障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
令和4年法律第104号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- R4.11.9趣旨説明厚生労働委員会 7193
- R4.11.11質疑厚生労働委員会 8159
- R4.11.16参考人招致・参考人質疑・質疑厚生労働委員会 9250
- R4.11.18質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 10180
- R4.11.21委員長報告・採決本会議 1149
参議院厚生労働委員会
- R4.12.5趣旨説明・質疑本会議 1027
- R4.12.5趣旨説明・参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 9153
- R4.12.6質疑厚生労働委員会 10327
- R4.12.8質疑・討論・採決・附帯決議厚生労働委員会 11210
- R4.12.10委員長報告・採決本会議 1245
提案理由
加藤勝信 厚生労働大臣 令和4年11月9日ただいま議題となりました障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律等の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明いたします。
障害者、難病患者及び小児慢性特定疾病児童等の生活を地域や職場等の様々な場面で総合的に支援していくためには、医療、福祉、雇用等の各分野の支援を充実するとともに、相互に連携しながら、当事者を支える仕組みを構築していくことが必要です。
障害者等の地域生活や就労を支援するための施策の強化により、障害者等が希望する生活を営むことができる社会を実現するため、この法律案を提出いたしました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、障害者の地域生活の支援体制の充実のため、共同生活援助の支援内容として、一人暮らし等を希望する者に対する支援や退居後の相談等が含まれることを法律上明確化するとともに、地域の相談支援の中核的役割を担う基幹相談支援センター及び緊急時の対応や施設等からの地域移行の推進を担う地域生活支援拠点等の整備を市町村の努力義務とすることとしています。
第二に、障害者の多様な就労ニーズに対する支援及び障害者雇用の質の向上を推進するため、障害者の意向、適性等に合った働き方の選択を支援する障害福祉サービスとして就労選択支援を創設するとともに、公共職業安定所はこの支援を受けた者に、その結果を参考に職業指導等を実施することとしています。また、雇用義務の対象外である週所定労働時間が特に短い重度身体障害者、重度知的障害者及び精神障害者について、実雇用率の算定対象とするとともに、障害者雇用調整金等の支給方法を見直し、企業が実施する職場定着等の取組への助成措置を強化することとしています。
第三に、精神障害者の希望やニーズに応じた支援体制を整備するため、その家族等が同意、不同意の意思表示を行わない場合に、市町村長の同意により医療保護入院を行うことを可能とするほか、医療保護入院の期間を定め、医療保護入院者について、一定期間ごとに入院の要件の確認を行うとともに、市町村長の同意による医療保護入院者を中心に、入院者本人の希望の下、支援員の訪問により入院者本人の気持ちを丁寧に聞き、相談に応じる入院者訪問支援事業を創設し、精神障害者の権利擁護を推進することとしています。また、虐待防止のための取組を推進するため、精神科病院において、従事者等への研修、普及啓発等を行うとともに、従事者による虐待を発見した者が都道府県等に通報する仕組みを整備することとしています。
第四に、難病患者及び小児慢性特定疾病児童等に対する適切な医療の充実を図るため、これらの者に対する医療費助成について、助成開始の時期を申請日から重症化したと診断された日に前倒しすることとしています。また、障害福祉サービス等の各種支援の円滑な利用を促進するため、指定難病要支援者証明事業等を創設するほか、難病相談支援センターと福祉、就労に関する支援を行う者の連携を推進するなど、難病患者を対象とした療養生活環境整備事業及び小児慢性特定疾病児童等自立支援事業を強化することとしています。
