新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案
参議院 財政金融委員会
令和3年法律第46号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院財務金融委員会
- R3.4.20趣旨説明財務金融委員会 12135
- R3.4.23質疑・討論・採決・附帯決議財務金融委員会 13149
- R3.4.27委員長報告・採決本会議 2539
参議院財政金融委員会
- R3.5.13趣旨説明財政金融委員会 10174
- R3.5.18質疑・討論・採決・附帯決議財政金融委員会 11146
- R3.5.19委員長報告・採決本会議 2346
提案理由
麻生太郎 財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融) 令和3年4月20日ただいま議題となりました新型コロナウイルス感染症等の影響による社会経済情勢の変化に対応して金融の機能の強化及び安定の確保を図るための銀行法等の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその内容を御説明申し上げます。
新型コロナウイルス感染症等の影響により社会経済情勢に様々な変化が生じている中、これに対応して日本経済の回復、再生を力強く支える金融機能を確立することが、喫緊の課題となっております。このような状況を踏まえ、本法律案を提出した次第であります。
以下、この法律案の内容につきまして、御説明を申し上げます。
第一に、金融グループの業務に、ポストコロナにおいて重要となります、デジタル化や地方創生などに資する業務を追加することといたしております。また、金融グループによる、地域の活性化に資する事業活動を行う会社に対する柔軟な出資を可能といたします。
第二に、グローバルな拠点配置の見直しを行う海外の投資運用業者が日本拠点を新設する場合に、届出による参入を認める制度を創設いたします。
第三に、中小企業等を支援する立場にある地域銀行等が、合併や経営統合などの事業の抜本的見直しを行う場合に、預金保険機構が資金を交付する制度を創設いたします。
その他、関連する規定の整備等を行うことといたしております。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容であります。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。
第204回国会衆議院財務金融委員会議録第12号22頁(令和3年4月20日)〔麻生太郎財務大臣発言・発言番号133〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一銀行及びその子会社等の業務範囲規制や銀行等の出資規制を緩和するに当たっては、銀行法が銀行の業務の公共性に鑑みながら、国民経済の健全な発展に資することを目的としていることを踏まえ、利益相反取引の防止、優越的地位の濫用の防止、他業リスクの排除の観点から、銀行グループが自己の利益のみを追求することなく、国民経済の成長や地方創生のためにその役割を適切に果たすようモニタリングを行うとともに、本法附則第四十四条に検討条項があることを踏まえ、必要があると認めるときは、適時適切に制度の見直しを行うこと。
二国際金融機能の強化のための海外の高度金融人材の呼び込みや金融事業者の参入の促進においては、本法や税制上の措置など費用面からの取組だけではなく、金融教育やイノベーション促進のための成長資金需要の拡大といった期待収益面からの取組を積極的に進めること。
三移行期間特例業務及び海外投資家等特例業務制度の運用においては、国内外の投資家保護のため海外当局とも連携し適切なモニタリングを行うこと。
四銀行等保有株式取得機構が保有する株式の受託会社を通じた議決権行使においては、コーポレートガバナンスが機能するよう適切に監視すること。また、同機構の存続期限がこれまで幾度も延長されていることを踏まえ、市場の動向をみながら、可能な限り早急に株式等の処分を進めること。
五本法に基づく資金交付制度の運用に当たっては、制度上、勘定廃止の際に国庫に納付することとされている資金を活用することに鑑み、その交付により金融機関等が地域経済の活性化等に果たした役割などに関し、国会に対する説明責任を十分に果たすこと。
六五の資金交付制度の運用に当たっては、日本銀行が実施する「地域金融強化のための特別当座預金制度」との間で十分に連携することにより、地域金融機能の強化が効率的かつ効果的に実現されるよう努めること。
七「物価安定の目標」を達成するための日本銀行による超低金利政策の長期化が、金融機関の資金利益の悪化を通じて金融仲介機能に悪影響を及ぼし得ることに鑑み、日本銀行との共同声明である「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携」に掲げる目的を早期に達成するべく、正規雇用を促進するとともに、企業の生産性向上分を賃金に反映することで労働分配率を上昇させるための取組を一層積極的に行うこと。
政府は、次の事項について、十分配慮すべきである。
一銀行及びその子会社等の業務範囲規制や銀行等の出資規制を緩和するに当たっては、銀行法が銀行の業務の公共性に鑑みながら、国民経済の健全な発展に資することを目的としていることを踏まえ、利益相反取引の防止、優越的地位の濫用の防止、他業リスクの排除の観点から、銀行グループが自己の利益のみを追求することなく、国民経済の成長や地方創生のためにその役割を適切に果たすようモニタリングを行うとともに、本法附則第四十四条の検討条項を踏まえ、必要があると認めるときは、適時適切に制度の見直しを行うこと。
二国際金融機能の強化に向けた海外の高度金融人材や金融事業者の受入れの促進においては、本法や税制上の措置など費用面からの取組だけではなく、金融教育やイノベーション促進のための成長資金需要の拡大といった期待収益面からの取組を積極的に進めること。
三移行期間特例業務及び海外投資家等特例業務制度の運用においては、国内外の投資家保護のため海外当局とも連携し適切なモニタリングを行うこと。
四銀行等保有株式取得機構が保有する株式の受託会社を通じた議決権行使においては、コーポレートガバナンスが機能するよう適切に監視すること。また、同機構の存続期限がこれまで幾度も延長されていることを踏まえ、市場の動向を見ながら、可能な限り早急に株式等の処分を進めること。
五資金交付制度の運用に当たっては、制度上、勘定廃止の際に国庫に納付することとされている資金を活用することに鑑み、その交付により金融機関等が地域経済の活性化等に果たした役割などに関し、国会に対する説明責任を十分に果たすこと。また、資金交付額の算定の基礎となる対象経費や交付率等を定めるに当たっては、資金交付制度の適切な運用を確保する観点に十分配慮すること。
六同じく資金交付制度の運用に当たっては、日本銀行が実施する「地域金融強化のための特別当座預金制度」との間で十分に連携することにより、地域金融機能の強化が効率的かつ効果的に実現されるよう努めること。
七「物価安定の目標」を達成するための日本銀行による超低金利政策の長期化が、金融機関の資金利益の悪化を通じて金融仲介機能に悪影響を及ぼし得ることに鑑み、日本銀行との共同声明である「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携」に掲げる目的を早期に達成するべく、正規雇用を促進するとともに、企業の生産性向上分を賃金に反映することで労働分配率を上昇させるための取組を一層積極的に行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120401052)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。