TaiLexi AI日本の判例・法令
← ホーム
高裁判決

仙台高判 令和7年9月11日

令和7年(ネ)第104号 損害賠償請求控訴事件

裁判所
仙台高等裁判所
裁判年月日
令和7年9月11日 (2025-09-11)
事件番号
令和7年(ネ)第104号
事件名
損害賠償請求控訴事件
裁判の種類・結果
判決
判例集等
—
原審
青森地方裁判所 八戸支部 令和5年(ワ)第31号
分野
民事

主文

1 被告の控訴に基づき、原判決を次のとおり変更する。

2 被告は、原告に対し、193万5252円及び別表「内金」欄記載の各金員に対する「起算日」欄記載の各日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。

3 原告のその余の請求を棄却する。

4 原告の控訴を棄却する。

5 訴訟費用は、1、2審を通じてこれを20分し、その1を被告の負担とし、その余を原告の負担とする。

6 この判決は、第2項に限り、仮に執行することができる。

事実及び理由

第1 控訴の趣旨

1 原告

⑴原判決を次のとおり変更する。

⑵被告は、原告に対し、3565万7493円及びこれに対する令和5年5月26日から支払済みまで年3%の割合による金員を支払え。

2 被告

⑴原判決中被告敗訴部分を取り消す。

⑵上記の部分につき、原告の請求を棄却する。

第2 事案の概要(略称は、原則として原判決に従う。)

1 本件は、被告と期間の定めのない労働契約(以下「無期労働契約」という。)を締結して「契約社員」という名称の雇用形態で勤務している原告が、原告の労働条件が、被告との間で無期労働契約を締結している正社員の労働条件と基本給の額、賞与の額、家族手当の支給の有無、住宅手当の額(以下、これらを併せて「本件手当等」という。)において相違があることは労働契約法3条2項に違反し、憲法14条、民法90条が規定する公序ともいうべき均等待遇の原則に反するなどと主張して、被告に対し、不法行為に基づく損害賠償として、平成14年4月から令和6年3月までの間に正社員に支給された本件手当等と、同期間に原告に支給された賃金との差額に相当する損害金の一部である3565万7493円及び訴状送達の日の翌日である令和5年5月26日から支払済みまで民法所定の年3%の割合による遅延損害金の支払を求める事案である。

2 前提事実は、原判決3頁19行目の「各支所の職員構成」の次に「及び原告と比較対象社員に対する給与等の支払状況」を加え、4頁2行目の末尾に改行して次のとおり加えるほかは、原判決の「事実及び理由」第2の1記載のとおりであるから、これを引用する。

「原告の平成14年4月から令和6年3月までの給与等については、基本給(月額)は、原判決別紙6損害額一覧表の「基本給」「原告の基本給(月額)」欄記載のとおりであり、家族手当(月額)は、同一覧表の「家族手当」「原告の家族手当(月額)」欄記載のとおり原告には支給されておらず、住宅手当(月額)は、同一覧表の「住宅手当」「原告の住宅手当(月額)」欄記載のとおり0円ないし1万円であり、賞与は、「賞与」「原告夏」欄及び「原告冬」欄記載のとおりである。(乙7、10)

比較対象社員の平成14年4月から令和6年3月までの給与等については、基本給(月額)、賞与は、原判決別紙6損害額一覧表の「基本給」「比較対象社員の基本給(月額)」欄に、「賞与」「比較対象社員夏」・「比較対象社員冬」欄に各記載のとおりである。(乙7)」

3 本件の争点は、⑴被告が原告に対して正社員との間で基本給、賞与、家族手当及び住宅手当に係る労働条件の相違を設けたことについて不法行為が成立するか否か、⑵損害額、⑶消滅時効の抗弁の成否であり、これらの争点に関する当事者の主張は、原判決の「事実及び理由」第2の2⑴ないし⑶記載のとおりであるから、これを引用する。

第3 当裁判所の判断

1 認定事実

前提事実に加え、後掲各証拠及び弁論の全趣旨を総合すると、次の事実が認められる。

⑴原告と被告との間の雇用契約の内容

原告(昭和43年生まれ)は、平成14年4月1日、被告との間で、以下の内容の無期労働契約(採用当初は嘱託社員という呼称であったが契約社員に改められた。)を締結し、被告の十和田支所において一般事務に従事してきた。原告は、採用時34歳であり、その当時から令和6年3月までの間、子1 人を扶養している。(乙3、弁論の全趣旨)

採用年月日平成14年4月1日(期間の定めなし)

就業場所被告十和田支所

身分嘱託

業務の内容一般事務

勤務日原則:競馬開催日を含めた週5日

休日原則:競馬開催日以外の週2日及び国民の祝日の日数

賃金基本賃金基本給17万円

諸手当住宅手当5000円

交通費2万円

給与合計月額19万5000円

賞与年2回夏・冬若干額

賃金締切日毎月20日

賃金支払日25日(銀行振込)

