中小企業信用保険法の一部を改正する法律案
参議院 通商産業委員会
昭和26年法律第275号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
高橋清治郎 国務大臣 昭和26年11月13日中小企業信用保険法の一部を改正する法律案理由を御説明いたします。
御承知のように中小企業信用保険法は、中小企業者に対する事業資金の融通を円滑にし、中小企業の振興をはかるため、金融機関の中小企業者に対する貸付につき政府が信用保険を行う制度でありまして、昨年十二月十五日公布施行されたのでありますが、その後今日まで約十一ヶ月間の実施状況を見ますと、附保金額は約二十七億円にすぎず、遺憾ながら金融機関の利用は必ずしも十分ではないのであります。このように利用がまだ十分でないことの理由は、もちろん制度の実施後なお日が浅く、その趣旨が十分に徹底していない点にも求められるのでありますが、また一般金融情勢によりまして金融機関としては長期資金の供給が困難であること、あるいは制度そのものにもなお改善を要する点があるのではないかと思われるのであります。政府におきましてもこれらの点につき検討を加えているのでありますが、この際次の二点について同法の一部に改正を加えて、その運用の円滑化をはかりたい所存であります。
その改正の第一点は、保険関係が成立する一中小企業者に対する貸付金額を現在の三百万から五百万円、その中小企業者が中小企業協同組合であるときは、一千万円から二千万円に引上げることであります。その第二の改正点は新たに信用保証協会の保業証務を保険することができるようにすることであります。この二つの改正点のうち、第二の点について特に御説明申し上げますが、御承知のように信用保証協会は、中小企業者の金融機関に対する債務を保証することを主たる業務とする公益法人でありまして、中小企業信用保険が金融機関の貸付について保険を行うのに対し、信用保証協会は、中小企業の債務を保証するものでありますが、その目的とするところはひとしく中小企業金融の円滑化をはかる点にありまして中小企業の振興に大きな役割を演じているのであります。
今現在の信用保証協会の実情を見まするに、その出資金の大部分が都道府県市等の地方公共団体の負担するところとなつているのでありまするが、近来地方公共団体の財政の実情から、その資金醵出にもおのずから限度があり、ために保証協会の活動の範囲は制約されているのであります。従いましてこの際国営たる中小企業信用保険制度によつて信用保証協会の保証業務を保険することができる道を開き、さしあたり保証協会の保証業務の五割程度を保険することといたしたい所存であります。これによりまして信用保証協会の機能は飛躍的に強化され、中小企業信用保険の利用の活発化と相まつて、中小企業者が信用ないし担保力の不足のために金融が受けられないという事態は大いに改善されるものと期待されるのでありまして、中小企業金融の円滑化に大いに資するところがあると考えるのであります。
何とぞ慎重御審議の上御賛同あらんことをお願いたす次第であります。
第12回国会衆議院通商産業委員会議録第6号18頁(昭和26年11月13日)〔高橋清治郎国務大臣発言・発言番号123〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101201036)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。