第五に、障害福祉サービス、難病患者等の療養生活等の質の向上に資するため、障害福祉サービス等、指定難病及び小児慢性特定疾病に係る各データベースについて、大学や民間事業者などの第三者に対する提供の仕組み等の規定を整備することとしています。
最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和六年四月一日としています。
以上が、この法律案の提案の理由及びその内容の概要でございます。
御審議の上、速やかに可決していただくことをお願いをいたします。
第210回国会衆議院厚生労働委員会議録第7号28頁(令和4年11月9日)〔加藤勝信厚生労働大臣発言・発言番号189〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一グループホームにおける一人暮らし等に向けた支援の実施に当たっては、福祉からの卒業として一人暮らし等への過度な誘導につながらないよう、新たなグループホームの類型の創設については丁寧に検討し、本人の意思を尊重して個別に必要な支援が適切に提供されるようにすること。
二国連障害者権利委員会の対日審査の総括所見における指摘事項を踏まえ、地域移行を着実に進めるため、多様な障害当事者の意見も踏まえ、目標を設定するなど具体的な地域移行の計画を立案すること。また、地域生活支援拠点等の役割の明確化や機能強化、拠点コーディネーターの役割の整理や配置の促進など地域移行を効果的、計画的に推進するための方策について検討し、必要な措置を講ずること。
三重度障害者の職場及び通勤中における介護について、現在実施している雇用と福祉の連携による取組の実施状況や、重度障害者の働き方や介助の実態を把握した上で、連携の取組の改善及び支援の在り方について検討すること。また、重度障害児の学校及び通学中における介護の在り方についても、教育と福祉の連携による取組の実施状況を踏まえて検討すること。さらに、地域生活支援事業により実施されている移動支援について、個別給付とすることも含め、その見直しを検討すること。
四高齢の障害者に対する介護保険優先原則の運用に当たっては、一律に介護保険サービスを優先するのではなく、重度訪問介護も含め、個々の障害者が必要とする支援を受けられるよう、地方公共団体に周知すること。
五障害福祉サービス等報酬改定に当たっては、加算を増やして報酬体系をいたずらに複雑化させないことに留意しつつ、必要な人員を確保し、適切なサービスが提供されるようにすること。また、コロナ禍において原油価格や物価の高騰に直面し、経営への影響が懸念されている全国の障害福祉サービス事業所を支援するため、必要な措置を講ずること。
六多様なピアサポーターの活動の価値や専門性を分かりやすく伝える観点も踏まえつつ、障害者ピアサポート研修事業の研修カリキュラムの見直しを検討すること。
七進行性の障害の状態を踏まえた必要な支援が受けられるよう、障害支援区分の認定や障害福祉サービスの支給決定に係る適切な運用を推進すること。
八失語症に関し、身体障害者手帳の等級の認定基準等を見直すよう、検討するほか、失語症者向け意思疎通支援者等の派遣事業の全国的な実施等、失語症者が障害者総合支援法に基づく必要な支援を受けられるよう、検討すること。
九放課後児童クラブのインクルーシブ化を推進するとともに、障害児の特性に応じた適切な支援に努めること。
十重度障害者に対する職場における支援のための助成金の利用が低調な理由について分析するとともに、重度障害者の就労ニーズの掘り起こし等を検討すること。
十一難病患者など障害者手帳は取得できないが障害によって働きづらさを抱える者への就労支援のために必要となる就労能力の判定の在り方について検討し、必要な施策を講ずること。
十二障害者雇用率制度における除外率制度の廃止に向けた取組を行うほか、事業主が、単に雇用率の達成のみを目的として雇用主に代わって障害者に職場や業務を提供するいわゆる障害者雇用代行ビジネスを利用することがないよう、事業主への周知、指導等の措置を検討すること。