退職金等なし

⑵被告の組織構成と業務内容等

被告は、放送番組の製作、編集等を業とする資本金9000万円の株式会社であり、岩手県盛岡市に本社を置くほか、事業所として、青森県十和田市に十和田支所、秋田県山本郡三種町に山本支所、秋田県横手市に横手支所の合計3つの支所(本件各支所)を設けている。本社には競馬業務部、放送業務部等が置かれており、競馬業務部では、岩手競馬のレース映像に文字情報やアナウンス、あるいは再生VTR等を挿入して映像を配信する業務を行い、放送業務部では、放送のために搬入された番組素材やCM素材等の受付、点検、登録、素材を視聴して内容を確認するプレビューのほか、放送の設計図を制作する放送運行業務を行っている。

被告は、本件各支所の所在地に所有する建物の一部を場外勝馬投票券販売所(テレトラック)としていずれも岩手県競馬組合に賃貸し、別の部分を場外勝馬投票券購入者向けの競馬レースの放映スペースとし、レースの放映や競馬新聞の販売等の業務、施設の維持管理等(空調、照明関係、建物の保守等)の業務を行っている。

本件各支所は、CAVセンターから送信される映像を放映し、利用者に競馬新聞を販売するなどの業務を行っている。本件各支所の事務職員は、共通して、伝票起票、銀行業務、事務所金庫の管理、競馬新聞売上金の管理、出勤予定表の作成、事務所の清掃を行っている。これに加え、平成25年7月から令和6年3月までの間、十和田支所では、競馬新聞の自動販売機が導入されたことに伴い、事務職員である原告に自販機関連業務(原判決別紙2の業務)が生じた。山本支所では、競馬新聞の販売を業務委託しているため、山本支所の事務職員である比較対象社員は、自販機関連業務を行うことはなかった。(甲28、乙8、9、原告本人、弁論の全趣旨)

⑶被告における従業員の区分等

被告における無期雇用の従業員には、正社員のほかに、無期雇用契約を締結している契約社員(無期契約社員)という区分がある。

被告は、正社員以外の従業員を有期雇用の嘱託社員、アルバイト、パートタイマーを含めて、就業規則上「契約社員」と呼称しており、契約社員と呼称される従業員の中に無期雇用の者と有期雇用の者が存在する。そして、被告は、正社員に適用される就業規則と、正社員以外の社員、すなわち契約社員に適用される就業規則を別個に定めている。正社員に適用される就業規則(平成11年10月1日改正後のものから令和4年4月1日改正後のものまで)のうち本件に関連する規定は原判決別紙1の1記載のとおりであり、契約社員に適用される就業規則(平成15年10月1日施行のものから令和4年4月1日改正後のものまで)のうち本件と関連する規定は原判決別紙1の2記載のとおりである。

すなわち、正社員は、将来の幹部候補で新卒での採用を基本としており、採用選考時には書類審査、筆記試験、面接、健康診断を実施するのを原則とし(就業規則10条)、原則として6か月の試用期間がある(就業規則13条)。勤務地における配属部署や業務内容に特段の限定はなく、業務上必要がある場合には、本社内での部署の変更、本社と本件各支所との間の転勤があることとされている(就業規則14条)。正社員は昇任や昇格が予定されており(就業規則17条)、各部署の所属長等の一定の権限や責任を有する立場の者はいずれも正社員の中から選ばれている。

他方、契約社員は、正社員の補助業務を行う人員である。採用選考は書類審査と面接を実施するのが基本である(契約社員就業規則5条)。契約社員はほとんどが中途採用者で、縁故採用の場合が多い。契約社員の配属部署や業務内容は、業務上の必要がない限り、採用時に決められた範囲に限定されており(契約社員就業規則8条1項)、同意なく転勤をさせることはできない(契約社員就業規則8条2項)。契約社員の主な役割は、本社における比較的軽易な事務作業や本件各支所での現場業務(来場者への対応や軽易な事務作業)である。なお、契約社員であっても、被告による評価次第では、正社員として雇用契約を締結する場合もある。

被告の正社員に適用される就業規則47条によれば、社員の給与の種類は基準内賃金及び基準外賃金とし、その計算、支払方法、締切り及び支払時期については別に定める旨規定されているが、被告は給与規程を定めておらず、役員限りの内部資料として、平成29年4月に原判決別紙5の1のとおり賃金テーブルを定めた(令和5年4月改定。原判決別紙5の2)。上記賃金テーブルによれば、家族手当は、扶養親族として配偶者がある場合1万3000円(月額)、子がある場合子1人につき7000円(月額)と、住宅手当は、扶養親族がある場合2万円(月額)、ない場合1万7000円(月額)とされている。他方、契約社員就業規則によれば、賃金は基準内賃金及び手当とし、その計算、支払方法、締切り及び支払時期については、それぞれ労働条件通知書に明示する(30条)、原則として賞与は支給しない(31条)、原則として退職金は支給しない(32条)と規定されている。(乙4、5、8ないし10、弁論の全趣旨)

