賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案
参議院 国土交通委員会
令和2年法律第60号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院国土交通委員会
- R2.5.20趣旨説明国土交通委員会 13126
- R2.5.22質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 14141
- R2.5.26委員長報告・採決本会議 2823
参議院国土交通委員会
- R2.6.4趣旨説明国土交通委員会 185
- R2.6.9質疑・採決・附帯決議国土交通委員会 19167
- R2.6.12委員長報告・採決本会議 2458
提案理由
赤羽一嘉 国土交通大臣 令和2年5月20日ただいま議題となりました賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
賃貸住宅は、単身世帯、外国人居住者の増加や賃貸住宅志向の高まり等を背景に、今後も国民の生活の基盤としての重要性が一層増大していくと想定されております。
一方、賃貸住宅の管理については、従前はオーナーみずからが実施するケースが中心であったところですが、近年、オーナーの高齢化や相続等に伴う兼業化の進展、管理内容の高度化等に伴い、維持保全や家賃等の管理を行う管理業務を専門とする事業者に委託するケースが大幅に増加しております。
しかしながら、賃貸住宅の管理をめぐり、オーナーが管理業務の具体的な実施状況を把握できないことなどに起因する事業者とオーナーとの間のトラブルが増加しているほか、第三者への転貸を行う事業者に住宅を貸し出すことで賃貸住宅経営そのものを事業者に一任できるサブリース方式において、家賃保証等の契約条件をオーナーに誤認させて賃貸借契約を締結する悪質事業者によるトラブルが社会問題化しているところです。
これを踏まえ、事業者による賃貸住宅の管理業務の適正な運営を確保するとともに、サブリース方式においてオーナーと事業者が締結する特定賃貸借契約の適正化を図ることが急務となっております。
このような趣旨から、このたびこの法律案を提案することとした次第です。
次に、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。
第一に、賃貸住宅のオーナーである賃貸人から委託を受けて管理業務を行う賃貸住宅管理業を営む者に係る登録制度を設けるとともに、事業実施に当たって、業務管理者の選任、賃貸人に対する契約締結前の契約内容に係る書面交付及び説明等を義務づけることとしております。
第二に、オーナーとサブリース業者が締結する特定賃貸借契約の適正化のため、サブリース業者及び当該業者と組んでサブリース方式での賃貸住宅経営の勧誘を行う者による誇大広告、不当な勧誘行為等を禁止するとともに、特定賃貸借契約締結前の契約内容に係る書面交付及び説明等を義務づけることとしております。
これらの措置を講じ、良好な居住環境を備えた賃貸住宅の安定的な確保を図ることとしております。
以上が、この法律案を提案する理由でございます。
この法律案が速やかに成立いたしますよう、御審議をどうかよろしくお願い申し上げます。
以上です。
第201回国会衆議院国土交通委員会議録第13号22頁(令和2年5月20日)〔赤羽一嘉国土交通大臣発言・発言番号124〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の諸点に留意し、その運用について遺漏なきを期すべきである。
一賃貸住宅管理業に係る登録制度の創設に当たっては、当該業務の適正な運営確保と不良業者の排除を実現するため、関係省庁が連携して実効性あるガイドラインを作成し、賃貸住宅管理業を営もうとする者に対し、賃貸住宅管理業に係る登録制度の周知徹底を図るとともに、賃貸住宅の所有者及び入居者の登録制度に関する認知度の向上を図ること。
二サブリースをめぐるトラブルの防止や適正な契約締結を推進するため、関係省庁が連携して賃貸住宅の所有者等に対し、特定転貸事業者又は勧誘者による不当な勧誘等があった場合の相談先等、必要な情報の提供を積極的に行うとともに、地方公共団体や関係機関等と連携し、相談体制の充実のための必要な取組を進め、本法の実効性が担保されるよう、適時適切に監督を行うこと。
三特定賃貸借契約に係る被害者救済の観点から、特定転貸事業者等に対する誇大広告等及び不当な勧誘等の禁止に当たっては、禁止される広告や、「故意に事実を告げず」又は「不実のことを告げる」行為の類型をガイドライン等において明示すること。あわせて、不当な勧誘等をめぐる訴訟における被害者の立証責任の軽減を図ること。
四管理受託契約及び特定賃貸借契約前に説明すべき重要事項については、契約内容の認識の不一致によるトラブルを防止する観点から、宅地建物取引業法の重要事項説明や災害リスクを踏まえ、賃貸住宅の所有者の保護が適切に図られる内容とすること。
五サブリースをめぐり社会的な問題に発展している事例があることを踏まえ、賃貸住宅の所有者等とサブリース事業者や勧誘者との間の契約内容の認識の不一致などのトラブルを未然に防止する観点から、関係省庁、関係事業者等に対して法律の趣旨の周知徹底を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講じ、その運用に万全を期すべきである。
一賃貸住宅管理業に係る登録制度の創設に当たっては、当該業務の適正な運営確保と不良業者の排除を実現するため、関係省庁が連携して実効性あるガイドラインを作成し、賃貸住宅管理業を営もうとする者に対し、賃貸住宅管理業に係る登録制度の周知徹底を図るとともに、賃貸住宅の所有者及び入居者に対し、登録制度に関する認知度の向上を図ること。
二サブリースをめぐるトラブルの防止や適正な契約締結を推進するため、関係省庁が連携して賃貸住宅の所有者等に対し、特定転貸事業者又は勧誘者による不当な勧誘等があった場合の相談先等、必要な情報の提供を積極的に行うとともに、地方公共団体や関係機関等と連携し、相談体制の充実のための必要な取組を進め、本法の実効性が担保されるよう、適時適切に監督を行うこと。
三特定賃貸借契約に係る被害者救済の観点から、特定転貸事業者等に対する誇大広告等及び不当な勧誘等の禁止に当たっては、禁止される広告や、「故意に事実を告げず」又は「不実のことを告げる」行為の類型をガイドライン等において明示すること。あわせて、不当な勧誘等をめぐる訴訟における被害者の立証責任の軽減を図ること。
四管理受託契約及び特定賃貸借契約前に説明すべき重要事項については、契約内容の認識の不一致によるトラブルを防止する観点から、宅地建物取引業法の重要事項説明や災害リスクを踏まえ、賃貸住宅の所有者の保護が適切に図られる内容とすること。
五サブリースをめぐり社会的な問題に発展している事例があることを踏まえ、賃貸住宅の所有者等と特定転貸事業者や勧誘者との間の契約内容の認識の不一致などのトラブルを未然に防止する観点から、関係省庁、関係事業者等に対して法律の趣旨の周知徹底を図ること。
六賃貸住宅管理業及び特定転貸事業の適正な運営を確保するため、賃貸住宅管理業者及び特定転貸事業者に対して、アンケート調査や関係事業者からの聞き取りを通じた実態把握、報告徴収及び立入検査等を行うことにより、問題事例の早期発見に努め、適時適切に指導・監督を行うこと。
七登録制度の対象外となる管理戸数が一定規模未満の賃貸住宅管理業者に対しても、業界団体、地方公共団体と連携し本法制定の趣旨が十分に理解されるよう、周知徹底を図ること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120101044)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。