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閣法第208回国会 第35号成立

国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案

令和4年法律第51号 国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律
提出令和4年2月25日 内閣
付託衆議院 文部科学委員会
参議院 文教科学委員会
成立
令和4年法律第51号
審議会議 7回・発言 503(政府答弁等 205)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院文部科学委員会

  1. R4.4.15趣旨説明文部科学委員会 9132
  2. R4.4.22質疑文部科学委員会 1048
  3. R4.4.27質疑・討論・採決・附帯決議文部科学委員会 11224
  4. R4.4.28委員長報告・採決本会議 2423

参議院文教科学委員会

  1. R4.5.12趣旨説明文教科学委員会 9124
  2. R4.5.17質疑・討論・採決・附帯決議文教科学委員会 10215
  3. R4.5.18委員長報告・採決本会議 2344

提案理由

末松信介 文部科学大臣 令和4年4月15日

この度、政府から提出をいたしました国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化に関する法律案について、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。

 世界のトップレベルの研究大学は、最先端の研究の推進のみならず、イノベーションの創出や社会課題の解決などを牽引してきておりますが、我が国の研究大学は、一定の分野の研究において成果を上げてきたものの、近年、その地位が相対的に低下してきている状況にあります。その背景には、欧米を中心としたトップレベルの研究大学が、自律的な経営により生み出した豊富な資金力を生かし、人材の集積や高度な研究基盤の構築などを進めていることがあります。このため、我が国においても、大学ファンドの運用益を活用し、世界と伍する研究大学となることが相当程度見込まれる大学に対して、総合的な支援を行うことが急務となっております。

 この法律案は、このような観点から、我が国の大学の国際競争力の強化及びイノベーションの創出の促進を図るため、国際的に卓越した研究の展開及び経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が相当程度見込まれる大学について、国際卓越研究大学の認定、当該国際卓越研究大学による事業の実施に関する計画の認可、当該事業に関する国立研究開発法人科学技術振興機構による助成等について定めるものであります。

 次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。

 第一に、文部科学大臣は、国際卓越研究大学の認定、国際卓越研究大学による事業の実施に関する計画の認可、国立研究開発法人科学技術振興機構による助成等に関する基本方針を定めることとしております。

 第二に、大学の設置者は、当該大学が国際的に卓越した研究の展開及び経済社会に変化をもたらす研究成果の活用が相当程度見込まれるものであることの文部科学大臣の認定を受けることができることとしております。

 第三に、当該認定を受けた国際卓越研究大学の設置者は、当該国際卓越研究大学の研究及び研究成果の活用のための体制の強化の目標、目標を達成するための事業等を記載した計画を作成し、文部科学大臣の認可を受けることができることとしております。

 第四に、国立研究開発法人科学技術振興機構が、当該認可を受けた計画に記載された事業に関する助成を行うこととし、国立研究開発法人科学技術振興機構は、当該助成の実施に関する方針を定め、文部科学大臣の認可を受けなければならないこととしております。

 このほか、計画の認可を受けた国際卓越研究大学の設置者からの定期報告、認定及び認可の取消しに関する規定を設けるとともに、所要の規定の整備を行うこととしております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、十分御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いいたします。

第208回国会衆議院文部科学委員会議録第9号22頁(令和4年4月15日)〔末松信介文部科学大臣発言・発言番号130〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 文部科学委員会令和4年4月27日

政府及び関係者は、本法の施行に当たっては、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一基本方針の策定における総合科学技術・イノベーション会議等の意見聴取に当たっては、多様な分野の研究者からの意見を十分に反映するとともに議事の内容を公表するなど、透明性を確保すること。また、国際卓越研究大学の認定、計画の認可に当たっては、大学の自治を堅持するとともに、早期に研究成果の活用が見込まれやすい応用研究が優先されることがないよう、研究成果の活用までに時間のかかることが多いものの人類が新たな知識を得る観点からも大きな意義を持つ基礎研究等を含め、研究の多様性を確保すること。

二国際卓越研究大学が欧米主要大学の運営方法をいたずらに模倣し、教育研究内容の充実に関係なく、単に大学の財政基盤の強化を目的とする授業料等の増額等を行うことで、学生の教育機会に経済的な制限がかかるような事態を招くことがないようにすること。