⑷被告における従業員の配置と業務内容等

被告の従業員は多いときで約70名であり、現在は約50名である。本社の競馬業務部には、令和6年1月1日現在、部長以下14名が在籍しており、その内訳は、正社員が7名、有期・無期の契約社員が4名、定年後再雇用の嘱託社員3名であり、その業務内容は原判決別紙3の第1記載のとおりである。正社員は業務全般について責任を負い、契約・嘱託社員に対し、指示を行うのに対し、契約・嘱託社員は、会社と契約した業務内容の範囲で、正社員からの指示の下で業務に従事し、突発的事項等については正社員が責任を持って判断し、契約社員は正社員の指示の下で働くこととなっている。本社の放送業務部には、同時点で、部長以下15名が在籍しており、その内訳は、正社員が12名、契約社員が無期と有期各1名、定年後再雇用の嘱託社員が1名であり、その業務内容は、原判決別紙3の第2記載のとおりである。正社員は毎日の番組放送に直結する重要な業務に従事している。

本件各支所の職員の構成は、十和田支所は、館長(定年退職後再雇用の嘱託社員)、事務職員である原告(無期契約社員)、設備員2名(業務委託先従業員)の4名体制であり、山本支所は、館長(正社員)と事務職員であるA(正社員、比較対象社員)、設備員1名(業務委託先従業員)の3名体制であり、横手支所は館長(定年退職後再雇用の嘱託社員)、事務職員1名(定年退職後再雇用の嘱託社員)、設備員2名(業務委託先従業員)、アルバイト1名の5名体制である。比較対象社員は、平成11年に被告に採用された者であり、採用時の年齢は22歳であった。(甲4ないし7、乙8、9、弁論の全趣旨)⑸被告における従業員の転勤状況について

ア 平成11年以降、被告における従業員の転勤状況は次のとおりである。(弁論の全趣旨)

平成11年B(横手支所から山本支所へ)

C(テレビ岩手本社(盛岡)からテレビ岩手支局(宮古)へ)

平成12年D(被告秋田支社(秋田)から被告本社へ)

C(テレビ岩手支局(宮古)からテレビ岩手本社へ)

E(テレビ岩手本社からテレビ岩手支局(北上)へ)

平成13年F(被告本社から被告支所(三本木)へ)

平成14年G(テレビ岩手本社から十和田支所へ)

B(山本支所から十和田支所へ)

G(十和田支所からテレビ岩手本社へ)

H(被告秋田支社から被告本社へ)

I(被告本社から被告秋田支社(秋田)へ)

平成15年J(被告秋田支社から被告本社へ)

K(被告秋田支社から被告本社へ)

I(被告秋田支社から被告本社へ)

平成16年F(被告支所(三本木)から被告本社へ)

D(被告本社から被告秋田支社へ)

平成22年B(十和田支所から被告本社へ)

令和3年L(正社員であったが定年退職後に再雇用された有期嘱託社員)(被告本社から横手支所へ)

M(正社員であったが定年退職後に再雇用された有期嘱託社員)

(テレビ岩手本社派遣から十和田支所へ)

令和6年L(横手支所から被告本社へ)

N(正社員であったが定年退職後に再雇用された有期嘱託社員)

(被告本社から横手支所へ)

イ 比較対象社員は、正社員であるが、平成11年に被告に山本支所の事務職員として採用されて以来、転勤をしたことがない。(弁論の全趣旨)

ウ 原告(無期契約社員)は、採用時に就業場所を十和田支所と定められ、これまで転勤をしたことはなく、今後も同意をしない限りは転勤をすることはない(令和3年10月1日改正後の契約社員就業規則8条。ただし、令和2年8月25日改正の契約社員就業規則8条は、被告は業務の都合により必要があるときは契約社員に対して配置転換を行うことがある旨規定し、令和3年10月1日改正までの間、契約社員の同意がなくとも配置転換が可能である旨の定めとなっていた。もっとも、原告については、当該期間においても、転勤をすることは予定されていなかった。)。(甲28、乙3、5、原告本人、弁論の全趣旨)

