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最高裁第二小法廷判決棄却民集15巻3号354頁収録判例内の被引用 2

最二小判 昭和36年3月3日

昭和32年(オ)第1216号 家屋明渡等請求

裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
昭和36年3月3日 (1961-03-03)
事件番号
昭和32年(オ)第1216号
事件名
家屋明渡等請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
民集15巻3号354頁
集民49号21頁
原審
東京高等裁判所  昭和32年9月28日
分野
民事

判示事項

抵当権設定契約とともに停止条件付代物弁済の本契約をすることは許されるか。

裁判要旨

抵当権設定契約とともに停止条件付代物弁済の本契約をすることも許される。

参照法条

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人田中彌吉の上告理由第一点について。

原判決事実摘示と記録(特に被上告人の陳述した昭和三一年四月二三日附準備書面)によると被上告人は原審において、条件附代物弁済契約を主張したものと解するのが相当であるから、原判決に所論の違法はない。

同第二点について。

原判決引用の第一審判決は証拠により、上告人所有の本件家屋につき上告人被上告人間に本件約束手形の支払を担保するため抵当権設定契約とともに右約束手形の満期日に訴外会社がその支払をしないときは右家屋の所有権を被上告人に移転する旨の停止条件附代物弁済契約が成立し、結局昭和二九年一一月一二日の経過とともに右代物弁済契約により被上告人が本件家屋の所有権を取得した旨認定したものと解することができ、右判断は挙示の証拠により首肯できる。所論引用の判例(昭和二八年一一月一二日当裁判所第一小法廷判決)は貸金債務の負担に際し抵当権の設定契約と同時又はこれに附加して停止条件附代物弁済契約がなされた場合は、特段の事由のない限り、これは代物弁済契約の予約がなされたものと解するのが相当であるというのであつて、本件の如く当事者間に停止条件附代物弁済の本契約がなされたことが明白な場合でもこれを予約と解しなければならないという趣旨のものではないから本件に適切ではない(昭和三一年(オ)第三七六号昭和三二年一二月五日当裁判所第一小法廷判決参照)。従つて所論は採用し得ない。

同第三点及び第四点について。

本件においては被上告人が本件家屋の所有権を取得した後においても本件売掛代金(約束手形金)の支払があれば本件家屋の所有権を上告人に回復するにつき相互に了解があつた旨判示しているのであつて、これらの事情の下において代物弁済契約に基く仮登記がなされなかつたからといつて所論の如く経験則違反の違法があるとはいえないし、また、代物弁済後の手形金支払の催告をもつて弁済期猶予の証左となしがたい旨の判示に理由そごの違法があるとはいえない。従つて、所論また採用し難い。

よつて、民訴四〇一条、八九条、九五条に則り全裁判官一致の意見により主文の如く判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 藤田八郎

裁判官 池田克

裁判官 奥野健一

裁判官河村大助は病気につき署名押印することができない。

裁判長裁判官 藤田八郎

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/54848/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674003)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。