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最高裁第二小法廷判決棄却民集20巻4号676頁収録判例内の被引用 1

最二小判 昭和41年4月15日

昭和40年(オ)第944号 所有権移転登記抹消登記手続請求

裁判所
最高裁判所第二小法廷
裁判年月日
昭和41年4月15日 (1966-04-15)
事件番号
昭和40年(オ)第944号
事件名
所有権移転登記抹消登記手続請求
裁判の種類・結果
判決 棄却
判例集等
民集20巻4号676頁
集民83号211頁
原審
名古屋高等裁判所 昭和38年(ネ)第394号 昭和40年5月26日
分野
民事

判示事項

民法第一六二条第二項にいう平穏の占有の意義

裁判要旨

民法第一六二条第二項にいう平穏の占有とは、占有者がその占有を取得し、または、保持するについて、暴行強迫などの違法強暴の行為を用いていない占有を指称するものであり、不動産所有者その他占有の不法を主張する者から、異議をうけ、不動産の返還、占有者名義の所有権移転登記の抹消手続方の請求があつても、これがため、その占有が平穏でなくなるものでない。

参照法条

主文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由

上告代理人森田友五郎の上告理由一、二について。

民法一六二条二項にいわゆる平穏の占有とは、占有者がその占有を取得し、または、保持するについて、暴行強迫などの違法強暴の行為を用いていない占有を指称するものであり、占有者が右のような強暴の行為を以て占有を取得し、または、保持しているものでない以上は、たとい、不動産所有者その他その占有の不法を主張する者から、異議をうけ、不動産の返還、右占有者名義の所有権移転登記の抹消手続方の請求をうけた事実があつても、これがためにその占有が民法一六二条二項にいわゆる平穏を失うにいたるものではないと解すべきである。

本件記録を検討すると、被上告人の先代D及びその相続人である被上告人が、一〇年間所有の意思をもつて、平穏、公然に本件土地を占有し、かつ、その占有のはじめ善意にして過失がなかつたものであると認定し、被上告人の本件土地所有権の時効取得を認容した原判決(その引用する一審判決。以下同じ。)の判断説示は、その適法に確定した事実関係から、正当として肯認することができる。原判決に所論の違法はなく、論旨は、原審の認定にそわない事実を主張し、独自の見解に立つて、原判決の正当な判断を非難するに帰し、採用できない。

同三について。

本件記録を検討すると、所論上告人申出の証人が唯一の証拠にあたらないことは明らかであり、原審が所論証人を取調べなかつたのは、証拠調の限度に関する適法な裁量の結果であることが認められる。原判決に所論の違法はなく、論旨は採用できない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥野健一

裁判官 山田作之助

裁判官 草鹿浅之介

裁判官 城戸芳彦

裁判官 石田和外

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/57775/detail2/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。
出典:国立国会図書館「次世代デジタルライブラリー」(https://lab.ndl.go.jp/dl/)のOCRテキストデータ(原資料:国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/1674035)。TaiLexi AIが編集・加工(OCRの誤りを含む場合があります)。原データ(OCRテキスト)はパブリック・ドメイン・マーク(PDM)付きで、自由に二次利用できます。個人の氏名・住所等はTaiLexi AIがアルファベット等に置き換えています。