自然公園法の一部を改正する法律案
参議院 環境委員会
令和3年法律第29号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院環境委員会
- R3.3.19趣旨説明環境委員会 3143
- R3.4.2質疑・討論・採決・附帯決議環境委員会 4191
- R3.4.6委員長報告・採決本会議 1830
参議院環境委員会
- R3.4.15趣旨説明環境委員会 6123
- R3.4.22質疑・討論・採決・附帯決議環境委員会 7172
- R3.4.23委員長報告・採決本会議 1838
提案理由
小泉進次郎 環境大臣・内閣府特命担当大臣(原子力防災) 令和3年3月19日ただいま議題となりました自然公園法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
我が国は、地域ごとに異なる豊かで多様な自然を有しており、中でも国立公園及び国定公園は、日本を代表する優れた自然の風景地として、国内外の多くの人々を引きつける重要な地域資源となっています。一方で、少子高齢化、人口減少による地域社会への影響や観光に対するニーズの変化、また、新型コロナウイルス感染症による自然、健康への関心やワーケーションへの期待の高まりなどを背景に、自然公園制度を取り巻く状況は大きく変化しており、重要な転換期を迎えています。国及び都道府県が管理等を担う国立公園等において、地方公共団体や関係事業者等の主体的な取組を促す仕組みを新たに設け、保護に加え利用面での施策を強化することで、保護と利用の好循環を実現し、地域の活性化にも寄与していく必要があります。
本法律案は、こうした状況を踏まえ、国立公園等を保護しつつ地域の主体的な取組による利用の増進を図るための措置を講じようとするものであります。
次に、本法律案の内容の概要を主に三点御説明申し上げます。
第一に、国立公園等における地域の自然環境に応じた質の高い自然体験活動を促進するため、自然体験活動促進計画制度を新たに創設し、地域の協議会が作成した計画について認定を受けた場合は、その計画に記載された事業の実施に必要な許可を不要とするなどの特例を設けることとします。
第二に、国立公園等の利用拠点の質の向上を図るため、利用拠点整備改善計画制度を新たに創設し、地域の協議会が作成した計画について認定を受けた場合は、その計画に記載された事業の実施に必要な認可を受けたこととするなどの特例を設けることとします。
第三に、国立公園等において、ヒグマなどの野生動物による被害や違法な森林の伐採等が問題となっていることを踏まえ、野生動物への餌づけ等の行為を新たに規制するとともに、特別地域等における行為規制の違反に係る罰則を引き上げることとします。
以上のほか、国立公園等の国内外へのプロモーションの強化、公園管理団体として指定する法人が行う業務の見直し等に関する規定の整備を行います。
以上が、本法律案の提案の理由及びその内容の概要です。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
以上です。
第204回国会衆議院環境委員会議録第3号21頁(令和3年3月19日)〔小泉進次郎環境大臣発言・発言番号141〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一国立・国定公園内における質の高い自然体験活動の促進に当たっては、環境教育の機会でもあることを踏まえつつ、利用者へのルールの周知や利用状況のモニタリング等を進めることにより、適正な公園利用とともに公園管理の質の向上や自然環境の保全に資するよう、適切な運用を図ること。
二地域主体の利用拠点整備改善計画の策定及び同計画に基づく事業の実施について、住民・環境保護団体・有識者等多様な関係者の連携の下での地域協議会における円滑な合意形成をはじめ、地域の状況に応じた利用拠点の魅力向上に向けた取組に必要な支援を行うこと。
三国立・国定公園における管理運営について、その担い手となる自然保護官等の必要な人材の確保等を通じて、その管理運営体制の一層の充実強化を図ること。
四国立公園満喫プロジェクトの実施に当たっては、生物多様性の保全の観点から、自然環境の情報収集・調査等に引き続き取り組むとともに、自然環境の保護強化の取組による成果についても適正に評価し、その結果を広く周知するよう努めること。
五気候変動に伴う生態系の分布や景観の変化を考慮して、国立・国定公園において気候変動への適応に十分配慮した保全と利用の両面からの対応策の検討及び適正な管理の実施等に確実に取り組むこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。
一国立・国定公園内における質の高い自然体験活動の促進に当たっては、環境教育の機会でもあることを踏まえつつ、利用者へのルールの周知や利用状況のモニタリング等を進めることにより、適正な公園利用とともに公園管理の質の向上や自然環境の保全に資するよう、適切な運用を図ること。
二地域主体の利用拠点整備改善計画の策定及び同計画に基づく事業の実施について、住民・環境保護団体・有識者等多様な関係者の連携の下での地域協議会における円滑な合意形成をはじめ、地域の状況に応じた利用拠点の魅力向上に向けた取組に必要な支援を行うこと。
三公園事業施設の新たな廃屋化を防止するため、報告徴収の積極的な活用等により、公園事業者の経営状況を的確に把握するとともに、事業の改善等に必要な施策について、引き続き、検討を行うこと。
四国立・国定公園における管理運営について、その担い手となる自然保護官等の必要な人材及び予算の確保、山岳地域における環境保全や登山者の安全確保に重要な役割を担っている山小屋への支援及び連携体制の構築等を通じて、管理運営体制の一層の充実強化を図ること。
五餌付け等国立・国定公園内の野生動物の生態に影響を及ぼす行為の規制が追加されたことに鑑み、その内容の周知徹底に努めるとともに、地域の関係者等と連携し、利用者への適切な指導等が行われるよう努めること。
六国立公園満喫プロジェクトの実施に当たっては、生物多様性の保全の観点から、自然環境の情報収集・調査等に引き続き取り組むとともに、自然環境の保護強化の取組による成果についても適正に評価し、その結果を広く周知するよう努めること。
七気候変動に伴う生態系の分布や景観の変化を考慮して、国立・国定公園において気候変動への適応に十分配慮した保全と利用の両面からの対応策の検討及び適正な管理の実施等に確実に取り組むこと。
八太陽光発電施設や風力発電施設の許可等に当たっては、景観や動植物への影響についての配慮といった、国立・国定公園の保護の公益性と十分に比較衡量し、自然環境との調和を図るとともに、事業者の倒産、発電施設としての用途終了後の設備の撤去等について適切な取扱いがなされるよう、関係省庁等と連携し対応すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401048)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。