船舶法の一部を改正する法律案
衆議院 運輸委員会
昭和24年法律第237号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院運輸委員会
- S24.10.31採決・委員長報告本会議 466
- S24.10.31趣旨説明・質疑・採決運輸委員会 263
参議院運輸委員会
- S24.11.9趣旨説明・質疑・逐条説明運輸委員会 263
- S24.11.11質疑・採決・討論運輸委員会 348
- S24.11.14委員長報告・採決本会議 1030
提案理由
大屋晋三 運輸大臣 昭和24年10月31日ただいまから船舶法の一部を改正する法律案の提案理由について御説明申上げます。
御承知のごとく現在の船舶法によりますと、日本船舶の所有者は、その所有船舶につき船舶原簿に登録をなし、船舶国籍証書を請い受けることを要することとなつており、またその後におきましても登録事項の変更がありましたときは、当該船舶所有者、または当該船舶につき新たに所有権を取得した者が、変更の登録及び船舶国籍証書の書きかえ等の、申請をしなければならないことになつております。従つて現行法のもとにおきまして、これらの諸規定が確実に遵守せられますならば、船舶登録簿は、登録事項に関する限り、日本船舶の現状を明確に記録し、船舶国籍証書もまたその記載事項について、当該船舶を正しく表示しているはずであります。しかしながら事実は必ずしもそうでなく、一旦登録された船舶につき沈没、解撤、行方不明、国籍喪失または改造等登録を抹消し、または変更すべき事由が発生いたしましても、登録簿上は依然として元のままになつており、船舶国籍証書もまた返還もされず、書きかえもされないでいるようなものも少くないのでございます。ことにこのようなことは戰時中の混乱に際して多かつたのでありまして、このため現在の船舶登録簿は、日本船舶の現状と少からず食い違いを生じているものと推定されます。かかる状態を生じましたことは、現行制度が、船舶につき一旦登録がなされ、船舶国籍証書が交付された後においては、それらの変更の登録及び書きかえが、当時者の申出を待つて初めて行われることになつており、しかもそれらの関係規定は罰金をもつて強制されるだけであつて、当該船舶の運航自身は何らさしつかえないこととなつておるからであらうと思われます。そこで本改正案におきましては、大畧次のごとき措置を講ずることによつて、今までに申し上げましたような要請にこたえたいと存じている次第でございます。
第一に、日本船舶の所有者をして定期的に、一定期日までに、船舶国籍証書をそれぞれの船籍港を管轄する管海官庁に提出させて、その検認を行い、船舶原簿と船舶国籍証書の記載事項の一致をはかるとともに、検認を受けない船舶国籍証書は無効として、管海官庁においてその船舶の登録を職権をもつて抹消しまして、船舶国籍証書及び船舶原簿を、現状と合致せしめることといたしております。しかしてこの検認の時期につきましては、船舶の種類、大きさ等により適当な期間を定め、前回の検認または船舶国籍証書の交付を受けた日から、その期間を経過しなければ、次回の検認は行わぬこととして、船舶所有者の便宜をはかつております。但し第一回の検認につきましては、全船舶を一齊に検認し得ることといたしたいと存じます。
次に登録事項の変更中、船舶所有者の変更については、他の登録事項の変更に比較いたしまして、その重要性が大でありますので、特に規定を設けまして、所有者変更の際には、変更登録並びに船舶国籍証書の書きかえを申請した後でなければ、船舶を航行させてはならぬこととして、所有者の変更が、確実に船舶原簿に記録され、船舶国籍証書面も真正な所有者名儀となるようにいたしました。すなわち日本船舶でなくて、日本船舶を擬装するもの、あるいは正当な手続を経て船舶国籍証書を請い受けることなく航行するもの等については、その行為の惡性が特に著しいときは、船舶を没收し得ることとしたほか、現下の経済事情に適応するごとく、罰金の額を調整したこと等であります。
本法案の要旨は、大体以上申上げた通りでございます。何とぞ愼重御審議の上、すみやかに御可決あらんことを願望いたす次第であります。
第6回国会衆議院運輸委員会議録第2号1頁(昭和24年10月31日)〔大屋晋三運輸大臣発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=100601015)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。