特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律案
参議院 総務委員会
令和6年法律第25号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院総務委員会
- R6.4.9趣旨説明総務委員会 13135
- R6.4.16参考人招致・参考人質疑総務委員会 14111
- R6.4.18質疑・修正案趣旨説明・採決(修正)・附帯決議・修正案総務委員会 15173
- R6.4.19委員長報告・採決(修正)本会議 2349
参議院総務委員会
- R6.4.25趣旨説明・衆議院修正部分趣旨説明総務委員会 1098
- R6.5.7参考人招致・参考人質疑総務委員会 11125
- R6.5.9質疑・採決・附帯決議総務委員会 12145
- R6.5.10委員長報告・採決本会議 1748
提案理由
松本剛明 総務大臣 令和6年4月9日特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明申し上げます。
近年、インターネット上のSNS等の特定電気通信役務を利用して行われる他人の権利を侵害する情報の流通による被害が深刻化する一方、情報発信のための公共的な基盤としての特定電気通信役務の機能が重要性を増しております。このような情報流通プラットフォームにおける権利侵害等に対処するために、大規模なSNS事業者等を大規模特定電気通信役務提供者として指定し、削除対応の迅速化及び運用状況の透明化を図るための義務を課す等の措置を講ずる必要があります。
次に、法律案の内容について、その概要を御説明申し上げます。
第一に、題名を特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律に改めることとしております。
第二に、大規模なSNS事業者等を大規模特定電気通信役務提供者として指定することとしております。
第三に、削除対応の迅速化として、大規模特定電気通信役務提供者は、SNS等において自己の権利を侵害されたとする者から削除の申出を受け付ける方法を公表し、必要な体制を整備して削除についての調査を行うとともに、一定期間内にその結果等を申出者に通知しなければならないこととしております。
第四に、運用状況の透明化として、大規模特定電気通信役務提供者は、削除等の実施に関する基準を定め、公表するとともに、削除等を行ったときは、その旨及びその理由を発信者に通知しなければならないこととしております。
以上のほか、所要の規定の整備を行うこととしております。
なお、この法律は、公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日から施行することとしております。
以上が、この法律案の提案理由及び内容の概要でございます。
何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同を賜りますようお願い申し上げます。
第213回国会衆議院総務委員会議録第13号22頁(令和6年4月9日)〔松本剛明総務大臣発言・発言番号129〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の各項の実施に努めるべきである。
一大規模特定電気通信役務提供者による投稿の削除について定めた基準の運用状況の公正性等の検証について、被害者救済と表現の自由の担保の観点から、大規模特定電気通信役務提供者に対して必要な助言等を行うこと。
二大規模特定電気通信役務提供者による投稿の削除等の実績を踏まえ、削除指針の策定・改訂などの支援を行う第三者機関の設置等について検討すること。
三プラットフォーム事業者が自主的な取組として、通報に実績のある機関等からの違法・有害情報の削除要請や迅速な処理を必要とする権利侵害情報への対応を優先的に審査することについて、事後的に要請等の適正性を検証可能とするため、プラットフォーム事業者及び機関等双方において透明性が確保されるよう、求めに応じ支援を行うこと。
四本改正を実効性あるものとするため、大規模特定電気通信役務提供者に義務付けられる各措置の履行状況について確認し、その結果を公表すること。
五大規模特定電気通信役務提供者にならない中小のプラットフォーム事業者等においても、投稿による権利侵害への対処が自主的・積極的に行われるよう、必要な施策を講じること。
六総務大臣による大規模特定電気通信役務提供者の指定の要件に係る総務省令その他の総務省令を定めるに当たっては、必要に応じて総務省に設置される審議会等の意見を聴取すること。
七本法附則第二条に定める施行後五年の見直し時期以前であっても、必要に応じてこの法律による改正後の規定の施行状況について検討を行い、その結果を踏まえ、迅速に所要の措置を講ずること。
八限定された会員同士が交流するプラットフォーム上の誹謗中傷等が、その閉鎖性から学校や職場におけるいじめ等の温床となっている状況を踏まえ、プラットフォーム事業者等において適切な対応が図られるよう、必要な施策を検討すること。
九インターネット上の権利侵害情報による被害が深刻さを増している一方、現状の発信者情報の開示範囲が不十分であること等に鑑み、発信者情報の開示がより迅速かつ的確に進められるようにするための制度の充実に向けて検討を行うこと。
十生成AIを悪用して作られた偽情報や、能登半島地震の際に広く流布された偽情報等、偽・誤情報の蔓延が社会に悪影響を与えていることに鑑み、必要な施策について早急に検討し、対策を講じること。
政府は、本法施行に当たり、次の事項についてその実現に努めるべきである。
一大規模特定電気通信役務提供者が定める削除基準の運用状況の公正性等の検証について、被害者救済と表現の自由の担保の観点から、大規模特定電気通信役務提供者に対して必要な助言等を行い、その内容を公表すること。
二大規模特定電気通信役務提供者による投稿の削除等の実績を踏まえ、削除基準の策定・改訂などの支援を行う第三者機関の設置等について検討すること。
三プラットフォーム事業者が自主的な取組として、通報に実績のある機関等からの違法・有害情報の削除要請や迅速な処理を必要とする権利侵害情報への対応を優先的に審査する場合において、事後的に要請等の適正性を検証可能とするため、プラットフォーム事業者及び機関等双方において透明性が確保されるよう、求めに応じ支援を行うこと。
四大規模特定電気通信役務提供者に該当しない中小のプラットフォーム事業者等においても、投稿による権利侵害への対処が自主的・積極的に行われるよう、必要な施策を講ずること。
五総務大臣による大規模特定電気通信役務提供者の指定の要件に係る総務省令及びその他の総務省令を定めるに当たっては、必要に応じて総務省に設置される審議会等の意見を聴取すること。
六本改正を実効性あるものとするため、大規模特定電気通信役務提供者に義務付けられる各措置の履行状況について確認し、その結果を公表すること。また、本法施行後五年の見直し時期以前であっても、必要に応じて本法の施行状況について検討を行い、その結果を踏まえ、迅速に所要の措置を講ずること。
七インターネット上の権利侵害情報による被害が深刻さを増している一方、現状の発信者情報の開示範囲が不十分であること等に鑑み、発信者情報の開示がより迅速かつ的確に進められるようにするための制度の充実に向けて検討を行うこと。
八限定された会員同士が交流するプラットフォーム上での誹謗中傷等について、その閉鎖性から学校や職場におけるいじめ等の温床となっている状況を踏まえ、プラットフォーム事業者等において適切な対応が図られるよう、必要な施策を検討すること。
九インターネット上における誹謗中傷等の被害者を支援するため、違法・有害情報相談センター等の各相談機関間の連携を深めるとともに、相談体制の一層の充実・強化を図ること。
十生成AIを悪用して作られた偽情報や令和六年能登半島地震の際に広く流布された偽・誤情報等、真偽の不確かな情報が社会に悪影響を与えていることに鑑み、必要な施策について早急に検討し、対策を講ずること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121301034)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。