⑹本件各支所の運営状況の変化について

被告は、平成9年6月に横手支所を館長(嘱託)、事務員(無期契約)、新聞販売員2名(有期契約)、設備員2名(外部委託)の合計6名体制で開設し、平成11年4月に、山本支所を館長(正社員)、事務員(比較対象社員であるA)、映像関係のシステム管理担当(正社員)、設備員(外部委託)の合計4名体制で開設し、平成14年4月に、十和田支所を館長(嘱託)、事務員2名(正社員及び原告)、映像関係のシステム管理担当(正社員)、新聞販売員2名(有期契約)、設備員(外部委託)の合計7名体制で開設した。被告は、本件各支所の開設時、スタッフの人員配置については、館長、事務員、映像関係のスタッフ、新聞販売員、設備員という構成を考えていたが、それぞれが異なる地域にあり、採用事情等も異なることから、館長以下の採用(雇用形態を含む)やその配置については統一的なルールは設けず、それぞれのテレトラックの開設時に採用計画を立てて採用を行った。

しかし、地方競馬全体の売上げの低迷により、2000年代に入ると各地で地方競馬の廃止が相次いだ。岩手競馬も例外ではなく、十和田支所が開設された前後から顕著に売上げが低迷するようになり、一時は廃止が検討された。被告は、上記のような想定していなかった売上げの低迷を受け、会社を存続させていくために、本件各支所の人員や業務規模を縮小する必要に迫られ、徐々に人員を削減して現在の体制へと至っている。

被告は、比較対象社員について、正社員として採用したことを前提とすれば、適切な時期に被告本社に転勤させ、競馬業務や総務、番組制作等の業務を担当させるはずのところ、上記のような状況の下、将来に向けた人材育成を行う余裕がなくなり、結果として、比較対象社員が現在まで山本支所で軽易な事務作業に従事する状況となっている。(弁論の全趣旨)

2 争点⑴(被告が原告に対して正社員との間で基本給、賞与、家族手当及び住宅手当に係る労働条件の相違を設けたことについて不法行為が成立するか否か)について

⑴非典型労働者に対する均等・均衡待遇ルールに向けた動きと社会における同ルール定着の経緯について(ア、イは公知の事実)

ア 非典型労働者には、嘱託、契約社員、期間社員、パート社員、アルバイト等があり、契約や就労の形態において多様であるが、通例、長期的な育成・活用は図られず、賃金等の待遇において正社員等の典型労働者との間で明確な格差を付けられている。期間の定めのある契約によって雇用される者が多く、労働需要が減退した場合には雇止めの対象とされやすいが、期間の定めのない者も含まれる。無期雇用の嘱託、契約社員であっても、給与、手当等の賃金の面で無期雇用の正社員等の典型労働者との間で格差を設けられており、非典型労働者の一形態に位置付けられる。

イ 典型労働者との間で労働条件の相違のある非典型労働者の存在は雇用形態の多様化として把握され、格別問題視されていなかったが、2000年代に入ると日本経済の不況と相俟って非典型労働者と典型労働者との間の賃金等の待遇の格差が徐々に社会問題化し、社会的に不公正な格差の是正のための政策的対応が求められるようになったため、次のとおり、非典型労働者の就労状況改善のための立法政策が展開された。

まず、平成19年に短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(以下「短時間労働者法」という。)が改正され、短時間労働者に対する均等・均衡待遇ルールが努力義務として定められ(平成19年法律第72号)、同年成立した労働契約法3条2項に、「労働契約は、労働者及び使用者が、就業の実態に応じて、均衡を考慮しつつ締結し、又は変更すべきものとする。」との均衡処遇の訓示規定が設けられた(同年法律第128号)。

平成24年8月には、無期・有期契約労働者間の労働条件につき不合理な相違を禁止する規定の新設等を内容とする労働契約法の改正がされた(平成24年法律第56号)。平成25年4月1日に施行された労働契約法20条(平成30年法律第71号による改正前のもの。以下同じ。)は、有期労働契約を締結している労働者(有期契約労働者)の労働条件が、期間の定めがあることにより同一の使用者と無期労働契約を締結している労働者(無期契約労働者)の労働条件と相違する場合においては、当該労働条件の相違は、労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(職務の内容)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情を考慮して、不合理なものであってはならない旨規定した。同条は、有期契約労働者と無期契約労働者との間で労働条件に相違があり得ることを前提に、職務の内容等を考慮して、その相違が不合理と認められるものであってはならないとするものであり、職務の内容等の違いに応じた均衡のとれた処遇を求める規定であると解される(最高裁平成28年(受)第2099号、第2100号平成30年6月1日第二小法廷判決、最高裁平成29年(受)第442号平成30年6月1日第二小法廷判決参照)。さらに、平成30年7月6日に公布された「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」(平成30年法律第71号。以下「働き方改革関連法」という。)は、短時間労働者法を改正して、短時間労働者に加えて有期雇用労働者を同法の対象とするとともに、法律の名称を「短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律」(以下「短時間・有期雇用労働法」という。)に変更した。そして、働き方改革関連法は、短時間労働者の待遇について通常の労働者の待遇との相違が不合理であってはならない旨規定していた短時間労働者法8条と労働契約法20条を統合して、短時間・有期雇用労働法8条に不合理な待遇の禁止規定を置き、「事業主は、その雇用する短時間・有期雇用労働者の基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する通常の労働者の待遇との間において、当該短時間・有期雇用労働者及び通常の労働者の業務の内容及び当該業務に伴う責任の程度(職務の内容)、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならない。」と定めるとともに、同法9条に通常の労働者と同視すべき短時間・有期雇用労働者に対する差別的取扱いの禁止規定を設け、「事業主は、職務の内容が通常の労働者と同一の短時間・有期雇用労働者であって、当該事業所における慣行その他の事情からみて、当該事業主との雇用関係が終了するまでの全期間において、その職務の内容及び配置が当該通常の労働者の職務の内容及び配置の変更の範囲と同一の範囲で変更されることが見込まれるものについては、短時間・有期雇用労働者であることを理由として、基本給、賞与その他の待遇のそれぞれについて、差別的取扱いをしてはならない。」と定めた。働き方改革関連法による短時間労働者法及び労働契約法の改正部分は令和2年4月1日から施行されている(ただし、中小企業に対しては令和3年4月1日から施行。この場合において、労働契約法20条の規定は、なおその効力を有するものとされ、中小企業においても同条の均衡待遇ルールが適用される。平成30年法律第71号改正附則11条1項)。

