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閣法第217回国会 第49号成立

盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案

令和7年法律第75号 盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律
提出令和7年3月11日 内閣
付託衆議院 内閣委員会
参議院 内閣委員会
成立
令和7年法律第75号
審議会議 6回・発言 415(政府答弁等 164)

審議経過

右の数字は会議の発言数

衆議院内閣委員会

  1. R7.5.21趣旨説明内閣委員会 22202
  2. R7.5.23質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 23207
  3. R7.5.27委員長報告・採決本会議 2921

参議院内閣委員会

  1. R7.6.10趣旨説明内閣委員会 21138
  2. R7.6.12質疑・討論・採決・附帯決議内閣委員会 22173
  3. R7.6.13委員長報告・採決本会議 2759

提案理由

坂井学 国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策) 令和7年5月21日

ただいま議題となりました盗難特定金属製物品の処分の防止等に関する法律案につきまして、その提案理由及び内容の概要を御説明いたします。

 この法律案は、特定金属製物品の窃取を防止するためには盗難特定金属製物品の処分を防止することが重要であることに鑑み、特定金属くず買受業について買受けの相手方の氏名等の確認を義務づける等の措置を講ずるとともに、併せて指定金属切断工具を隠して携帯する行為を禁止すること等をその内容としております。

 以下、項目ごとにその概要を御説明いたします。

 第一は、盗難特定金属製物品の処分の防止のための特定金属くず買受業に係る措置であります。

 その一は、特定金属くず買受業を営もうとする者は、営業所ごとに、氏名、住所等を当該営業所の所在地を管轄する都道府県公安委員会に届け出なければならないこととするものであります。

 その二は、特定金属くず買受業を営む者は、特定金属くずの買受けを行おうとするときは、一定の場合を除き、買受けの相手方の本人確認を行うとともに、当該本人確認に係る事項等に関する記録を作成し、当該記録を一定期間保存しなければならないこととするものであります。

 その三は、特定金属くず買受業を営む者は、特定金属くずの買受けを行った場合には、当該買受けの内容等の記録を作成し、当該記録を一定期間保存しなければならないこととするものであります。

 その四は、特定金属くず買受業を営む者は、買受けに係る特定金属くずが盗難特定金属製物品に由来するものである疑いがあると認めたときは、警察官にその旨を申告しなければならないこととするものであります。

 第二は、指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止であります。これは、何人も、業務その他正当な理由による場合を除いては、指定金属切断工具を隠して携帯してはならないこととするものであります。

 第三は、特定金属製物品の盗難の防止に資する情報の周知であります。これは、都道府県警察の本部長等は、特定金属製物品の盗難の防止に資する情報を、太陽光発電設備を設置する者等に周知するよう努めなければならないこととするものであります。

 なお、この法律の施行日は、盗難特定金属製物品の処分の防止のための特定金属くず買受業に係る措置については公布の日から起算して一年を超えない範囲内において政令で定める日、指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止及び特定金属製物品の盗難の防止に資する情報の周知については公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日としております。

 以上が、この法律案の提案理由及びその内容の概要であります。

 何とぞ、慎重御審議の上、速やかに御賛同賜らんことをお願いいたします。

第217回国会衆議院内閣委員会議録第22号22頁(令和7年5月21日)〔坂井学国家公安委員会委員長発言・発言番号200〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 内閣委員会令和7年5月23日

政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。

一特定金属くず買受業について、買受業者の実態の把握に努めるとともに、本法の運用状況を踏まえ、現金取引の禁止、取引時の本人確認及び記録保存の一層の厳格化を始めとする、買受業者に対する規制的措置の在り方を検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。

二太陽光発電施設における金属ケーブルの窃盗を始めとする金属盗の発生状況、手口及び有効な防止策について、不断の情報収集及び分析を行い、関係事業者等と警察とで広域的に共有するための官民情報プラットフォームを、関係業界と連携して速やかに構築し、運用するとともに、関係事業者等に対し、盗難防止に資する情報を積極的に周知すること。

三盗難特定金属製物品の処分を防止するため、AI等のデジタル技術等の最先端技術等を活用した対策について、その技術開発の支援も含めた在り方を将来的に検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。