十三医療保護入院の入院期間の上限については、厚生労働省令において六月を下回る可能な限り短い期間を設定するとともに、医療保護入院者退院支援委員会には、入院者本人及び本人の地域移行を支援する者を参加させることとし、入院期間の更新やみなし同意によって事実上の長期入院とならないような措置を講ずること。
十四家族等が同意又は不同意の意思表示をしない場合において市町村長の同意が安易に行われ、医療保護入院が増加することがないよう、必要な措置を講ずること。
十五国連障害者権利委員会の対日審査の総括所見における、精神保健福祉法及び心神喪失者等医療観察法の規定に基づく精神障害者への非自発的入院の廃止等の勧告を踏まえ、精神科医療と他科の医療との政策体系の関係性を整理し、精神医療に関する法制度の見直しについて、精神疾患の特性も踏まえながら、精神障害者等の意見を聴きつつ検討を行い、必要な措置を講ずること。
十六入院者訪問支援事業が、精神科病院に入院している精神障害者の権利擁護のためのアドボケイトとして機能するよう、入院者訪問支援員の研修など事業の実施体制の整備に万全を期すこと。
十七本法施行後の精神科病院の業務従事者による虐待についての通報の仕組みの実施状況を踏まえ、障害者虐待防止法における、病院での虐待の防止と報告を確保するための更なる取組について検討すること。
十八隔離・身体的拘束に関する切迫性、非代替性、一時性の要件を明確にするため、厚生労働大臣告示の改正を速やかに進めること。また、同告示に、患者に対する治療が困難という文言を用いることが適切であるかについて関係団体との意見交換の場を設け、当該文言やそれに類似する文言の使用によらない方策を検討し、必要な措置を講ずること。
十九地方公共団体による精神障害者の退院後支援に関するガイドラインについては、原則として警察又は警察関係者を参加させるべきではないとの観点から必要な措置を講ずるとともに、措置入院の運用に関するガイドラインについては、関係者による協議の場が、自立支援協議会等とは異なる役割を有することを踏まえて適切に運用されるよう、必要な措置を講ずることについて検討すること。
二十第八次医療計画の中間指標では、精神科病院の非自発的入院の縮減を把握する指標例とともに、精神病床の削減のための目標値の設定について検討すること。
二十一指定難病及び重症度分類の基準の選定に当たっては、引き続き、医学的見地に基づく日常生活上の困難さも十分考慮すること。また、小児慢性特定疾病について、成人後も切れ目のない治療が可能となるよう指定難病に指定することを検討すること。
二十二難病患者等に対する医療費助成の前倒しに当たっては、申請日から医療費助成の対象の病状であると診断された日まで十分に遡って助成の対象とすること。また、自己負担限度額の在り方について、引き続き、必要なデータ収集を行うこと。
二十三就労支援、医療・福祉、ピアサポート等、多岐にわたる相談業務を担う難病相談支援センターについて、関係機関との連携を密にしつつ、それぞれの強みを活かした相談支援を充実させるとともに、地域間格差が生じないよう必要な人員の確保や研修等による職員の質の向上に努めること。また、難病対策地域協議会等が設置されていない都道府県等に対し、十分な協議が行われるよう、その設置を促すとともに、医療的ケア児等の他の協議会と共同で開催できる旨の周知に努めること。
二十四難病患者等が地域において適切な医療を受けることができるよう、必要な予算や人員を確保しつつ、難病診療連携拠点病院を中心とした医療機関間の連携や移行期医療の体制整備などに取り組むこと。また、難病患者等の診療が制限を受けることは、命に直結することから、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中でも、診療に制限がかかることのないよう万全の対策を講ずること。
二十五難病患者等が治療によって、就労・就学において不利益な扱いを受けることがないよう、環境の整備に万全を期すこと。就労については、病気休暇等の普及促進、難病患者の障害者雇用率制度における取扱いの検討及び事業主への正しい理解の啓発に取り組むとともに、働きやすい環境整備に取り組むこと。