ウ このようにして均等・均衡待遇ルールについて行政による政策的な推進が図られ、立法を経て社会に定着してきた経緯を踏まえるとともに、無期雇用の嘱託、契約社員は正社員との間で賃金等の労働条件の格差を設けられている点では有期雇用労働者と変わりはなく、また、有期雇用労働者といえども雇止めの制限規定(労働契約法19条)によって労働需要が続く限り契約の更新を合理的に期待できる実態があるのであって、無期雇用の嘱託、契約社員との間で雇止めの有無による待遇の相違を強調するのは相当ではないことに鑑みると、働き方改革関連法による短時間労働者法及び労働契約法の均等・均衡ルールに係る改正が短時間・有期雇用労働法8条及び9条に結実し、その改正部分が施行された令和2年4月1日以降は、無期雇用の非典型労働者と典型労働者との間の労働条件においても同ルールが公序として社会内に確立していると認めるのが相当である。したがって、令和2年4月1日以降において無期労働契約の労働者間の労働条件の相違が不合理であってその程度が社会通念上許容されない場合は違法となり、不法行為を構成するというべきである。そして、その判断をするに当たっては、短時間・有期雇用労働法8条及び9条の規定の趣旨が重要な指標になるものと解される。

これに対し、令和2年3月31日以前においては、均等・均衡待遇ルールが無期労働契約の労働者間の労働条件の相違をも規律する公序として社会内で確立していたとまでは認められない。また、無期労働契約の労働者間の待遇差について、短時間・有期雇用労働法8条と同旨の規定は存在せず、労働契約法3条2項は上記のとおり訓示規定であるから、特定の労働契約が同条に違反しても契約を無効とする効果や不法行為としての違法性が生じるものではない。したがって、同日以前の無期雇用の非典型労働者と典型労働者との間の労働条件の相違が不法行為を構成する余地はない。本件では、同日以前に原告と正社員である比較対象社員との間で賃金における待遇差があったとしても違法とはいえず、不法行為は成立しない。

以上に基づき、令和2年4月1日以降において原告が被告から受けた待遇ごとに不法行為の成否を検討する。

⑵基本給について

ア 平成29年4月に定められた正社員の基本給(月額)の賃金テーブルは原判決別紙5の1のとおりであり、令和5年4月に原判決別紙5の2のとおり改定されている。これによれば、正社員の基本給は、労働者の年齢(勤続年数)に応じて支給される年齢給(勤続給)であり、比較対象社員の令和2年4月から令和6年3月までの基本給(月額)は、別紙損害額一覧表の「基本給」「比較対象社員の基本給(月額)」欄記載のとおりである。一方、無期契約社員である原告の同じ期間の基本給(月額)は、別紙損害額一覧表の「基本給」「原告の基本給(月額)」欄記載のとおりである。この間、原告の基本給も毎年3000円ずつ増額していることからすると年齢給(勤続給)としての性格を有するものと認められる。そして、原告の基本給(月額)と、同時期の比較対象社員の基本給(月額)を比べると、別紙損害額一覧表の「基本給」「原告の基本給(月額)/比較対象社員の基本給(月額)(%)」欄のとおりであり、原告の基本給(月額)は、比較対象社員の基本給(月額)の79.7%ないし82.4%となっている。

イ 比較対象社員は、山本支所の事務職員として業務を担当する正社員であり、その職務の内容は、認定事実⑵のとおりであって、自販機関連業務の有無による相違はあるものの、原告の職務の内容と概ね同一であり、また、認定事実⑸イのとおり、比較対象社員は平成11年に採用されて以降、山本支所の事務職員として勤務しており、職務の内容及び配置の変更をされたことはない。

