土地改良法の一部を改正する法律案
参議院 農林水産委員会
令和4年法律第9号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- R4.3.2趣旨説明農林水産委員会 2246
- R4.3.15質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 3154
- R4.3.17委員長報告・採決本会議 1281
参議院農林水産委員会
- R4.3.24趣旨説明農林水産委員会 44
- R4.3.29質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 5161
- R4.3.30委員長報告・採決本会議 1129
提案理由
金子原二郎 農林水産大臣 令和4年3月2日土地改良法の一部を改正する法律案の提案理由を説明いたします。
土地改良法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
土地改良事業は、農用地の区画整理や農業用用排水施設の新設、更新など、農業、農村における基盤の整備を通じ、農業の生産性向上と、農村の安全、安心な生活環境の確保に寄与してきました。
また、防災・減災、国土強靱化の取組や、農用地の利用の集積の促進など重要な政策課題に対応して、迅速な事業実施のための手続の簡素化や、事業メニューの拡充などの措置を講じてきたところです。
近年、台風の大型化や全国各地で頻発する集中豪雨などにより、豪雨災害が激甚化する中、農業用用排水施設の豪雨対策を迅速かつ機動的に実施していくことが求められています。
また、担い手への農用地の利用の集積を促進するため、農地中間管理機構が借り受けた農用地を対象に、農業者の申請によらず、都道府県が農業者の費用負担や同意を求めずに区画整理等を行うことができるよう措置しておりますが、生産条件として重要な農業用用排水施設や農業用道路等の整備が進まなければ、担い手の借受けが進まないおそれがあるため、これらの土地改良施設の整備を促す措置を講ずる必要があります。
さらに、農村人口の減少が著しい中、将来にわたり土地改良施設の適切な整備や管理を確保していくためには、土地改良区等の事業実施体制の充実が求められています。
こうした状況を踏まえ、自然災害に対する土地改良施設の安全性の向上を図るとともに、農用地の利用の集積を促進する観点から、豪雨対策を目的とした農業用用排水施設の急施の防災事業の実施、農地中間管理機構が賃借権等を取得した農用地を対象とした土地改良事業の拡充等の措置を講ずるため、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
第一に、急施の防災事業の拡充であります。国又は地方公共団体は、農業用用排水施設の豪雨対策を目的とした土地改良事業を急速に行う必要があると認める場合には、現行の耐震化を目的とした事業と同様に、原則として農業者の費用負担や同意を求めずに事業を実施できるよう措置することとしております。
第二に、農地中間管理機構関連事業の拡充であります。都道府県は、農地中間管理機構が賃借権等を取得した農用地を対象として農業用用排水施設等を整備する事業又は当該農用地の改良、保全のため必要な事業を実施する場合には、現行の区画整理等の事業と同様に、原則として農業者の費用負担や同意を求めずに事業を実施できるよう措置することとしております。
第三に、土地改良事業団体連合会の業務の拡充であります。全国土地改良事業団体連合会は、土地改良区等が行う土地改良施設の適正な管理に必要な資金の交付に要する費用に充てるため、長期借入金の借入れ及び債券の発行をすることができることとします。また、全国土地改良事業団体連合会又は都道府県土地改良事業団体連合会は、市町村、土地改良区等から委託を受けて、土地改良事業の工事を行うことができることとします。
第四に、土地改良区の組織変更制度の創設であります。土地改良区は、その選択により、一般社団法人又は認可地縁団体への組織変更ができることとします。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第208回国会衆議院農林水産委員会議録第2号34頁(令和4年3月2日)〔金子原二郎農林水産大臣発言・発言番号244〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
最近の農業・農村を取り巻く情勢変化の中で、土地改良事業が、良好な営農条件を備えた農地・農業用水の確保と有効活用を通じて、農業の生産性の向上、農村地域の活性化、国土の保全、防災・減災等に果たす役割は一層重要なものになっている。よって政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。記
一農業者の申請によらず、費用負担及び同意を求めずに実施する急施の防災事業の拡充に当たっては、地域の農業者の理解と納得を得た上で事業が実施されるよう、丁寧な説明を行うとともに、事業要件の透明性を確保し、適切な運用を図ること。
二農地中間管理機構関連事業の拡充に関連して、都道府県が、当該事業を実施するに当たっては、各市町村において実質化の取組が進められている人・農地プランの推進に資するよう引き続き配慮するとともに、適切に整備された農用地が確実かつ円滑に担い手に貸し付けられるよう指導・助言を行うこと。
三土地改良区の組織変更制度の創設に当たっては、土地改良施設の管理は土地改良区が行うことが原則であることを踏まえた上で、制度の対象となる土地改良区及び土地改良施設の基準を明確に示すこと。また、土地改良区が一般社団法人又は認可地縁団体に組織を変更した場合には、地域の農業者が安心して営農を継続することができるよう、土地改良施設の維持・管理に係る支援を含め、必要な措置を講ずること。
最近の農業・農村を取り巻く情勢変化の中で、土地改良事業が、良好な営農条件を備えた農地・農業用水の確保と有効活用を通じて、農業の生産性の向上、農村地域の活性化、国土の保全、防災・減災等に果たす役割は一層重要なものになっている。よって政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一農業者の申請によらず、費用負担及び同意を求めずに実施する急施の防災事業の拡充に当たっては、地域の農業者の理解と納得を得た上で事業が実施されるよう、丁寧な説明を行うとともに、事業要件の透明性を確保し、また、通常の手続による事業の採択や進捗に支障が出ないよう、適切な運用を図ること。
二農地中間管理機構関連事業の拡充に関連して、都道府県が、当該事業を実施するに当たっては、各市町村において実質化の取組が進められている人・農地プランの推進に資するよう引き続き配慮するとともに、適切に整備された農用地が確実かつ円滑に担い手に貸し付けられるよう指導・助言を行うこと。
三土地改良区の組織変更制度の創設に当たっては、土地改良施設の管理は土地改良区が行うことが原則であることを踏まえた上で、制度の対象となる土地改良区及び土地改良施設の基準を明確に示すこと。また、土地改良区が一般社団法人又は認可地縁団体に組織を変更した場合には、地域の農業者が安心して営農を継続することができるよう、土地改良施設の維持・管理に係る支援を含め、必要な措置を講ずること。
四全国土地改良事業団体連合会が農林水産大臣の認可を受けて財政融資資金から借り入れを行って事業資金を交付する仕組みについては、土地改良施設の管理の適正化のために真に必要な事業が実施されるよう適切に運用すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801019)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。