育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案
参議院 厚生労働委員会
令和6年法律第42号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生労働委員会
- R6.4.11趣旨説明・質疑本会議 2031
- R6.4.17趣旨説明厚生労働委員会 13199
- R6.4.19質疑厚生労働委員会 14246
- R6.4.23参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 15112
- R6.4.24質疑厚生労働委員会 16169
- R6.4.26質疑・採決・附帯決議厚生労働委員会 17170
- R6.5.7委員長報告・採決本会議 2544
参議院厚生労働委員会
- R6.5.10趣旨説明・質疑本会議 1748
- R6.5.14趣旨説明厚生労働委員会 13236
- R6.5.16質疑厚生労働委員会 14234
- R6.5.21参考人招致・参考人質疑厚生労働委員会 1585
- R6.5.23質疑・採決・附帯決議厚生労働委員会 16255
- R6.5.24委員長報告・採決本会議 2137
提案理由
武見敬三 厚生労働大臣 令和6年4月11日ただいま議題となりました育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を説明いたします。
少子高齢化が進展し、人口減少が加速している中で、男女ともに仕事と育児、介護を両立し、誰もが活躍できる社会を実現することが重要な課題となっています。こうした状況を踏まえ、子の年齢に応じ柔軟な働き方を実現するための措置の拡充、育児休業の取得状況の公表義務の拡大や次世代育成支援対策の推進、強化、介護離職防止のための仕事と介護の両立支援制度に関する周知の強化等を通じて、男女ともに仕事と育児、介護を両立できる職場環境を整備するため、この法律案を提出いたしました。
以下、この法律案の内容につきまして、その概要を御説明いたします。
第一に、三歳以上小学校就学前の子を養育する労働者に関し、事業主が職場のニーズを把握した上で、柔軟な働き方を実現するための措置を二つ以上講じ、労働者が選択して利用できるようにすることを義務付けることとしています。また、所定外労働の制限の対象となる労働者の範囲を、小学校就学前の子を養育する労働者に拡大することとしています。併せて、子の看護休暇を感染症に伴う学級閉鎖等の場合も取得可能とし、対象となる労働者の範囲を小学校第三学年修了までの子を養育する労働者に拡大することとしています。
第二に、妊娠、出産等の申出をした時や、子が三歳に達する前の時期に、仕事と育児の両立に関する労働者の意向を個別に確認するとともに、確認した意向に配慮することを事業主に義務付けることとしています。
第三に、育児休業の取得状況の公表を義務付ける事業主の範囲を、常時雇用する労働者の数が三百人を超える事業主まで拡大するとともに、次世代育成支援対策推進法の行動計画を策定する際、育児休業の取得状況や労働時間の状況に関する数値目標を設定すること等を事業主に義務付けることとしています。
第四に、仕事と介護の両立支援制度等に関する個別の周知等を事業主に義務付けるとともに、仕事と介護の両立支援制度等に関する雇用環境の整備を事業主に義務付けることとしています。
最後に、この法律案の施行期日は、一部の規定を除き、令和七年四月一日としています。
以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)
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育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律及び次世代育成支援対策推進法の一部を改正する法律案(内閣提出)の趣旨説明に対する質疑
第213回国会衆議院会議録第20号2頁(令和6年4月11日)〔武見敬三厚生労働大臣発言・発言番号17〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一本法による見直し後の子の看護等休暇制度については、その取得理由や利用日数、子の病気等のために各種制度を利用した日数等を把握し、その結果も踏まえ、労働政策審議会において、子の対象年齢や取得可能日数などの必要な検討を行うこと。
二所定外労働の制限、時間外労働の制限及び深夜業の制限について、その利用状況を把握し、その結果も踏まえ、労働政策審議会において、子の対象年齢などの必要な検討を行うこと。
三三歳から小学校就学前の子を養育する労働者に関する柔軟な働き方を実現するための措置について、三つ以上の措置を講じるなど可能な限り労働者の選択肢を広げるよう工夫することが望ましいことを指針で明記するとともに、施行の状況を踏まえ、労働政策審議会において、労働者の選択肢や子の対象年齢などの必要な検討を行うこと。
四政府が掲げる男性の育児休業取得率の目標の達成に向けては、取得率だけでなく、育児休業の「質の向上」の観点から、男性の育児休業の取得日数等の数値も参照して、男性の育児・家事への参画の推進のための効果的な方策を推進すること。
五出産や育児への父親の積極的な関わりを促進するとともに、母親だけでなく父親も不安なく子育てにあたることができるよう、伴走型相談支援において切れ目無く支援を提供すること。また、企業における父親も対象にした出産や育児への積極的な関わりの促進に向けた取組を推進すること。