二十六難病の根治に向けた研究、治療法の確立に資するデータベースの構築を図るため、データ登録の促進に努めるとともに、オンライン化を始めとした事務手続の簡略化を図ること。また、取り扱うデータは遺伝情報等が含まれることから、登録データのセキュリティ対策には万全を期すとともに、利活用の範囲については慎重に検討すること。
二十七長期療養を必要とする難病等に苦しむ者や子どもが地域において適切な福祉サービスを享受できるよう、地方自治体が作成する障害福祉計画・障害児福祉計画に係る基本指針にその趣旨を明記すること。
二十八難病に苦しむ者の就労状況の実態把握に努め、治療を躊躇することなく、就労できる環境を創出するための、関係制度の検討及び他領域にまたがる政策の連携を通じた、支援策の充実に努めること。
二十九包括的な難病等対策を実現するため、難病等に対する有効な新規治療薬・治療方法の開発を進めるとともに、新たに治療薬が実用化された場合などにおいて、早期診断及び早期治療が可能となるような医療提供体制を早急に整備すること。
三十新生児マススクリーニング事業について、全国の地方自治体において適切に検査が実施され、検査の結果治療が必要となる新生児に対し、最新の知見を基に最適な治療が受けられるよう国の責任において当該事業の推進を図ること。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一グループホームにおける一人暮らし等に向けた支援の実施に当たっては、福祉からの卒業として一人暮らし等への過度な誘導につながらないよう、新たなグループホームの類型の創設については丁寧に検討し、本人の意思を尊重して個別に必要な支援が適切に提供されるようにすること。
二国連障害者権利委員会の対日審査の総括所見における指摘事項を踏まえ、地域移行を着実に進めるため、多様な障害当事者の意見も踏まえ、障害福祉計画の地域移行者数の目標値を適切に設定し、具体的な地域移行の計画を立案すること。また、入所者の重度化や高齢化が進み、近年、施設入所者数の減少が緩やかになってきている現状を踏まえつつも、地域移行の推進の観点も考慮し、障害福祉計画の施設入所者数の削減目標について適切な目標値を設定すること。その際、施設入所に頼らず地域で安心して暮らせるための環境整備・資源の確保に努めること。さらに、地域生活支援拠点等の役割の明確化や機能強化、拠点コーディネーターの役割の整理や配置の促進など地域移行を効果的、計画的に推進するための方策について検討し、必要な措置を講ずること。
三重度障害者の職場及び通勤中における介護について、現在実施している雇用と福祉の連携による取組の実施状況や、重度障害者の働き方や介助の実態を把握した上で、連携の取組の改善及び支援の在り方について検討すること。また、重度障害児の学校及び通学中における介護の在り方についても、教育と福祉の連携による取組の実施状況を踏まえて検討すること。さらに、地域生活支援事業により実施されている移動支援について、個別給付とすることも含め、その見直しを検討すること。
四障害者に対する介護保険優先原則の運用に当たっては、一律に介護保険サービスを優先するのではなく、重度訪問介護も含め、個々の障害者が必要とする支援を受けられるよう、地方公共団体に周知すること。
五障害福祉サービス等報酬改定に当たっては、加算を増やして報酬体系をいたずらに複雑化させないことに留意しつつ、必要な人員を確保し、適切なサービスが提供されるようにすること。また、コロナ禍において原油価格や物価の高騰に直面し、経営への影響が懸念されている全国の障害福祉サービス事業所を支援するため、必要な措置を講ずること。
六多様なピアサポーターの活動の価値や専門性を分かりやすく伝える観点も踏まえつつ、障害者ピアサポート研修事業の研修カリキュラムの見直しを検討すること。
七進行性の障害の状態を踏まえた必要な支援が受けられるよう、障害支援区分の認定や障害福祉サービスの支給決定に係る適切な運用を推進し、周知すること。
八失語症に関し、身体障害者手帳の等級の認定基準等を見直すよう、検討するほか、失語症者向け意思疎通支援者等の派遣事業の全国的な実施等、失語症者が障害者総合支援法に基づく必要な支援を受けられるよう、検討するとともに、循環器病対策推進基本計画の記載事項も含めて、失語症者が社会生活を円滑に営むために必要な支援体制の整備等についてしっかりと検討を加え、その結果に基づいて所要の措置を講ずること。
