災地方公共団体の意見を十分に踏まえて決定するとともに、被災地の復興が着実に進展するよう十分に配慮すること。
七心のケア等の被災者支援等については、時間の経過とともに生活環境の変化や経済問題等、今後の生活への不安に伴う相談が増え、専門的な対応がさらに求められていることから、実情の把握に努め、中長期にわたる継続した対策を講ずること。また、被災者のコミュニティ形成や居場所づくりを支援するNPO法人等に対する支援を講ずること。児童生徒への心のケアは長期にわたることを踏まえ、特別な教員加配、スクールカウンセラー等の配置等の支援策を今後も継続すること。
八人口減少に歯止めがかかっていない被災地に対し、移住・定住促進策の一層の展開を図ること。
九土地区画整理事業等による宅地造成後に生じた空き区画等の利用を促進するため、その解消に向けた必要な措置を講ずること。また、移転跡地の利活用促進に向けた必要な措置を講ずること。
十政令で定めるとされる復興推進計画及び復興整備計画の対象地域、復興特区税制の対象地域については、復興状況や必要となる事業の見込みだけでなく、被災地の意見にも十分に配慮すること。
十一帰還困難区域の特定復興再生拠点区域について、計画期間内での避難指示解除を確実に実現すべく、国の責任の下で除染、廃棄物の処理等を実施し、それぞれの地域の実情に応じた整備に取り組むこと。また、特定復興再生拠点区域外における避難指示解除のための具体的な方針を示し、将来的に全ての帰還困難区域における避難指示を解除できるよう取り組むこと。
十二帰還・移住等環境整備交付金については、福島県及び対象市町村がその地域の特性に即して自主的かつ主体的に事業を実施できるよう十分な予算を確保するとともに、新しい住民の定着につながる魅力的なまちづくり等に資するよう、柔軟な執行に努めること。また、帰還政策に加え、移住政策が推進されるとしても、自主避難者、県外避難者を含めた避難者の人権を最大限尊重し、最後の一人に至るまで必要な支援を継続すること。
十三避難指示解除区域等の農業については、地元の担い手に加えて、意欲を持った外部からの参入を進めるとともに農地の利用集積や六次産業化施設の整備を促進し、営農再開の加速化を図ること。また、福島県知事による農用地利用集積等促進計画の作成に当たっては、所有者不明農地を含めた一体的な権利設定や農地転用等の特例を十分に活用できるよう、福島県や対象市町村と連携し、技術的な助言など必要な支援を行うこと。
十四福島イノベーション・コースト構想の推進の中核的な機関である公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構の法定化に伴い、産業集積や人材育成等の取組を更に進めるため、国職員派遣による人的支援や財政的支援、関係省庁による一層の連携強化など、機構が十分に活動できるよう総合的に支援すること。また、同構想を進めるに当たっては、地元の企業の参画と地元の若者の人材育成等に資するよう配慮すること。併せて原子力被災十二市町村の事業・生業の再建については、公益社団法人福島相双復興推進機構を通じて、福島県や市町村等と連携しながら、きめ細やかな支援を引き続き行うこと。
十五あらゆるチャレンジが可能な地域として、福島の浜通り地域等に国内外の研究機関や大学、企業等を呼び込むため、国際教育研究拠点を推進するとともに、福島ロボットテストフィールド等の拠点を核として、地域全体が研究・実証フィールドとして活用されるよう、研究開発や実証の促進等に資する規制緩和等を検討すること。
十六根強く残る福島の農林水産物等の風評被害払拭のため、生産から流通、消費に至るまでの総合的な施策を継続的に講ずるとともに、諸外国・地域における輸入規制の撤廃・緩和に向けた働きかけや海外における風評対策を強化すること。
十七福島イノベーション・コースト構想の推進に資する事業を実施する事業者や風評被害に対処するための事業活動を実施する事業者に対する税制措置については、より多くの事業者が課税の特例を受けられるよう配慮すること。
十八福島の森林・林業の再生に向けた「ふくしま森林再生事業」等については、復興・創生期間後も支援を継続し、事業を実施するための予算を十分に確保するとともに、現行の対象地域での推進を図ること。
十九福島県知事が作成する福島復興再生計画の認定に当たっては、福島県及び市町村が地域の実情を踏まえて、自主的かつ主体的に事業を実施することを旨として認定されるものとすること。また、福島復興再生計画に掲げる取組を確実に実施できるよう十分な予算を確保すること。
二十福島復興再生基本方針を変更するに当たっては、地元の意見を丁寧に聴き、これに寄り添った対応をとること。
二十一東京電力福島第一原子力発電所の廃炉に向けて、使用済燃料及び燃料デブリの取出し作業に際して、周辺環境に影響を与えることのないよう東京電力に対する指導・監督を徹底するとともに、今後の廃炉作業を担う人材の育成・確保、雇用の適正化、作業環境の改善等について東京電力と国が一体となって取り組むこと。また、使用済燃料及び燃料デブリを含む放射性廃棄物について、国の責任の下で、適切に処分が行われるよう議論を進めること。
二十二令和二年度の中間貯蔵施設事業の方針に沿って除去土壌等の中間貯蔵施設への搬入を計画的に進めるとともに、中間貯蔵開始後三十年以内の福島県外での最終処分の完了が確実になされるよう、国が責任を持って取り組むこと。
二十三東京電力福島第一原子力発電所で増え続ける、いわゆるALPS処理水の処分方法については、更なる議論を尽くし地元をはじめとする国民の理解を得た上で慎重かつ丁寧に決定すること。
二十四日本郵政株式会社の株式の売却収入は、貴重な復興財源であることから、株式の売却に当たっては、売却収入が少しでも多く得られるよう株式市況を見極めて売却時期を慎重に判断すること。
二十五エネルギー対策特別会計のエネルギー需給勘定から電源開発促進勘定へ繰入れを行う場合は、その使途を真に福島の復興・再生に資する事業に限定し、透明性を確保するとともに、将来的にエネルギー需給勘定へ確実に繰戻しを行うこと。
二十六国際リニアコライダー計画は東北が世界的候補地になっていることから、その推進は福島イノベーション・コースト構想と並んで東北をフィールドとした科学イノベーションの創出による「新しい東北」に資するものであり、国内誘致に向け関係機関と検討を進めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101033)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。