六介護休業等の対象となる要介護状態についての現行の判断基準は、主に高齢者介護を念頭に作成されており、子に障害のある場合や医療的ケアを必要とする場合には解釈が難しいケースも考え得ることから、早急に見直しの検討を開始し、見直すこと。また、検討で得られた知見などを踏まえ、厚生労働省とこども家庭庁とが連携し、障害者支援に係る団体等の協力も得ながら、障害のある子や医療的ケアを必要とする子を持つ親が、子のケアと仕事を両立するための包括的支援について検討すること。
七男女ともに仕事と育児・介護の両立を実現するためには、職場全体における長時間労働の是正が不可欠であることから、働き方改革をより一層推進し、育児期・介護期に限らず全てのライフステージにおける労働者のワーク・ライフ・バランスの実現に取り組むこと。
政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。
一本法による見直し後の子の看護等休暇制度については、その取得理由や利用日数、子の病気等のために各種制度を利用した日数等を把握し、その結果も踏まえ、労働政策審議会において、子の対象年齢や取得可能日数などの必要な検討を行うこと。
二所定外労働の制限、時間外労働の制限及び深夜業の制限について、その利用状況を把握し、その結果も踏まえ、労働政策審議会において、子の対象年齢などの必要な検討を行うこと。
三三歳から小学校就学前の子を養育する労働者に関する柔軟な働き方を実現するための措置について、三つ以上の措置を講じるなど可能な限り労働者の選択肢を広げるよう工夫することが望ましいことを指針で明記するとともに、施行の状況を踏まえ、労働政策審議会において、労働者の選択肢や子の対象年齢などの必要な検討を行うこと。また、労働者がこれまで利用してきた制度がある場合には、それが引き続き利用できるよう配慮することが望ましい旨、指針で示すこと。
四政府が掲げる男性の育児休業取得率の目標の達成に向けては、取得率だけでなく、育児休業の「質の向上」の観点から、男性の育児休業の取得日数等の数値も参照して、男性の育児・家事への参画の推進のための効果的な方策を推進すること。
五出産や育児への父親の積極的な関わりを促進するとともに、母親だけでなく父親も不安なく子育てにあたることができるよう、伴走型相談支援において切れ目無く支援を提供すること。また、企業における父親も対象にした出産や育児への積極的な関わりの促進に向けた取組を推進すること。
六介護休業等の対象となる要介護状態についての現行の判断基準は、主に高齢者介護を念頭に作成されており、子に障害のある場合や医療的ケアを必要とする場合には解釈が難しいケースも考え得ることから、早急に見直しの検討を開始し、見直すこと。また、検討で得られた知見などを踏まえ、厚生労働省とこども家庭庁とが連携し、障害者支援に係る団体等の協力も得ながら、障害のある子や医療的ケアを必要とする子を持つ親が、子のケアと仕事を両立するための包括的支援について検討すること。さらに、仕事と育児の両立支援に係る個別の意向の確認と配慮に当たっては、子に障害がある場合や医療的ケアを必要とする場合であって希望するときは、「短時間勤務制度の期間の延長」や「子の看護等休暇制度等の利用可能期間の延長」が望ましい旨、指針で示すこと。
七仕事と育児の両立支援に係る個別の意向の確認と配慮に当たっては、ひとり親家庭等特別の事情がある場合であって希望するときは、子の看護等休暇制度等の付与日数に配慮することが望ましい旨、指針で示すこと。
八育児休業・介護休業後、労働者の希望に応じて原職復帰がされるよう、指針において育児休業・介護休業取得後に原職又は原職相当職に復帰させるよう配慮することとされていることについて、周知徹底を行うこと。また、長時間労働等により原職復帰を躊躇させることがないよう、男女問わず長時間労働の是正を目指すこと。
九男女ともに仕事と育児・介護の両立を実現するためには、職場全体における長時間労働の是正が不可欠であることから、働き方改革をより一層推進し、育児期・介護期に限らず全てのライフステージにおける労働者のワーク・ライフ・バランスの実現に取り組むこと。また、仕事と育児・介護の両立を困難とするような配転命令に対し、労働者の個々の状況への配慮について効果的な取組を推進すること。
十最高裁判所から、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律について、「事実上婚姻関係と同様の事情にあった者」に同性パートナーが該当し得ると解するのが相当との判決が出たことを踏まえ、育児・介護休業法における「配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む。)」の解釈について、必要な検討を行うこと。
十一仕事と育児・介護の両立支援制度の運用において、人員や職員の配置基準が定められている医療・介護・福祉の職種に関しては、引き続き、サービスの質の確保の観点も踏まえながら、配置基準の柔軟な運用の在り方について必要な検討を行うこと。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121301054)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。