特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律案
参議院 農林水産委員会
令和6年法律第15号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院農林水産委員会
- R6.3.13趣旨説明農林水産委員会 2255
- R6.3.21質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 3157
- R6.3.26委員長報告・採決本会議 1448
参議院農林水産委員会
- R6.4.2趣旨説明農林水産委員会 47
- R6.4.4質疑・採決・附帯決議農林水産委員会 5181
- R6.4.5委員長報告・採決本会議 1022
提案理由
坂本哲志 農林水産大臣 令和6年3月13日特定農産加工業経営改善臨時措置法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び主要な内容を御説明申し上げます。
本法は、農産加工品等の輸入に係る事情の著しい変化に対処して、金融及び税制上の支援措置を講ずることにより、特定農産加工業者の経営の改善を促進するため、有効期限を限った臨時措置法として平成元年に制定されたものであります。
これまで、本法の活用により、特定農産加工業者の経営の改善に一定の成果を上げてきたところでありますが、今後も関税引下げが予定されている品目がある中、国産農産物の重要な販路である農産加工業の持続的な発展が地域農業の健全な発展のためにも必要であること等を踏まえると、引き続き特定農産加工業者の経営の改善に取り組んでいく必要があります。
また、近年の国際情勢の変化等を受け、農産加工品の輸入原材料である小麦及び大豆の価格水準が高騰していること等を踏まえ、農産加工業者の原材料の調達の安定化を図っていく必要があります。
このような状況を踏まえ、特定農産加工業者の経営の改善を図るための支援措置を引き続き講ずるとともに、原材料の調達の安定化を図るための支援措置を新たに講ずるため、この法律案を提出した次第であります。
次に、この法律案の主要な内容につきまして、御説明申し上げます。
第一に、本法の有効期限を五年間延長し、令和十一年六月三十日とすることとしております。
第二に、小麦、大豆等の世界的規模の需給の逼迫による価格高騰などの輸入に係る事情の著しい変化がある農産物を指定し、指定された農産物又はこれを使用して生産された農産加工品を原材料として使用する農産加工業者であって、その輸入に係る事情の著しい変化により、相当数の事業者の事業活動に支障を生じ、又はそのおそれがあるものを、原材料の調達の安定化を図るための支援措置の対象に追加することとしております。
第三に、第二の対象となる特定農産加工業者等は、調達先としての農産物の生産地の変更や代替原材料の使用、原材料の効率的な使用、新商品又は新技術の研究開発又は利用、原材料の保管等の原材料の調達の安定化を図るための措置に関する計画を作成し、農林水産大臣の承認を受けることができることとし、承認を受けた計画に従って原材料の調達の安定化を図るための措置を行う場合に、日本政策金融公庫による長期かつ低利の融資等の支援措置を受けることができることとしております。
このほか、これらの措置を講ずることに伴い、法律名を特定農産加工業経営改善等臨時措置法に改めるとともに、その他の規定について所要の整備を行うこととしております。
以上が、この法律案の提案の理由及び主要な内容であります。
何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決いただきますようお願い申し上げます。
第213回国会衆議院農林水産委員会議録第2号34頁(令和6年3月13日)〔坂本哲志農林水産大臣発言・発言番号253〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
特定農産加工業経営改善臨時措置法は、昭和六十三年の牛肉・かんきつに係る日米合意等により影響を受ける特定農産加工業に対する措置として制定されたものである。以降、本制度は、特定農産加工業に対する重要な支援措置として活用されてきたものの、経済連携協定の締結等により農産加工品等の輸入に係る事情の著しい変化による影響が継続していることや輸入原材料の価格水準の高騰によりその調達が困難となっていることなどにより、農産加工業は厳しい経営環境に置かれている。よって、政府は、本法の施行に当たり、左記事項の実現に万全を期すべきである。記
一農産加工業の厳しい経営環境に対処し、その経営体質の強化を図るため、農産加工業の振興に努めること。その際、価格水準の高騰している輸入原材料に代替する国産原材料が安定的に供給されることにより、農産加工業者の原材料の調達の安定化及び食料安全保障の強化に資するよう、必要な措置を講ずること。
二農業及び農産加工業の健全な発展に資するという本制度の目的が十分発揮されるよう、本制度と農産物に係る支援制度等の関連施策との有機的連携に配意しながら、不断に制度の評価・検証を実施し、その結果を踏まえ、適時適切に制度の拡充その他の必要な措置を講ずること。
三今後の経済連携協定の締結等が我が国の農産加工業に与える影響に即応して対象業種及び関連業種を定めるなど本制度の適切かつ弾力的な運用に努めるとともに、世界的規模の需給のひっ迫により価格が高騰している農産物又はこれを使用して生産された農産加工品を原材料として使用している農産加工業については、輸入価格水準の上昇・高止まりの影響の程度を踏まえ、的確に対象業種を定めること。
四小麦、大豆等の世界的規模の需給のひっ迫による価格高騰などの輸入に係る事情の著しい変化により事業活動に支障を生じ、又はそのおそれがある事業者に対し、本法施行までの間に、本法に基づく原材料の調達の安定化を図るための新たな支援措置の内容を周知すること。
五東日本大震災や令和六年能登半島地震を始めとする大規模災害の被災地において農産加工業の振興を図ることにより、地域農業の復興や雇用の維持・拡大に努めること。
特定農産加工業経営改善臨時措置法は、昭和六十三年の牛肉・かんきつに係る日米合意等により影響を受ける特定農産加工業に対する措置として制定されたものである。以降、本制度は、特定農産加工業に対する重要な支援措置として活用されてきたものの、経済連携協定の締結等により農産加工品等の輸入に係る事情の著しい変化による影響が継続していることや輸入原材料の価格水準の高騰によりその調達が困難となっていることなどにより、農産加工業は厳しい経営環境に置かれている。よって、政府は、本法の施行に当たり、次の事項の実現に万全を期すべきである。
一農産加工業の厳しい経営環境に対処し、その経営体質の強化を図るため、農産加工業の振興に努めること。その際、原材料の安定供給が不可欠である中、輸入原材料については価格高騰に加え安定調達リスクが増大していることに鑑み、これまで以上に国内農業の振興を通じた国産原材料の安定供給と国産農産物の使用の拡大により、食料安全保障の強化に資するよう、必要な措置を講ずること。
二農業及び農産加工業の健全な発展に資するという本制度の目的が十分発揮されるよう、本制度と農産物に係る支援制度等の関連施策との有機的連携に配意しながら、不断に制度の評価・検証を実施し、その結果を踏まえ、適時適切に制度の拡充その他の必要な措置を講ずること。
三今後の経済連携協定の締結等が我が国の農産加工業に与える影響に即応して対象業種及び関連業種を定めるなど本制度の適切かつ弾力的な運用に努めるとともに、世界的規模の需給のひっ迫により価格が高騰している農産物又はこれを使用して生産された農産加工品を原材料として使用している農産加工業については、輸入価格水準の上昇・高止まりの影響の程度を踏まえ、的確に対象業種を定めること。
四小麦、大豆等の世界的規模の需給のひっ迫による価格高騰などの輸入に係る事情の著しい変化により事業活動に支障を生じ、又はそのおそれがある事業者に対し、本法施行までの間に、本法に基づく原材料の調達の安定化を図るための新たな支援措置の内容を周知すること。
五東日本大震災や令和六年能登半島地震を始めとする大規模災害の被災地において農産加工業の振興を図ることにより、地域農業の復興や雇用の維持・拡大に努めること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121301050)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。