三大学において任期を付さない、安定的な身分の研究者及び正規雇用職員を増やし、研究力の強化を図るため、大学ファンドによる支援に関わらず、人件費の基礎となる国立大学法人運営費交付金や私立大学等経常費補助金等の基盤的経費を確実に措置すること。

四政府は、我が国の大学全体の研究力の底上げを図るため、個々の大学が、知的蓄積や地域の実情に応じた研究独自色を発揮し、研究大学として自らの強みや特色を効果的に伸ばせるよう、国際卓越研究大学以外、特に地方の大学への支援に十分配慮することとし、地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージの大幅拡充等により、十分な予算を確保すること。

五政府は、我が国の研究者全体の研究力の向上を図るため、個々の研究者がそれぞれの研究環境において多様かつ独創的な研究に継続的かつ発展的に取り組めるよう、科学研究費助成事業や特別研究員制度等の研究者に対する支援策を拡充すること。

六高等教育の果たす役割の重要性に鑑み、これまで措置されてきた国立大学法人運営費交付金等の基盤的経費や競争的研究費などの大学への資金が十分に確保されるよう、引き続き大学の長期的、安定的な運営及び研究基盤構築のための財政措置を講ずること。

参議院 文教科学委員会令和4年5月17日

政府及び関係者は、本法の施行に当たり、次の事項について特段の配慮をすべきである。

一基本方針の策定における総合科学技術・イノベーション会議等の意見聴取に当たっては、多様な分野の研究者からの意見を十分に反映するとともに議事の内容を公表するなど、透明性を確保すること。また、国際卓越研究大学の認定、計画の認可に当たっては、大学の自治を堅持するとともに、早期に研究成果の活用が見込まれやすい応用研究が優先されることがないよう、研究成果の活用までに時間のかかることが多いものの人類が新たな知識を得る観点からも大きな意義を持つ基礎研究等を含め、研究の多様性を確保すること。

二国際卓越研究大学が欧米主要大学の運営方法をいたずらに模倣し、教育研究内容の充実に関係なく、単に大学の財政基盤の強化を目的とする授業料等の増額等を行うことで、学生の教育機会に経済的な制限がかかるような事態を招くことがないようにすること。

三大学において任期を付さない、安定的な身分の研究者及び正規雇用職員を増やし、研究力の強化を図るため、大学ファンドによる支援に関わらず、人件費の基礎となる国立大学法人運営費交付金や私立大学等経常費補助金等の基盤的経費を確実に措置すること。

四政府は、我が国の大学全体の研究力の底上げを図るため、個々の大学が、知的蓄積や地域の実情に応じた研究独自色を発揮し、研究大学として自らの強みや特色を効果的に伸ばせるよう、国際卓越研究大学以外、特に地方の大学への支援に十分配慮することとし、地域中核・特色ある研究大学総合振興パッケージの大幅拡充等により、十分な予算を確保すること。

五政府は、我が国の研究者全体の研究力の向上を図るため、個々の研究者がそれぞれの研究環境において多様かつ独創的な研究に継続的かつ発展的に取り組めるよう、科学研究費助成事業や特別研究員制度等の研究者に対する支援策を拡充すること。

六我が国の科学技術の水準を長期的に向上させるには、将来を担う若手研究者の確保・育成が重要であることから、博士後期課程に在籍する学生のうち生活費相当額を受給する者の割合の更なる引上げを進めるとともに、修士課程に在籍する学生に対する経済的支援の在り方についても検討すること。

七高等教育の果たす役割の重要性に鑑み、これまで措置されてきた国立大学法人運営費交付金等の基盤的経費や競争的研究費などの大学への資金が十分に確保されるよう、引き続き大学の長期的、安定的な運営及び研究基盤構築のための財政措置を講ずること。

八第四条第三項第四号に規定する「民間事業者との連携協力のための体制」、同項第五号に規定する「知的財産権の取得及び活用を行う体制」について、文部科学大臣が認定を行う基準の策定及び当該体制の運営に当たっては、憲法で保障されている学問の自由に基づいて、研究成果の公開性と公共性という原理を最大限に尊重すること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=120801035)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。