警察法の一部を改正する法律案
参議院 内閣委員会
令和4年法律第6号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院内閣委員会
- R4.2.25趣旨説明内閣委員会 47
- R4.3.2質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 5262
- R4.3.3委員長報告・採決本会議 824
参議院内閣委員会
- R4.3.24趣旨説明内閣委員会 45
- R4.3.29質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 5171
- R4.3.30委員長報告・採決本会議 1129
提案理由
二之湯智 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 令和4年2月25日ただいま議題となりました警察法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。
この法律案は、最近におけるサイバーセキュリティーに対する脅威の深刻化に鑑み、国家公安委員会及び警察庁の所掌事務に重大サイバー事案に対処するための警察の活動に関する事務等を追加するとともに、警察庁が当該活動を行う場合における広域組織犯罪等に対処するための措置に関する規定を整備するほか、警察庁の組織について、サイバー警察局を設置する等の改正を行うことをその内容としております。
以下、各項目ごとにその概要を御説明いたします。
第一は、重大サイバー事案に対処するための警察の活動に関する規定等の整備であります。
その一は、サイバーセキュリティーが害されることその他情報技術を用いた不正な行為により生ずる個人の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を害し、又は害するおそれのある事案をサイバー事案と、当該事案のうち一定の重大なものを重大サイバー事案と位置づけ、国家公安委員会及び警察庁の所掌事務に重大サイバー事案に対処するための警察の態勢に関する事務及び重大サイバー事案に係る犯罪の捜査その他の重大サイバー事案に対処するための警察の活動に関する事務を追加するものであります。
その二は、関東管区警察局に、全国を管轄区域として、警察庁の所掌事務のうち重大サイバー事案に対処するための警察の活動に関する事務を分掌させるものであります。
その三は、広域組織犯罪等に対処するための措置に関して、警察庁と都道府県警察が重大サイバー事案について行う共同処理に関する規定及び重大サイバー事案の処理に関して警察庁に派遣された都道府県警察の警察官の職権に関する規定を設けるものであります。
第二は、警察庁の組織について、サイバー警察局を設置し、その所掌事務としてサイバー事案に関する警察に関する事務等を定めるとともに、情報通信局を廃止し、長官官房の所掌事務に警察通信に関する事務等を追加するものであります。
その他、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律の施行日は、令和四年四月一日としております。
以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。
何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。
よろしくお願いいたします。
第208回国会衆議院内閣委員会議録第4号1頁(令和4年2月25日)〔二之湯智国家公安委員会委員長発言・発言番号5〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。
一重大サイバー事案に対処し、国民の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を守るため、万全の対策を講ずるとともに国民への適切な情報提供に取り組むこと。
二重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等を行うに当たっては、プライバシーの権利、通信の秘密等の基本的人権を不当に侵害しないようにすること。
三重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等に関する国民からの苦情申出に対しては真摯に対応すること。また、国家公安委員会に対する苦情申出制度について、国民に十分周知すること。
四重大サイバー事案の対象となる重要インフラ等については、具体的かつ明確に示すこと。
五国境を越えた重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等を効果的に行うため、諸外国及び国際機関との緊密な協力関係を構築するとともに、国際共同捜査に積極的に参画すること。
六サイバー事案に適確に対処するため、警察庁及び都道府県警察において、高度専門人材を十分に確保するとともに、民間の技術や知見も活用すること。なお、民間の技術や知見の活用に当たっては、捜査情報等が漏えいすることのないよう情報管理を徹底すること。
七サイバー警察局及びサイバー特別捜査隊の創設に当たっては、サイバー事案に係る犯罪に関する都道府県警察の捜査能力が低下することのないよう配慮するとともに、都道府県警察の捜査能力をさらに向上させるため、必要な措置を講ずること。
八サイバー事案に係る犯罪を未然に防止するとともに被害を最小化するため、犯罪の手口及び対処技術について関係省庁、都道府県警察、事業者等との情報共有を行うこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。
一重大サイバー事案に対処し、国民の生命、身体及び財産並びに公共の安全と秩序を守るため、万全の対策を講ずるとともに国民への適切な情報提供に取り組むこと。
二重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等を行うに当たっては、プライバシーの権利、通信の秘密の保護を始めとした国民の権利と自由を不当に侵害しないよう徹底すること。特に、警察庁による重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等が新たに行われることに鑑み、警察に対する国民の信頼を十分に確保し、警察行政の民主的管理と運営を徹底するため、国家公安委員会は、法令に基づく適切な捜査等の実施及び警察官の適正な教育が実現されるよう、警察庁を厳正に管理監督すること。
三重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等に関する国民からの苦情申出に対しては真摯に対応すること。また、国家公安委員会に対する苦情申出制度については、国民に十分周知するとともに、苦情申出に適切・迅速に対応できる体制を整備すること。さらに、電子メール等の活用を含め、苦情申出を行いやすくするため、制度の内容や運用の見直しについても積極的に検討し、必要な措置を講ずること。
四重大サイバー事案の対象となる重要インフラ等については、具体的かつ明確に示すとともに、今後の社会経済情勢の変化等を踏まえ、不断に見直すこと。
五国境を越えた重大サイバー事案に係る犯罪の捜査等を効果的に行うため、諸外国及び国際機関との緊密な協力関係を構築するとともに、国際共同捜査に積極的に参画すること。
六サイバー事案に適確に対処するため、警察庁及び都道府県警察において、高度専門人材を十分に育成・確保するとともに、民間の技術や知見も活用すること。なお、民間の技術や知見の活用に当たっては、捜査情報等が漏えいすることのないよう情報管理を徹底すること。
七サイバー警察局及びサイバー特別捜査隊の創設に当たっては、サイバー事案に係る犯罪に関する都道府県警察の捜査能力が低下することのないよう配慮するとともに、都道府県警察の捜査能力を更に向上させるため、必要な措置を講ずること。
八サイバー事案に係る犯罪を未然に防止するとともに被害を最小化するため、犯罪の手口及び対処技術について関係省庁、都道府県警察、事業者等との情報共有を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801002)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。