国立大学法人法の一部を改正する法律案
参議院 文教科学委員会
令和3年法律第41号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院文部科学委員会
- R3.4.14趣旨説明文部科学委員会 10130
- R3.4.20参考人招致・参考人質疑文部科学委員会 1168
- R3.4.21質疑・討論・採決・附帯決議文部科学委員会 12169
- R3.4.22委員長報告・採決本会議 2427
参議院文教科学委員会
- R3.4.27趣旨説明文教科学委員会 10139
- R3.5.11参考人招致・参考人質疑文教科学委員会 1187
- R3.5.13質疑・討論・採決・附帯決議文教科学委員会 12136
- R3.5.14委員長報告・採決本会議 2223
提案理由
萩生田光一 文部科学大臣 令和3年4月14日この度、政府から提出いたしました国立大学法人法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
国立大学は、社会変革を先導する存在になることが求められています。こうした期待に応えられるよう、令和四年度から始まる第四期中期目標期間に向けて、国立大学法人のガバナンスの見直しや経営の裁量拡大を図るための制度改革を行うことが必要であります。
この法律案は、このような観点から、国立大学法人等の管理運営の改善並びに教育研究体制の整備及び充実等を図るため、学長選考会議の機能強化のために必要な措置を講じ、監事の体制を強化すること等の措置を講ずるとともに、小樽商科大学、帯広畜産大学及び北見工業大学を設置する各国立大学法人を統合する等の措置を講ずるものであります。
次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。
第一に、国立大学法人等が作成する中期計画の記載事項として、教育研究の質の向上に関する目標等を達成するため取るべき措置の実施状況に関する指標を追加するとともに、年度計画及び年度評価を廃止することとしております。
第二に、国立大学法人等の組織体制の見直しとして、国立大学法人の学長選考会議に学長の職務執行の状況の報告を求める権限を付与し、その名称を学長選考・監察会議とするとともに、同会議の委員について、学長を加えることができないこと等としております。あわせて、大学共同利用機関法人の機構長選考会議についても同様の措置を講ずることとしております。また、監事の監査機能を強化するため、監事のうち少なくとも一人は常勤とするとともに、監事は学長等に不正行為や法令違反等があると認めるときは、学長選考・監察会議に報告することとしております。
第三に、国立大学法人等は、当該国立大学法人等が保有する教育研究に係る施設設備等の管理及び他の大学等による利用の促進に係る事業を実施する者並びに当該国立大学等における研究成果を活用する事業であって政令で定めるものを実施する者に対し、出資を行うことができることとしております。さらに、指定国立大学法人については、出資対象となる研究成果を活用する事業者の範囲を拡大することとしております。
第四に、国立大学法人小樽商科大学及び国立大学法人北見工業大学を国立大学法人帯広畜産大学に統合し、小樽商科大学、帯広畜産大学及び北見工業大学を設置する国立大学法人北海道国立大学機構とすることとしております。また、国立大学法人奈良教育大学を国立大学法人奈良女子大学に統合し、奈良教育大学及び奈良女子大学を設置する国立大学法人奈良国立大学機構とすることとしております。
このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。
第204回国会衆議院文部科学委員会議録第10号19頁(令和3年4月14日)〔萩生田光一文部科学大臣発言・発言番号126〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一学長がリーダーシップを発揮するためには学内からの信任と支持が不可欠であることを踏まえ、学長選考・監察会議の運営に当たっては、大学の自治を尊重し、多様な意見を持つ教職員・学生等を含む学内外のステークホルダーの理解を得られるよう、可能な限り議事の内容を公表するなど、より一層の透明性の確保に努めること。
二学長選考・監察会議を構成する経営協議会の委員及び教育研究評議会の評議員の任命等を学長が行う仕組みは維持されることを踏まえ、その選定過程の透明性・公正性が担保される選任の在り方について検討を行うこと。
三監事については、学長に対する第三者性・中立性を確保するとともに、監事の公正かつ厳正な監査業務の遂行に資する体制を整備すること。また、学長に対する牽制機能の実効性を確保する観点から、必要に応じて外部有識者による確認・検証の手続きを講ずるよう努めること。
四一法人複数大学制度による国立大学法人の統廃合に当たっては、国立大学法人の経営基盤の強化及び効率的な経営を実現するとともに、個々の国立大学における教育研究の多様性が損なわれることのないよう十分に留意すること。
五国立大学法人が高い自主性・自律性を持ち、社会変革を先導する新たな役割と使命を果たすことができるよう国立大学法人に関する制度的枠組みや国による支援の在り方について継続的に検討すること。とりわけ中期目標・中期計画の策定に当たっては、国立大学法人の自主性・自律性に基づく発展を尊重する観点から、大学政策上必要となる大枠の方針を提示するにとどめ、国立大学法人に対する事前の規制とならないよう十分に留意すること。
政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。
一学長がリーダーシップを発揮するためには学内からの信任と支持が不可欠であることを踏まえ、学長選考・監察会議の運営に当たっては、大学の自治を尊重し、多様な意見を持つ教職員・学生等を含む学内外のステークホルダーの理解を得られるよう努めること。また、可能な限り議事の内容を公表するなど、より一層の透明性の確保に努めること。
二学長選考・監察会議を構成する経営協議会の委員及び教育研究評議会の評議員の任命等を学長が行う仕組みは維持されることを踏まえ、その選定過程の透明性・公正性が担保される選任の在り方について検討を行うこと。
三監事の学長に対する第三者性・中立性を確保するとともに、監事の公正かつ厳正な監査業務の遂行に資する体制を整備すること。また、学長に対する牽制機能の実効性を確保する観点から、公益通報制度を活用するとともに、地域の弁護士等と連携するなど必要に応じて外部有識者による確認・検証の手続を講ずるよう努めること。
四国立大学法人による出資については、各国立大学法人の自主性・自律性を尊重するとともに、出資の実績によって自己収入が増加した場合、国立大学法人運営費交付金の減額等により、国立大学法人の財務基盤強化の意欲が削がれることのないよう留意すること。また、出資を行うに当たっては、財務状況の健全性を損なうことなく、戦略的・長期的に資金運用できる体制の整備に万全を期すること。
五一法人複数大学制度による国立大学法人の統廃合に当たっては、国立大学法人の経営基盤の強化及び効率的な経営を実現するとともに、個々の国立大学における教育研究の多様性が損なわれることのないよう十分に留意すること。
六国立大学法人が高い自主性・自律性を持ち、社会変革を先導する新たな役割と使命を果たすことができるよう国立大学法人に関する制度的枠組みや国による支援の在り方について継続的に検討すること。とりわけ中期目標・中期計画の策定に当たっては、国立大学法人の自主性・自律性に基づく発展を尊重する観点から、大学政策上必要となる大枠の方針を提示するにとどめ、国立大学法人に対する事前の規制とならないよう十分に留意すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401044)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。