ウ しかし、比較対象社員の職務の内容は、被告本社の正社員の職務の内容(認定事実⑷)に比較して平易なものに固定されており、正社員全体の中でみれば、比較対象社員のみが他の正社員と比較して例外的に有利な待遇を受けているものと認められる。すなわち、被告は、比較対象社員について、正社員として採用したことを前提とすれば、適切な時期に被告本社に転勤させ、競馬業務や総務、番組制作等の業務を担当させるはずのところ、認定事実⑹のとおり、十和田支所が開設された平成14年前後から地方競馬の業績低迷により経営環境が悪化したことに伴い、本件各支所の人員や業務規模を縮小して最小限の人員で業務を行う必要に迫られ、将来に向けた人材育成を行う余裕がなくなった結果として、山本支所で事務職員として職務に従事させる以外の人事を採れなかったものであって、比較対象社員は、被告における業務上の必要性や人員配置上の都合等から他の正社員よりも有利な待遇を受けているにすぎない。さらに、認定事実⑶、⑷によれば、比較対象社員については、将来、いずれかの支所の館長に命じられるなどして、職務内容やそれに伴う責任の範囲、配置につき変更される可能性がある。原告と比較対象社員の待遇の相違が不合理か否かを判断する際には、比較対象社員が置かれたこうした特殊な事情も考慮する必要がある。

エ そこで、一般の正社員の職務の内容にも目を向けると、認定事実⑶、⑷のとおり、勤務地における配属部署や業務内容に特段の限定はなく、業務上必要な判断を行って契約社員に指示をするとともに、業務上必要がある場合には、本社内での部署の変更、本社と本件各支所の間の転勤があり、各部署の所属長等の一定の権限や責任を有する立場に就いたりする可能性があるのに対し、原告の職務の内容は、認定事実⑴ないし⑷のとおりであって、伝票起票、銀行業務、事務所金庫の管理、競馬新聞売上金の管理、出勤予定表の作成、事務所の清掃及び自販機関連業務といった比較的軽易な事務作業に限定され、所属長等の一定の権限や責任を有する立場に就くことはなく、就業場所が十和田支所に固定され、原告が同意しない限り配置を変更されることもないなど、一般の正社員とは業務内容が質的に異なる上、業務に伴う責任の程度も大きく異なっている。このような一般の正社員との間の職務の内容の相違は、労働者の賃金に係る労働条件において、雇用及び人事に関する経営判断の観点から事業主が考慮すべき事情であり、将来的な幹部への登用を含め正社員の能力開発、人材育成を図る観点から基本給に相違を設けることは適切なものと認められる。

オ 以上の各事情を総合的に考慮すると、原告と比較対象社員との基本給(月額)に関する上記アの程度の相違は、社会通念上許容される範囲にとどまっており、社会通念上許容されない程度に不合理であるとはいえないから、原告に対する不法行為は成立しないというべきである。

⑶賞与について

ア 比較対象社員の令和2年4月から令和6年3月までの賞与は、別紙損害額一覧表の「賞与」「比較対象社員夏」及び「比較対象社員冬」各欄に記載のとおりであるのに対し、原告の同じ期間の賞与は、別紙損害額一覧表の「賞与」「原告夏」及び「原告冬」各欄に記載のとおりである。この間の原告の賞与は、比較対象社員の賞与の37.0%ないし43.3%である。

イ 一般に、賞与は、支給対象期間の企業の業績等も考慮した上で、対象期間の労務の対価の後払いや功労報奨としての性質を有することに加え、将来に向けての労働意欲の向上、人材育成等の趣旨といった複合的な性質を有するものと解される。

被告の正社員に対する賞与は、「(基本給+役付手当)×掛率+精勤(査定)」という計算式(本件賞与計算式)で算定されて支給されること、被告が職務遂行能力を有する有為な人材の確保・定着を図る目的で賞与を支給している旨説明していることに照らせば、被告における賞与についても、上記と同様の性質を有するものと解される。

ウ そこで原告の賞与について検討すると、前提事実⑴ないし⑷によれば、原告の職務は、一般の正社員と異なり、十和田支所における比較的軽易な事務作業に限られ、配置の変更が制限されており、将来に向けての労働意欲の向上や人材育成は予定されておらず、その枠を超えて人材として活用することができないこと、原告とほぼ職務内容が同一の比較対象社員の賞与が高いのは本来は配置の変更をしながら人材育成をするはずであったものの被告の経営環境の変化によって予定どおりにならなかったという事情があり、比較対象社員については、その正社員という地位に照らし、将来、支所の館長を命じられるなど、職務内容、それに伴う責任の範囲、配置等に変更が生じる可能性があることが認められ、これらの事情からすると、原告と比較対象社員その他の正社員との間で賞与にある程度の相違を設けるのは、将来に向けての労働意欲の向上や人材育成等の賞与を支給する趣旨の一側面からみると適切であるといえる。

