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国会審議›第208回国会›閣法第31号
閣法第208回国会 第31号成立

博物館法の一部を改正する法律案

令和4年法律第24号 博物館法の一部を改正する法律
提出令和4年2月22日 内閣
付託衆議院 文部科学委員会
参議院 文教科学委員会
成立
令和4年法律第24号
審議会議 6回・発言 318(政府答弁等 117)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院文部科学委員会

  1. R4.3.16趣旨説明文部科学委員会 34
  2. R4.3.23質疑・採決・附帯決議文部科学委員会 4138
  3. R4.3.24委員長報告・採決本会議 1329

参議院文教科学委員会

  1. R4.4.5趣旨説明文教科学委員会 4126
  2. R4.4.7質疑・討論・採決・附帯決議文教科学委員会 5137
  3. R4.4.8委員長報告・採決本会議 1536

提案理由

末松信介 文部科学大臣 令和4年3月16日

この度、政府から提出いたしました博物館法の一部を改正する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 この法律案は、博物館に求められる役割が多様化、高度化していることを踏まえ、博物館の設置主体の多様化を図りつつその適正な運営を確保するため、博物館登録制度の見直し等を行うものであります。

 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。

 第一に、法律の目的について、社会教育法に加えて、文化芸術基本法の精神に基づくこととしております。

 第二に、博物館の事業として、博物館資料に係る電磁的記録を作成し、公開すること等を追加するとともに、他の博物館等と連携協力すること、関係機関及び民間団体と連携協力して、地域の教育、学術及び文化の振興、文化観光等の推進を図り、地域の活力の向上に寄与することについての努力義務を設けることとしております。

 第三に、博物館登録制度を見直し、博物館の設置者が、地方公共団体若しくは地方独立行政法人又は博物館を運営するために必要な経済的基礎を有すること等の要件に該当する法人のいずれかであることとしております。また、博物館における博物館資料の収集、保管及び展示並びに調査研究を行う体制、学芸員その他の職員の配置並びに施設及び設備が、都道府県等の教育委員会の定める基準に適合するもの等であることとしております。

 第四に、登録審査等の手続について、都道府県等の教育委員会は、登録を行うときは、あらかじめ学識経験者の意見を聞くこととするとともに、博物館の設置者に対して報告徴収、勧告等を行うことができることとしております。また、博物館の設置者は、博物館の運営の状況について、定期的に報告しなければならないこととしております。

 第五に、学芸員補の資格要件を、短期大学士等の学位を有する者で博物館に関する所定の科目の単位を修得したもの等とするとともに、国及び都道府県の教育委員会による研修の対象に、学芸員、学芸員補以外の者を含めることとしております。

 第六に、この法律の施行期日は、一部を除き、令和五年四月一日としております。また、現に登録を受けている博物館は、施行日から五年間は、改正後の法における登録を受けたものとみなす等の経過措置を設けることとしております。

 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

 以上でございます。

第208回国会衆議院文部科学委員会議録第3号2頁(令和4年3月16日)〔末松信介文部科学大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 文部科学委員会令和4年3月23日

政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一本法による新たな博物館登録制度が十分に活用されるよう、登録により各博物館の信用や認知度の向上につながる制度の実現に向けた施策を推進するとともに、新たな登録制度の活用状況や博物館の振興に及ぼす効果等について調査・検証を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。

二登録博物館について、その設置主体が民間の法人等に拡充されることから、登録の審査に当たっては、博物館の社会教育施設としての役割を尊重し、過度に利益を求めないという非営利性に配慮の上、公益性及び公共性の確保に十分留意すること。また、登録後の博物館の運営状況について、定期報告等を通じ、博物館が持続的に活動できるよう経営の改善・向上を継続的に図るための支援を行うこと。

三博物館の中核的職員である学芸員については、文化審議会の答申においても中長期的な課題とされたことから、学芸員に求められる専門的な能力を再定義するなど学芸員の在り方について制度的な検討を行い、必要な見直しを行うこと。また、学芸員をはじめ、学芸員補など様々な専門的職員の育成・配置が重要であることを踏まえ、その社会的地位の向上及び雇用の安定等の処遇改善に努めるとともに、研修及び調査研究助成等を充実させることにより、我が国の博物館の活動の基盤を担う人材の育成・確保等に努めること。

四博物館の活動や経営の向上においては、責任者として事業や業務に十分な見識を持つ館長の果たす役割が重要であることから、学芸員で高度かつ専門的な知見を有する者の登用や研修等の実施を通じ継続的にその専門性の向上を図るなど、館長としての職責を十分果たすことのできる環境の整備に努めること。

