民生委員法案
参議院 厚生委員会
昭和23年法律第198号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院厚生委員会
参議院厚生委員会
- S23.6.24趣旨説明厚生委員会 1511
- S23.6.28趣旨説明・討論・採決厚生委員会 1880
- S23.6.30委員長報告・採決本会議 5660
提案理由
竹田儀一 厚生大臣 昭和23年6月10日ただいま議題となりました民生委員法案について提案の理由を御説明いたします。
政府は一昨年九月、從來の方面委員令を廃して民生委員令を制定いたしたのでありますが、民生委員は生活保護法の保護事務に関しましては、市町村長の補助機関として、その第一線の活動をいたしてまいつたのであります。さらに去る第一回國会において制定せられました兒童福祉法におきましては、民生委員は同時に兒童委員にあてられることになりまして、兒童福祉の第一線機関としても活動することになつたのであります。このほか民生委員は一般に共同社会の世話役として活動しておるのでありまして、その職務は現下の社会情勢下におきましては、ますます重要性を増し、國民生活と密接不可分なる関係を在するに至りましたので、民生委員制度を國会の議決を経た法律に基く制度といたしますことが、ぜひとも肝要なことと存ぜられるのであります。以上の見地から本法案を提案いたすこととなつたのであります。
次に本法案の内容を簡單に御説明いたします。
第一に民生委員の選出方法の民主化をはかつたことでありまして、民生委員法の主眼目の一は、いかにして適当なる民生委員を選ぶかにありますので、民生委員の推薦母体たる民生委員推薦会の構成及び選出方法を民主化し、併せて民生委員審査会の構成をも、極力民生化することにいたしました。
第二に推薦会より推薦せられた者が適当でない者であつたり、適当と思われる者が推薦から漏れておるような場合には、都道府縣知事は民生委員推薦会に対して再推薦を命じ得ることといたしたのであります。
第三に、民生委員の資格要件を明示し、民生委員たるには市町村議会の議員選挙権を有し、人格識見高く、廣く社会の実情に通じ、かつ社会福祉の増進に熱意のある者であつて、兒童委員としても適当な者についてこれを行わなければならないことといたしたのであります。
第四に、民生委員の心構えを明示いたしたのでありまして、民生委員は、常に人格識見の向上と、職務上必要な智識及び技術の習得に努むべきことを示すとともに、民生委員が職務遂行にあたつては、個人の人格を尊重し、その身上に関する秘密を守り、人種、信條、性別、社会的身分、門地等によつて差別的取扱いをすることなく、無差別平等に世話すべきことを明示し、またその職務上の地位を、政党または政治的目的のために利用してはならないということといたしたのであります。
第五に民生委員の解嘱規定を設けたことでありまして、すなわち、特別の理由がある場合には、民生委員は任期中であつても一定の手続を経て、これを解嘱することができることといたしたのであります。
第六に民生委員の任期を三年といたしたのであります。
第七に、都道府縣知事は民生委員の指導訓練の実施に関し責任を有することを規定し、都道府縣は民生委員の指導訓練に從事する專門の吏員を置かなければならないことといたしたのであります。
第八に、民生委員協議会、民生委員協議会の常務委員、及び民生委員事務所に関する規定を設けたことであります。
最後に本法施行に要する費用は都道府縣の負担とし、ただ民生委員事務所の費用のみを、市町村の負担といたしたのでありまして、國庫は厚生大臣の定めるものには、その基準に從つて、これらの都道府縣並びに市町村の負担した費用に対して、その二分の一を補助することといたすとともに、市町村の負担した民生委員事務所の費用に対し、都道府縣もまたその四分の一を補助すべきことを規定いたしましたのであります。
何とぞよろしく御審議をお願いいたします。
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第2回国会衆議院厚生委員会議録第7号8頁(昭和23年6月10日)〔竹田儀一厚生大臣発言・発言番号18〕 会議録 国会会議録検索システム
判例が引用した会議録
- 東京地判平成29年3月16日 平成26特(わ)914
第2回国会衆議院厚生委員会議録第7号16頁
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100201105)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。