エ しかし他方、賞与には、支給対象期間の企業の業績等を踏まえた対象期間の労務の対価の後払いや功労報奨としての性質も有するのであって、無期契約社員にとってもその趣旨が妥当することに照らすと、原告と比較対象社員その他の正社員との間で設けられた賞与の相違は、上記の複合的な性質を踏まえた合理的なものでなければならないといえる。

そうすると、上記⑵のとおり原告と比較対象社員との間の基本給に係る待遇の相違(令和2年4月以降の原告の基本給(月額)が比較対象社員の基本給(月額)の79.7%ないし82.4%であること)は原告と比較対象社員その他の正社員の職務の内容、配置の変更の範囲その他の事情が反映されたものであって不合理なものではないところ、本件賞与算定式は基本給が賞与算定のベースにされているからその相違が必然的に反映されることや、上記ウのとおり将来に向けての労働意欲の向上や人材育成等の賞与を支給する趣旨の一側面に照らして原告と比較対象社員その他の正社員との間で賞与にある程度の相違を設けるのは適切であることを踏まえてもなお、令和2年4月以降の比較対象社員の賞与に対する原告の賞与の割合が37.0%ないし43.3%にとどまることは賞与の上記の複合的な性質に照らして合理的とはいえないのであって、原告と比較対象社員との間の賞与に係る待遇の相違のうち、同時期の比較対象社員の賞与の7割を下回る限度で不合理であって社会通念上許容されないといわざるを得ない。したがって、上記の賞与に係る待遇の相違は、その限度で違法であって、原告に対する不法行為が成立するというべきである。

⑷家族手当について

ア 被告は、正社員に扶養親族がある場合、配偶者1万3000円(月額)、子

1 人につき7000円(月額)の家族手当を支給しているのに対し、無期契約社員である原告には扶養親族である子1人があるにもかかわらず、家族手当を支給していない。

イ 被告は、家族手当について、長期雇用制度の下、有為な人材の確保・定着を期待して、家族を扶養する社員に対し、金銭的な負担を軽減する目的で支給している旨主張するが、被告における家族手当は、扶養親族の有無、属性及び人数に着目して金額が定められていることからすると、生活費の補助としての性質を有するものと解される。

原告は、無期契約社員として採用されており、被告としても、長期雇用を前提として人材の確保・定着を期待していたというべきであって、令和2年4月1日以降、被告が、原告に対し、正社員と同等の家族手当を支給しないことは不合理であって社会通念上許容されないといわざるを得ず、違法であって、原告に対する不法行為が成立するというべきである。

⑸住宅手当について

ア 被告は、正社員に対し、扶養親族がある場合には住宅手当2万円(月額)を、扶養親族がない場合には住宅手当1万7000円(月額)を支給しているのに対し、原告については、別紙損害額一覧表の「住宅手当」「原告の住宅手当(月額)」欄に記載のとおり、扶養親族があるのに住居手当は1万円(月額)にとどまっている。

イ 被告は、住宅手当について、住宅費用の補助を目的としており、正社員については転勤があるから、転勤のない無期契約社員に比べて住宅費用の補助の要請は高い旨主張するが、被告における住宅手当は、扶養親族の有無に着目して金額が定められており、生活費の補助としての性質を有するものと解され、また、認定事実⑸アのとおり、平成23年から令和6年までの間に、通常転居が想定される本社と本件各支所との間で行われた転勤は、正社員であった者が定年退職後に再雇用された有期嘱託社員に限られているのであるから、令和2年4月1日の時点では、正社員と無期契約社員である原告との間で住宅費用の補助を要する程度に差は全くなかったというべきである。

このように被告における住宅手当が扶養親族の有無に着目して金額が定められており、生活費の補助としての性質を有すること、正社員と無期契約社員である原告との間で住宅費用の補助を要する程度に差は全くなかったことに照らすと、令和2年4月1日以降、被告が、原告に対し、正社員と同等の住宅手当を支給しないことは不合理であって社会通念上許容されないといわざるを得ず、その待遇差の限度で違法であって、原告に対する不法行為が成立するというべきである。

3 争点⑵(損害額)について

上記2で認定した不法行為により、原告には、別紙損害額一覧表の「家族手当」「住宅手当」「賞与」の各「損害額(年額)」欄記載のとおりの損害(合計193万5252円)が生じたことが認められる。

4 争点⑶(消滅時効の抗弁の成否)について

被告の抗弁は、原告の被告に対する損害賠償請求権が令和2年3月以前に発生したことを前提としてその消滅時効を援用するものであるところ、本件では上記認定説示のとおり同時期には原告の損害賠償請求権が発生していないから、その前提を欠くものであって理由がない。