四監視カメラやセンサーライトの設置、転売防止のためのマーキング等の自主防犯対策を講ずる事業者等に対する支援措置を講ずる都道府県に対して、必要な助言、支援等を行うこと。

五太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗について、不法滞在外国人グループ等が犯行に及んでいる実態が認められることに鑑み、組織的に金属盗を敢行する犯罪について、実行犯の募集や盗難特定金属製物品の流通経路等の実態を解明するとともに、効果的な取締り等の対策を講ずること。また、留学生や外国人コミュニティ等の協力を得るなどして、外国語によるインターネット上の違法・有害情報に対し適切に対応するとともに、犯罪防止に資する情報発信を外国語を用いて積極的に行うこと。あわせて、取締りを通じて外国人差別の風潮を助長することとならないよう十分留意すること。

六買受け時の本人確認を始めとする手続の煩わしさにより、適法な特定金属くず買受業者の利用が避けられる事態とならないよう、本法の措置の内容及びその必要性について、国民や事業者の十分な理解を得られるよう周知啓発を行うこと。

七指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止規定の運用に当たっては、人権を不当に侵害することのないようにすること。

参議院 内閣委員会令和7年6月12日

政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。

一本法において、規制の対象となる特定金属の範囲については、金属価格の変動・金属盗による被害の状況等を踏まえ、適時適切に検討し、周知を行うこと。

二特定金属くず買受業者については、継続的に指導監督を行うほか、その実態の把握に努めるとともに、本法の運用状況を踏まえ、許可制の導入、現金取引の禁止、取引時の本人確認及び記録保存の一層の厳格化等の買受業者に対する規制的措置の在り方を検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。

三特定金属くず買受業者として特定金属くずを業として買い受ける全ての事業者に対し、本法の措置の内容について効果的な周知を行うこと。その際、外国籍の事業者に対しては、資料を多言語化するなど十分配慮すること。

四買受け時の本人確認を始めとする手続の煩わしさにより、適法な特定金属くず買受業者の利用が避けられる事態とならないよう、本法の措置の内容及びその必要性について、国民や事業者の十分な理解を得られるよう周知啓発を行うこと。また、少額取引の本人確認の在り方については、施行後の実態を踏まえ検討すること。

五盗難特定金属製物品の処分を防止するため、AI等のデジタル技術等の最先端技術等を活用した対策について、その技術開発の支援も含めた在り方を将来的に検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。

六指定金属切断工具の隠匿携帯の禁止規定の運用に当たっては、人権を不当に侵害することのないよう、判断基準を明確化し、全国で斉一的な運用が行われるよう徹底すること。

七太陽光発電施設における金属ケーブル窃盗について、犯罪グループ等が犯行に及んでいる実態が認められることに鑑み、組織的に金属盗を敢行する犯罪について、実行犯の募集や盗難特定金属製物品の流通経路等の実態を解明するとともに、効果的な取締り等の対策を講ずること。また、外国人による犯罪については、留学生や外国人コミュニティ等の協力を得るなどして、外国語によるインターネット上の違法・有害情報に対し適切に対応するとともに、犯罪防止に資する情報発信を外国語を用いて積極的に行うこと。あわせて、取締りを通じて外国人差別の風潮を助長することとならないよう十分留意すること。

八太陽光発電施設における金属ケーブルの窃盗を始めとする金属盗の発生状況、手口及び有効な防止策について、不断の情報収集及び分析を行い、関係事業者等と警察とで広域的に共有するための官民情報プラットフォームを、関係業界と連携して速やかに構築し、運用するとともに、関係事業者等に対し、盗難防止に資する情報を積極的に周知すること。

九監視カメラやセンサーライトの設置、転売防止のためのマーキング等の自主防犯対策を講ずる事業者等に対する支援措置を講ずる都道府県に対して、必要な助言、支援等を行うこと。

十いわゆる金属くず条例の中には、金属くず買受業者の許可制を導入するとともに、銅以外の金属も規制対象とするものなどがあることを踏まえ、本法の趣旨に反しない限りにおいて、条例による規制を妨げることのないようにすること。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=121701049)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。