都市公園法案
参議院 建設委員会
昭和31年法律第79号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
馬場元治 建設大臣 昭和31年3月15日ただいま提案になりました都市公園法案につきまして、提案の理由とその要旨を御説明申し上げます。
従来、営造物である公園に関する法制としては、明治六年太政官布告第十六号のほかは、わずかに都市計画法及び土地区画整理法にその建設に関する規定が散在するにすぎず、これが管理に関する法制は全く存在しなかったのであります。その結果、公園の管理の適切を欠くものが多く、あるいは荒廃し、あるいは壊滅した公園も少くない状況であります。
このような事態に対処するため、公園の規制に関する法律の制定が長年にわたり各方面から要望されておりましたので、ここに都市公園の設置及び管理に関する基準等を定めて都市公園の健全な発達をはかり、もって公共の福祉の増進に資するため、本法案を提案することといたしました次第であります。
以上が本法案の提案理由でありますが、次に本法案の要旨につきまして簡単に御説明申し上げます。
第一に、本法は市街地の住民のための公園を規制の対象といたしまして、その範囲を都市計画区域内において地方公共団体が設置する公園もしくは緑地または都市計画の施設である公園もしくは緑地で地方公共団体が設置するものとしたのであります。
第二に、公園は本来屋外における休息、観賞、散歩、遊戯、運動等を行う場所でありますので、公園施設として設けられる建築物の建蔽率を限定したのであります。
第三に、公園の管理が乱れる最も大きな原因は、公園の効用を阻害する工作物等によって公園が占用されることにありますので、これらの工作物等による都市公園の占用は、一定の要件を満たさない限り、許されないものとしたのであります。
第四に、公園管理者である地方公共団体に対して、法令違反者等に対する監督処分の権限を付与してこの法律の実効を確保することといたしたのであります。
第五に、わが国の人口一人当りの都市公園の面積は諸外国に比較してきわめて狭く、かつ、都市公園は一たび廃止されますとこれにかわるべき都市公園を建設することは容易でありませんので、公園管理者は、公益上特別の必要がある場合または廃止されるべき都市公園にかわるべき都市公園が設置される場合のほか、みだりに都市公園の全部または一部を廃止してはならないこととしたのであります。
第六に、都市公園の使用関係を私法上の契約にまかせておきますと、とかくその関係が不明確になりがちでありますので、都市公園を構成する土地物件については、私権の行使を制限することといたしたのであります。
以上が都市公園法案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願いする次第であります。
第24回国会衆議院建設委員会議録第16号6頁(昭和31年3月15日)〔馬場元治建設大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102401132)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。