財政法等の一部を改正する法律案
衆議院 大蔵委員会
昭和29年法律第90号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院大蔵委員会
- S29.3.29趣旨説明大蔵委員会 308
- S29.4.9修正案・修正案趣旨説明・質疑大蔵委員会 3896
- S29.4.14質疑・採決(修正)大蔵委員会 4072
- S29.4.15修正案・委員長報告・採決(修正)本会議 3733
提案理由
植木庚子郎 政府委員(大蔵政務次官) 昭和29年3月29日次に、財政法等の一部を改正する法律案について御説明申し上げます。
この法律案は、財政会計制度の合理化と簡素化をはかり、もつて、国の会計事務の円滑な運営に資するため、財政法及び会計法中、必要と認められる部分につきまして所要の改正を加えようとするものであります。以下改正点の内容につきまして、簡単に御説明申し上げます。
第一に、歳出予算の繰越し及び繰越明許費にかかる債務負担に関する点でありますが、繰越明許費にかかる歳出予算に基いて、国が工事請負契約等の債務負担を行う場合において、その支払いが翌年度にまたがるものについては、現行規定によれば、当該契約を分割し、年度内に支出可能の部分について支出負担行為をなし、その他の部分は翌年度において歳出予算の繰越しを待つて行うという方法をとらなければならない結果となるのでありますが、このたびの改正により、大蔵大臣の承認を受けた場合においては、翌年度において支出すべき部分をもあわせて、当該年度内に債務負担をすることができることとし、また歳出予算の繰越しについては、各省各庁の長が、大蔵大臣の承認を受けた金額の範囲内において繰越すことができることとし、他面、繰越しの承認に関する事務を大蔵省及び各省各庁の地方支分部局の長等に委任することができる措置を講じ、繰越し事務の迅速化をはかることといたしたいのであります。
第二に、国庫債務負担行為によつて国が支出すべき年限は、当該年度以降三箇年度以内となつておりますのを、継続費の制度において継続費の年限が五箇年度以内となつております点をも考慮いたし、その年限を延長し、五箇年度以内とすることといたしました。
第三に、新たに分任支出負担行為担当官の制度を設け、支出負担行為担当官の設置されていない官庁において行う支出負担行為事務の円滑化を期することといたしました。
なおそのほか、事務簡素化の一環といたしまして、支払い計画を承認した場合における大蔵大臣の会計検査院に対する通知は、これを廃止することとし、また出納官吏が現金または物品を亡失毀損した場合における大蔵大臣に対する通知は、その都度行うこととなつておりますのを、政令の定めるところにより通知することとし、一定期間分をとりまとめて通知することもできるような取扱いを規定して参りたいと思います。
次に公認会計士法の一部を改正する法律案の提案の理由を御説明申し上げます。
公認会計士試験につきましては、法律施行以来特別公認会計士試験を実施して参りましたが、この特別公認会計士試験の制度は、本年七月三十一日をもつて終了することとなつております。
しかしながら公認会計士試験の第三次試験及び特別公認会計士試験の実施状況等から考え、また公認会計士試験制度の確立をはかるために、この際公認会計士となるには、何人も第三次試験に合格しなければならないという原則を確立する一方におきまして、特別公認会計士試験の受験資格者に対しまして、暫定的に何らかの従来の特別公認会計士試験にかわる制度を設けることが必要であると考えられます。
すなわち昭和二十九年七月三十一日までに特別公認会計士試験を受けることができる資格のある者に対し、第三次試験を受けるため、必要な専門的学識を有するかどうかを判定するための検定を行うこととし、これに合格した者は、三年間の実務補習等の期間の経過を要しないで、ただちに第三次試験を受けることができることといたしました。なおこの検定の実施は、昭和二十九年八月一日から三年以内に限定し、毎年二回行うことといたしております。
以上がこの三法律案の提案の理由であります。
何とぞ御審議の上、すみやかに御賛成あらんことをお願い申し上げます。
—————————————
第19回国会衆議院大蔵委員会議録第30号3頁(昭和29年3月29日)〔植木庚子郎政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=101901121)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。