九放課後児童クラブのインクルーシブ化を推進するとともに、障害児の特性に応じた適切な支援に努めること。
十就労選択支援におけるアセスメントを実施する際には、本人による選択と決定を重視するとともに、一般就労への過度な誘導等による福祉サービスの利用の抑制につながらないよう留意すること。
十一重度障害者に対する職場における支援のための助成金の利用が低調な理由について分析するとともに、重度障害者の就労ニーズの掘り起こし等を検討すること。
十二難病患者など障害者手帳は取得できないが障害によって働きづらさを抱える者への就労支援のために必要となる就労能力の判定の在り方について検討し、必要な施策を講ずること。
十三障害者雇用率制度における除外率制度の早期廃止に向けた取組を行うほか、事業主が、単に雇用率の達成のみを目的として雇用主に代わって障害者に職場や業務を提供するいわゆる障害者雇用代行ビジネスを利用することがないよう、事業主への周知、指導等の措置を検討すること。
十四医療保護入院の入院期間の上限については、厚生労働省令において六月を下回る可能な限り短い期間を設定するとともに、医療保護入院者退院支援委員会には、入院者本人及び本人の地域移行を支援する者を参加させることとし、入院期間の更新やみなし同意によって事実上の長期入院とならないよう、安易に更新が繰り返されないようにするための措置を講ずること。
十五家族等が同意又は不同意の意思表示をしない場合において市町村長の同意が安易に行われ、医療保護入院が増加することがないよう、必要な措置を講ずること。また、医療保護入院には、家族等の負担過重や患者の権利擁護の観点から廃止されるべきとの指摘があることを踏まえ、その在り方について、精神疾患の特性も踏まえながら速やかに検討を行うこと。
十六国連障害者権利委員会の対日審査の総括所見における、精神保健福祉法及び心神喪失者等医療観察法の規定に基づく精神障害者への非自発的入院及び強制的な治療等の廃止、精神医療を一般医療から分離する制度の解消等の勧告を踏まえ、精神科医療と他科の医療との政策体系の関係性を整理し、精神医療に関する法制度の見直しについて、精神疾患の特性も踏まえながら、精神障害者団体の参画による検討によって、必要な措置を講ずること。
十七入院者訪問支援事業が、市町村長同意の医療保護入院者に限らず精神科病院に入院している全ての精神障害者の権利擁護のためのアドボケイトとして機能するよう、入院者訪問支援員の研修など事業の実施体制の整備に万全を期すこと。
十八本法施行後の精神科病院の業務従事者による虐待についての通報の仕組みの実施状況を踏まえ、障害者虐待防止法における、病院での虐待の防止と報告を確保するための更なる取組について検討すること。
十九隔離・身体的拘束に関する切迫性、非代替性、一時性の要件を明確にするため、厚生労働大臣告示の改正を進めるに当たっては、関係団体との意見交換の場を設け、患者に対する治療が困難という文言やそれに類似する文言の使用によらない方策を検討し、隔離・身体的拘束の対象が実質的にも限定されるよう必要な措置を講ずること。
二十地方公共団体による精神障害者の退院後支援に関するガイドラインについては、原則として警察又は警察関係者を参加させるべきではないとの観点から必要な措置を講ずるとともに、措置入院の運用に関するガイドラインについては、自立支援協議会等が関係者による協議の場として活用されることのないよう、適切に運用されるために、必要な措置を講ずることについて検討すること。
二十一精神科病院の入院患者のより一層の地域移行を促進し、精神病床数の削減を図っていく必要があることから、第八次医療計画の中間指標では、精神科病院の非自発的入院の縮減を把握する指標例とともに、精神病床の削減のための目標値の設定について検討すること。
二十二障害福祉関係データベースの運用に当たっては、障害当事者の意見が反映される仕組みを作るとともに、本データベースに収集されたデータは、障害者権利条約第三十一条第二項の規定の趣旨を踏まえ、障害者がその権利を行使する際に直面する障壁を特定し、及び当該障壁に対処するなど、障害者の福祉を増進するために利用されるよう検討すること。