第4 結論

以上によれば、原告の請求は、193万5252円及び別表「内金」欄記載の各金員に対する「起算日」欄記載の各日から支払済みまで年3%の割合による金員の支払を求める限度で理由があるから認容し、その余は理由がないから棄却すべきところ、これと異なる原判決は一部失当であって、被告の控訴の一部は理由があるから、原判決を上記のとおり変更し、原告の控訴は理由がないからこれを棄却することとして、主文のとおり判決する。

仙台高等裁判所第2民事部

裁判長裁判官大嶋洋志

裁判官吉岡正智

裁判官鈴木桂子は、退官のため署名、押印することができない。

裁判長裁判官大嶋洋志

(別表)

内金

起算日

令和2年4月~令和5年5月

¥1,489,465

令和5年5月26日

令和5年6月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年6月25日

令和5年6月賞与(注1)

¥134,482

令和5年6月30日

令和5年7月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年7月25日

令和5年8月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年8月25日

令和5年9月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年9月25日

令和5年10月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年10月25日

令和5年11月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年11月25日

令和5年12月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和5年12月25日

令和5年12月賞与(注1)

¥141,305

令和5年12月31日

令和6年1月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和6年1月25日

令和6年2月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和6年2月25日

令和6年3月家族手当、住宅手当

¥17,000

令和6年3月25日

合計

¥1,935,252

注1賞与については、支給日が不明であるため、遅延損害金の起算日を支給月の末日とした。

(別紙)

期間

原告

の年

齢

比較対象

社員の基

本給(月

額)注1

原告の基本

給(月額)

原告の基本

給(月額)

/比較対象

社員の基本

給(月額)

(%)

損害額(年

額)

正社員

(子1

人)の家

族手当

(月額)

原告の家

族手当

(月額)

損害額(年

額)

正社員の

住宅手当

(扶養親

族あり)

原告の住

宅手当

(月額)

損害額(年

額)

比較対象社

員夏

注2

原告夏

原告夏/

比較対象

社員夏

(%)

比較対象社

員夏×0.7

比較対象社

員夏×0.7-

原告夏

比較対象

社員冬

注3

原告冬

原告冬/

比較対象

社員冬

(%)

比較対象

社員冬×

0.7

比較対象社

員冬×0.7-

原告冬

損害額(年

額)

令和2年4月

¥241,500

¥199,000

82.4%

令和2年5月~令和3年3月

¥246,500

¥202,000

81.9%

令和3年4月

¥246,500

¥202,000

81.9%

令和3年5月~令和4年3月

¥252,500

¥205,000

81.1%

令和4年4月

¥252,500

¥205,000

81.1%

令和4年5月~令和5年3月

¥258,500

¥208,000

80.4%

令和5年4月

¥258,500

¥208,000

80.4%

令和5年5月~令和6年3月

¥264,500

¥211,000

79.7%

小計

¥0

¥336,000

¥480,000

¥1,119,252

¥1,935,252

42.6%

¥361,305

¥141,305

¥146,067

¥516,150

¥220,000

42.6%

¥361,305

¥141,305

¥275,787

注1:比較対象社員の基本給については、各年度に実際に支給された基本給(月額)による。注2:比較対象社員賞与夏については、各年度に実際に支給された金額による。注3:比較対象社員賞与冬については、各年度に実際に支給された金額による。ただし、比較対象社員の令和5年賞与冬は証拠上不明であるため、令和4年賞与冬と同額とする。¥170,000

39.0%

¥304,482

¥134,482

¥516,150

¥220,000

上記小計の総計

¥0

¥7,000

¥0

¥84,000

¥20,000

¥10,000

¥120,000

¥434,975

¥286,952

¥0

¥7,000

¥0

¥84,000

¥20,000

¥170,000

37.0%

¥321,520

¥151,520

¥507,760

¥220,000

¥287,372

¥10,000

¥120,000

¥451,525

¥170,000

¥355,453

43.3%

¥355,432

37.6%

¥316,067

¥135,432

¥0

¥7,000

¥0

¥84,000

¥20,000

¥10,000

¥120,000

¥459,315

¥0

¥7,000

¥0

¥84,000

¥20,000

¥269,141

¥133,688

¥507,790

¥220,000

43.3%

¥135,453

¥10,000

¥120,000

¥433,840

¥170,000

39.1%

¥303,688

損害額一覧表

基本給

家族手当

住宅手当

賞与

出典:裁判所ウェブサイト「裁判例検索」(https://www.courts.go.jp/hanrei/96085/detail4/index.html)。本文は同サイト掲載の判決書PDFからTaiLexi AIがテキスト化・整形したもの(正確な文言は原本PDFを参照)。判示事項・裁判要旨・参照法条は裁判所の公表どおり。