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国会審議›第24回国会›閣法第56号
閣法第24回国会 第56号成立修正あり

農業改良資金助成法案

昭和31年法律第102号 農業改良資金融通法
提出昭和31年2月17日 内閣
付託参議院 農林水産委員会
衆議院 農林水産委員会
成立昭和31年4月13日
昭和31年法律第102号
審議会議 9回・発言 296(政府答弁等 107)

審議経過

右の数字は会議の発言数

参議院農林水産委員会

  1. S31.2.21趣旨説明農林水産委員会 916
  2. S31.4.6質疑農林水産委員会 2670
  3. S31.4.10質疑農林水産委員会 2784
  4. S31.4.12質疑・討論・附帯決議・採決農林水産委員会 28164
  5. S31.4.13委員長報告・採決本会議 3530
  6. S31.6.3附帯決議本会議 1

衆議院農林水産委員会

  1. S31.2.21趣旨説明農林水産委員会 927
  2. S31.3.22質疑農林水産委員会 22144
  3. S31.3.30修正案・委員長報告・採決(修正)本会議 2968
  4. S31.3.30質疑・附帯決議・修正案趣旨説明・採決(修正)農林水産委員会 2633
  5. S31.6.3附帯決議本会議 1

提案理由

庄野五一郎 政府委員(農林事務官(農業改良局長事務代理)) 昭和31年2月21日

ただいま上程されました農業改良資金助成法案の提案理由を御説明申し上げます。

 申すまでもなく農業改良のための補助金、特に直接農家に交付されるものは、いわゆる奨励的補助金でありまして、新技術の導入に当り、そのための資本投下を要する場合に一定の危険負担を伴いますので、無償の資金を与えることによって技術導入を円滑ならしめるためにとられているものでありまして、対象とたる技術が相当な普及度を示した場合は、一般営農資金による農家の自主的な施行にゆだねられる建前とされております。

 しかしながら現在の補助金の対象となっております事業の中には、ある程度の普及度を示し、補助金の対象とする理由は逐時希薄となりつつある反面、なお、若干の技術上の危険も残り、単純に一般営農資金による農家の自主的な実施にゆだねる段階には距離がありますため、何らかの奨励施策を続ける必要のあるものが相当数存在しております。

 従いまして補助金と一般営農融資の中間段階に、農業者が自主的に農業経営の改善をはかるため、能率的な農業技術を導入するに際しまして、都道府県がこれに無利子の資金を貸し付けるという新しい奨励制度を創設し、従来の補助金制度と並んで農業経営の改善と農業生産力の発展の財政的支柱といたすことが必要であると考えますとともに、あわせて現在補助事業に対して提起されている各種の批判にもこたえんとするものであります。

 また、現在組合系統資金に相当余裕金があり、経営改善のための農機具・畜舎等の各種固定施設に対しまして、農家の側にも多大の資金需要があるのでありますが、リスクその他の理由から、これらの施設に対する系統資金の融通に円滑を欠く場合が少くないと認められますので、この際農業者が自主的に農業経営の改善をはかるため農業改良上必要であり、かつ普及事業の指導の対象とすることが適当な固定施設を導入するに際しまして、都道府県が系統融資の債務保証を行うという制度を設けることにより農業協同組合の農業者に対する融資を円滑ならしめ、その余裕金の活用をはかることが適切であると考えられる次第であります。

 この法律は以上の理由によりまして無利子の技術導入資金の貸付と農業協同組合からの施設資金の借り入れに対する債務保証を行う都道府県に対しまして、政府が必要な助成を行う制度を確立し、もって農業経営の安全と農業生産力の増強に資することを目的といたしております。

 次にこの法律の内容を御説明いたします。まずこの法律の対象といたします資金を技術導入資金と施設資金に分けてそれぞれ定義いたしますとともに、都道府県が、農業者またはその組織する団体に対する技術導入資金の貸付またはこれらのものが農業協同組合から施設資金を政令で定める利率、償還期間、及び据置期間で借り受けることにより当該農業協同組合に対して負担する債務の保証を行います場合には、政府は当該都道府県に対し、予算の範囲内において必要な資金の一部を助成することといたしております。

 技術導入資金の貸付につきましては、貸付金の一農業者等ごとの限度、利率及び償還期間を定め、また保証人、貸付の申請及び貸付を行う場合を規定いたしますとともに、貸付金の目的外使用等の際における一時償還、災害その他政令で定めるやむを得ない理由による支払いの猶予及び違約金について定めております。

 次に施設資金を借り受ける場合の債務保証についてでありますが、当該都道府県は債務保証規程を定めて、農林大臣の承認を受けることとし、また保証債務の合計額の限度及び一被保証人の債務保証の限度を規定するとともに債務保証の申請及び債務保証を行う場合を定めております。

 また、都道府県がこの事業を行う場合には、当該事業の経理は特別会計を設けて行わなければならないこととし、その歳入歳出について規定するほか、保証債務の弁済金の財源につきましてはこれを基金として特別に管理することを定めております。

 以上のほか都道府県が当該事業を行います場合に、その事務の一部を農業協同組合連合会に委託することができることといたすとともに、国が都道府県に交付する補助金の額及び都道府県が当該事業を廃止いたしました場合の政府への納付金について規定いたしております。

 なお、附則におきまして耕土培養法及び水稲健苗育成施設普及促進法の助成規定に必要な改正を加えることにいたしております。

 以上がこの法律案のおもな内容でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。

    —————————————

第24回国会衆議院農林水産委員会議録第9号6頁(昭和31年2月21日)〔庄野五一郎政府委員発言・発言番号6〕 会議録 国会会議録検索システム

附帯決議

衆議院 農林水産委員会昭和31年3月30日
参議院 農林水産委員会昭和31年4月12日

一本法によるような資金制度にかかわらず、わが国農業の後進性且つ零細性にかんがみ、補助金制度は益々これを拡充強化すべきである。なお、右に関連して、政府が、今回補助対象事業から資金対策事業に切り替えようとしている事業の中には、その普及が未だ甚だ微々たるものがある状況に徴し、且つ本法律案修正の趣意に照らし、政府は今回の措置を再検討して之を是正すべきである。

二政府は新しい技術の確立に不断の努力を払い、且つ技術改良普及のため、先づ以つて農業改良普及制度の拡充強化をはかるべきである。

三政府は、本法の運用に関する行政事務が機械的に単なる金融的事務に陥ることを厳に警め、飽くまで技術の改良普及と密着してこれが推進に役立つよう中央及び地方を通じてその行政機構を明確にして且つこれを整備すべきである。

四本法律案第三条第三項の規定により、政府が利子補給の財源措置を講ずる場合は、資金の貸付を行う農業協同組合並びに融資を受ける農業者等の意見をきき、農林漁業金融公庫資金の条件等とも勘案して極力低利ならしめると共に、資金の貸付を行う系統農業協同組合の手数料の適正を講ずべきである。

五本法律案第二十条による事務の委託については、信連に対して県金庫(本庫)若くは県との直接契約によることとし、系統農業協同組合の活用を講ずべきである。

出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401056)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。