五これからの博物館には、地方公共団体や民間団体等と連携し、社会的・地域的課題の解決を図ることが期待されることから、国立博物館を中核として設置者の枠を越えた全ての博物館の連携を促進するとともに、地域の多様な主体とのネットワークの形成が円滑に実現するよう、必要な支援を行うこと。

六博物館については、多くの博物館が非常に厳しい財政状況にあり、施設・設備の老朽化への対応も求められる中、従来担ってきた社会教育施設としての機能に加え、文化施設としての新たな役割も担うこととなる。多様な役割を担う博物館の更なる振興を図るため、博物館に対する財政上の措置の拡充や新たな税制上の優遇策の検討などの様々な振興策を講ずるとともに、博物館の持続的経営を可能とする新たな運営指針の策定など、各博物館が長期的に安定して資金を確保し得る仕組みの構築に向けた支援を行うこと。また、博物館に対する公的支援の必要性等に関し広く国民の理解が得られるよう、博物館が担う社会的機能の重要性等について広報活動を実施すること。なお、振興策を講ずるに当たっては、社会教育法及び文化芸術基本法の精神に基づき、博物館の多様性を尊重すること。

参議院 文教科学委員会令和4年4月7日

政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一本法による新たな博物館登録制度が十分に活用されるよう、登録により各博物館の信用や認知度の向上につながる制度の実現に向けた施策を推進するとともに、新たな登録制度の活用状況や博物館の振興に及ぼす効果等について調査・検証を行い、その結果に基づき必要な措置を講ずること。

二登録博物館について、その設置主体が民間の法人等に拡充されることから、登録の審査に当たっては、博物館の社会教育施設としての役割を尊重し、過度に利益を求めないという非営利性に配慮の上、公益性及び公共性の確保に十分留意すること。また、登録後の博物館の運営状況について、定期報告等を通じ、博物館が持続的に活動できるよう経営の改善・向上を継続的に図るための支援を行うこと。

三博物館の中核的職員である学芸員については、文化審議会の答申においても中長期的な課題とされたことから、学芸員に求められる専門的な能力を再定義するなど学芸員の在り方について制度的な検討を行い、必要な見直しを行うこと。また、学芸員をはじめ、学芸員補など様々な専門的職員の育成・配置が重要であることを踏まえ、その社会的地位の向上及び雇用の安定等の処遇改善や、博物館職員の充実を図るための財政的支援に努めるとともに、研修及び調査研究助成等を充実させることにより、我が国の博物館の活動の基盤を担う人材の育成・確保等に努めること。

四博物館の活動や経営の向上においては、責任者として事業や業務に十分な見識を持つ館長の果たす役割が重要であることから、学芸員で高度かつ専門的な知見を有する者の登用や研修等の実施を通じ継続的にその専門性の向上を図るなど、館長としての職責を十分果たすことのできる環境の整備に努めること。また、館長の専門職化に努めること。

五これからの博物館には、地方公共団体や民間団体等と連携し、社会的・地域的課題の解決を図ることが期待されることから、国立博物館を中核として設置者の枠を越えた全ての博物館の連携を促進するとともに、地域の多様な主体とのネットワークの形成が円滑に実現するよう、必要な支援を行うこと。

六本法による新たな博物館登録制度の下で、都道府県・指定都市の教育委員会における業務負担の増大が想定されることに鑑み、都道府県・指定都市の教育委員会において、博物館に係る知見を有する専門人材の配置及び育成、博物館関連業務に当たる職員の増員等の体制の強化が可能となるよう、必要な支援に努めること。

七博物館については、多くの博物館が非常に厳しい財政状況にあり、施設・設備の老朽化への対応も求められる中、従来担ってきた社会教育施設としての機能に加え、文化施設としての新たな役割も担うこととなる。多様な役割を担う博物館の更なる振興を図るため、博物館に対する財政上の措置の拡充や新たな税制上の優遇策の検討などの様々な振興策を講ずるとともに、とりわけ小規模な博物館における経済的・人的資源の不足が深刻であることを念頭に置きつつ、博物館の持続的経営を可能とする新たな運営指針の策定など、各博物館が長期的に安定して資金を確保し得る仕組みの構築に向けた支援を行うこと。また、博物館に対する公的支援の必要性等に関し広く国民の理解が得られるよう、博物館が担う社会的機能の重要性等について広報活動を実施すること。なお、振興策を講ずるに当たっては、社会教育法及び文化芸術基本法の精神に基づき、博物館の多様性を尊重することや、その特性に格段の配慮をすること。

八博物館法第八条に定める「博物館の設置及び運営上望ましい基準」を定めるに当たっては、本附帯決議の精神を反映させるよう努めること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801031)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。