二十三障害福祉サービスに係る適切な提供体制の確保等を図る観点から、地方公共団体における障害福祉計画及び障害児福祉計画の策定に当たっては、障害福祉等関連情報等の利用やロジックモデル等のツールの活用を促すことなどを検討し、PDCAサイクルに基づく計画の立案、評価及び見直しなど、実効的な計画の策定が行われるよう努めること。
二十四指定難病及び重症度分類の基準の選定に当たっては、引き続き、医学的見地に基づく日常生活上の困難さも十分考慮すること。また、小児慢性特定疾病について、成人後も切れ目のない治療が可能となるよう指定難病に指定することを検討すること。
二十五難病患者等に対する医療費助成の前倒しに当たっては、申請日から医療費助成の対象の病状であると診断された日まで十分に遡って助成の対象とすること。また、自己負担限度額の在り方について、引き続き、必要なデータ収集を行うこと。
二十六就労支援、医療・福祉、ピアサポート等、多岐にわたる相談業務を担う難病相談支援センターについて、関係機関との連携を密にしつつ、それぞれの強みを活かした相談支援を充実させるとともに、地域間格差が生じないよう必要な人員の確保や研修等による職員の質の向上に努めること。また、難病対策地域協議会等が設置されていない都道府県等に対し、十分な協議が行われるよう、その設置を促すとともに、医療的ケア児等の他の協議会と共同で開催できる旨の周知に努めること。
二十七難病患者等が地域において適切な医療を受けることができるよう、必要な予算や人員を確保しつつ、難病診療連携拠点病院を中心とした医療機関間の連携や移行期医療の体制整備などに取り組むこと。また、難病患者等の診療が制限を受けることは、命に直結することから、新型コロナウイルス感染症の感染が拡大する中でも、診療に制限がかかることのないよう万全の対策を講ずること。
二十八難病患者等が治療によって、就労・就学において不利益な扱いを受けることがないよう、また、オンライン等の手段を活用し学習を継続できるよう環境の整備に万全を期すこと。就労については、病気休暇等の普及促進、難病患者の障害者雇用率制度における取扱いの検討及び事業主への正しい理解の啓発に取り組むとともに、働きやすい環境整備に取り組むこと。
二十九難病の根治に向けた研究、治療法の確立に資するデータベースの構築を図るため、データ登録の促進に努めるとともに、オンライン化を始めとした事務手続の簡略化を図ること。また、取り扱うデータは遺伝情報等が含まれることから、登録データのセキュリティ対策には万全を期すとともに、利活用の範囲については慎重に検討すること。さらに、登録者証のマイナンバーとの連携に当たっては、疾病情報を基にした偏見や差別につながらないよう十分に留意すること。
三十長期療養を必要とする難病等に苦しむ者や子どもが地域において適切な福祉サービスを享受できるよう、地方自治体が作成する障害福祉計画・障害児福祉計画に係る基本指針にその趣旨を明記すること。
三十一難病に苦しむ者の就労状況の実態把握に努め、治療を躊躇することなく、就労できる環境を創出するための、関係制度の検討及び他領域にまたがる政策の連携を通じた、支援策の充実に努めること。
三十二包括的な難病等対策を実現するため、難病等に対する有効な新規治療薬・治療方法の開発を進めるとともに、新たに治療薬が実用化された場合などにおいて、早期診断及び早期治療が可能となるような医療提供体制を早急に整備すること。
三十三新生児マススクリーニング事業について、全国の地方自治体において適切に検査が実施され、検査の結果治療が必要となる新生児に対し、最新の知見を基に最適な治療が受けられるよう国の責任において当該事業の推進を図ること。
三十四指定難病患者等だけでなく、障害者総合支援法が指定難病以外に独自に対象としている疾病の患者についても、福祉サービスの円滑な利用の促進を図るため、必要な周知に努めること。
三十五施行後五年の見直しを待たず、国連障害者権利委員会の対日審査の総括所見の内容を踏まえ、次回の定期報告が令和十年とされていることを見据え、当事者参画の下で速やかに見直しに向けた検討を開始すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121001017)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。