少年法等の一部を改正する法律案
参議院 法務委員会
令和3年法律第47号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院法務委員会
- R3.3.25趣旨説明・質疑本会議 1525
- R3.4.2趣旨説明法務委員会 9156
- R3.4.6参考人招致・参考人質疑法務委員会 1077
- R3.4.7質疑法務委員会 11291
- R3.4.9質疑法務委員会 12135
- R3.4.14視察委員報告・修正案趣旨説明・質疑・修正案法務委員会 13332
- R3.4.16討論・採決・附帯決議法務委員会 1473
- R3.4.20委員長報告・採決本会議 2351
参議院法務委員会
- R3.4.23趣旨説明・質疑本会議 1838
- R3.4.27趣旨説明法務委員会 10148
- R3.5.6参考人招致・参考人質疑法務委員会 1199
- R3.5.11質疑法務委員会 12210
- R3.5.13質疑法務委員会 13191
- R3.5.18質疑法務委員会 14149
- R3.5.20質疑・討論・採決・附帯決議法務委員会 15163
- R3.5.21委員長報告・討論・採決本会議 2445
提案理由
上川陽子 法務大臣 令和3年3月25日少年法等の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。
近年の法律改正により、公職選挙法の定める選挙権年齢は満二十年以上から満十八年以上に改められ、また、民法の定める成年年齢も二十歳から十八歳に引き下げられることとなり、十八歳及び十九歳の者は、社会において、責任ある主体として積極的な役割を果たすことが期待される立場となりました。
刑事司法における取扱いにおいては、十八歳及び十九歳の者は、成長途上にあり、可塑性を有する存在である一方で、このような社会情勢の変化を踏まえますと、これらの者については、少年法の適用において、その立場に応じた取扱いをすることが適当であると考えられます。
そこで、この法律案は、少年法を改正して、十八歳以上の少年の特例等を定めるとともに、関係法律を改正することにより、所要の措置を講ずるものであります。
この法律案の要点を申し上げます。
第一は、十八歳以上の少年の保護事件について、家庭裁判所が原則として検察官に送致しなければならない事件に、死刑又は無期若しくは短期一年以上の懲役若しくは禁錮に当たる罪の事件であって、犯行時十八歳以上の少年に係るものを加えることとするものであります。
第二は、十八歳以上の少年の保護事件について、ぐ犯をその対象から除外するとともに、家庭裁判所による保護処分は、犯情の軽重を考慮して相当な限度を超えない範囲においてしなければならないこととするものであります。
第三は、十八歳以上の少年について、検察官送致の決定がされた後の刑事事件の特例に関する少年法の規定は、原則として適用しないこととするものであります。
第四は、十八歳以上の少年のとき犯した罪により公訴を提起された場合には、略式手続による場合を除き、記事等の掲載の禁止に関する少年法の規定を適用しないこととするものであります。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の趣旨であります。(拍手)
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少年法等の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第204回国会衆議院会議録第15号1頁(令和3年3月25日)〔上川陽子法務大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。
一新たに原則逆送の対象となる罪の事件、とりわけ強盗罪については、様々な犯情のものがあることを踏まえ、家庭裁判所が検察官に送致するかどうかを決定するに当たり、適正な事実認定に基づき、犯情の軽重を十分に考慮する運用が行われるよう本法の趣旨の周知に努めること。
二十八歳及び十九歳の者の健全育成及び非行防止のためには、早期の段階における働き掛けが有効であることに鑑み、少年非行対策及び福祉支援策における関係府省庁の連携・協議の枠組みを強化するとともに、関係諸機関、団体等と有機的に連携しつつ、適切な保護、支援を行うための施策の一層の推進を図ること。
三罪を犯した者、とりわけ十八歳及び十九歳などの若年者の社会復帰の促進を図るため、前科による資格制限の在り方について、対象業務の性質や実情等を踏まえつつ、府省庁横断のしかるべき場を設けるなどして、政府全体として速やかに検討を進め、その結果に基づいて、法改正を含め必要な措置を講ずること。
四特定少年のとき犯した罪についての事件広報に当たっては、インターネットでの掲載により当該情報が半永久的に閲覧可能となることをも踏まえ、いわゆる推知報道の禁止が一部解除されたことが、特定少年の健全育成及び更生の妨げとならないよう十分配慮されなければならないことの周知に努めること。
五少年事件に関する事件広報に当たっては、被害者及びその家族・遺族の名誉又は生活の平穏が害されることのないよう十分配慮されなければならないことの周知に努めること。
政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。
一十八歳及び十九歳の者は、類型的に成長発達途上にあって可塑性を有する存在であることから、引き続き少年法の適用対象と位置付けることとした趣旨を踏まえ、少年の健全な育成を期するとする法の目的及び理念に合致した運用が行われるよう本法の趣旨の周知に努めること。
二現行の原則逆送対象事件については、家庭裁判所が、犯情及び要保護性に関する様々な事情について十分な調査を行った上、これにより判明した事実を考慮して、検察官に送致するかどうかの決定を行っていることを踏まえ、新たに原則逆送の対象となる罪の事件には様々な犯情のものがあることに鑑み、家庭裁判所が同決定をするに当たっては、きめ細かな調査及び適正な事実認定に基づき、犯情の軽重及び要保護性を十分に考慮する運用が行われるよう本法の趣旨の周知に努めること。
三十八歳及び十九歳の者の健全育成及び非行防止のためには、早期の段階における働き掛けが有効であることに鑑み、少年非行対策及び福祉支援策における関係府省庁の連携・協議の枠組みを強化するとともに、関係諸機関、団体等と有機的に連携しつつ、適切な保護、支援を行うための施策の一層の推進を図ること。
四罪を犯した者、とりわけ十八歳及び十九歳などの若年者の社会復帰の促進を図るため、前科による資格制限の在り方について、対象業務の性質や実情等を踏まえつつ、府省庁横断のしかるべき場を設けるなどして、政府全体として速やかに検討を進め、その結果に基づいて、法改正を含め必要な措置を講ずること。
五特定少年のとき犯した罪についての事件広報に当たっては、事案の内容や報道の公共性の程度には様々なものがあることや、インターネットでの掲載により当該情報が半永久的に閲覧可能となることをも踏まえ、いわゆる推知報道の禁止が一部解除されたことが、特定少年の健全育成及び更生の妨げとならないよう十分配慮されなければならないことの周知に努めること。また、インターネットを悪用した人権侵害対策への取組を推進すること。
六少年事件に関する事件広報に当たっては、被害者及びその家族・遺族の名誉又は生活の平穏が害されることのないよう十分配慮されなければならないことの周知に努めること。
七犯罪被害者支援を充実させる観点から、真に援助が必要な犯罪被害者が早期の段階から弁護士による支援を受けるための弁護士費用の援助を始めとする充実した法的支援の方策について、担い手である日本弁護士連合会や日本司法支援センターと連携し、引き続き検討すること。
八可塑性を有することなどの特定少年の特性を踏まえ、検察官送致決定がされた事件において、特定少年に対する被疑者取調べが適正に行われるよう、必要な検討を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。