輸出取引法の一部を改正する法律案
参議院 通商産業委員会
参議院 通商産業・経済安定連合委員会
昭和28年法律第188号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院通商産業委員会
- S28.7.4趣旨説明通商産業委員会 1154
- S28.7.14質疑通商産業委員会 16103
- S28.7.16参考人招致通商産業委員会 1875
- S28.7.27質疑通商産業委員会 2658
- S28.7.28修正案趣旨弁明・採決(修正)通商産業委員会 2732
- S28.7.28修正案・採決(修正)・委員長報告本会議 3072
提案理由
古池信三 政府委員(通商産業政務次官) 昭和28年7月4日ただいま提案になりました輸出取引法の一部を改正する法律案の提案理由を御説明申し上げます。
現行の輸出取引法は、不公正な輸出取引を防止するとともに、一定の限度において輸出業者の協定と輸出組合の設立を認めることにより、輸出取引の秩序の確立をはかることを目的として昨年八月制定されました。しかしながら、その後輸出取引の面におきましては、現行法によつて許容される輸出業者の協定または輸出組合の活動によつては、輸出取引の秩序を確立するためには不十分な場合が生じて参りました。他方、現行法においては何らの規定もない輸入取引の面におきましても、過度の競争から貴重な外貨を浪費する結果を招き、または通商協定の遂行上割高な物資等を輸入する必要も生じ、従つて輸入取引の面におきましても、一定の範囲において輸入業者の協定と輸入組合の設立を認めることにより、輸入取引の秩序の確立を期することが要請されるに至りました。
この法案は、これらの必要性を満たすために、現行輸出取引法に所要の改正を加え、私的独占禁止法の適用除外の範囲を拡大することを目的とするものでありましてその内容は大要次の通りであります。
第一に、法律の題名を輸出入取引法に改めました。第一だ、現行法において認められている輸出業者間のみの協定では不十分な場合において、輸出業者が輸出貨物の生産業者または販売業者と協定を締結し得ることとし、また輸出業者が協定を締結し得る場合として、輸出取引において競争国より不利な条件の存する場合、新市場との輸出取引において過度の競争が行われる場合等を追加するとともに、さらに特定の場合において輸出業者のいわゆる輪番輸出を認めるため、協定事項の範囲を拡大いたしました。
第三に、輸出組合につきましては、その財政的基礎を強化するため、出資制採用の道を開くとともに、輸出業者の協定に準じ、組合員の遵守すべき事項を定め得る場合を拡張し、かつ特定の場合における団体協約の締結、一手輸出等を可能にする道を開きました。
第四に、輸入取引の競争が過度に行われる場合、通商協定の達成上割高物資でも輸入する必要がある場合等において、輸入業者の協定の締結を認め、さらに乱立防止の見地からする厳重な制限のもとに、輸入組合の設立とその活動を認めることといたしました。第五に、輸出取引または輸入取引における業者の協定または組合員の遵守すべき事項をもつてしては実効を期しがたい場合には、通商産業省令により、輸出業者または輸入業者の遵守すべき事項を定め、または通商産業大臣の承認を受けるべき義務を課し得ることといたしました。
これを要するに、長年のわが国貿易業界の念願のもとに成立いたしました輸出取引法につき、わが国貿易の特質と実情に即応するよう、その不備な点を改正しようとするのが本法案でありまして、その成立は、必ずや公正にしてかつ秩序ある輸出入取引を促進し、わが国貿易の国際的信用の増進に資するとともに、ひいては世界の貿易の拡大に寄与するものであることを確信しております。
以上がこの法案の提案理由及びその内容の概要であります。何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんこ一とを切望する次第であります。
第16回国会衆議院通商産業委員会議録第11号5頁(昭和28年7月4日)〔古池信三政府委員発言・発言番号2〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101601148)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。