日本貿易振興会法案
参議院 商工委員会
昭和33年法律第95号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院商工委員会
- S33.2.27趣旨説明商工委員会 1033
- S33.2.28質疑商工委員会 1160
- S33.3.4質疑商工委員会 1267
- S33.3.5質疑商工委員会 13125
- S33.3.6質疑商工委員会 1496
- S33.3.11質疑商工委員会 15106
- S33.3.12質疑商工委員会 1665
- S33.3.13質疑商工委員会 1791
- S33.3.18質疑商工委員会 1857
- S33.3.19質疑商工委員会 19114
- S33.3.20質疑商工委員会 2054
- S33.3.25委員長報告・採決本会議 1913
- S33.3.25採決・附帯決議商工委員会 2152
- S33.4.24参議院回付案・参議院回付案同意本会議 3532
- S33.4.25附帯決議本会議 1
参議院商工委員会
- S33.2.27趣旨説明商工委員会 5117
- S33.3.13補足説明・質疑商工委員会 927
- S33.3.28参考人招致商工委員会 14110
- S33.4.3質疑商工委員会 15121
- S33.4.8質疑商工委員会 16122
- S33.4.23委員長報告・採決(修正)本会議 2684
- S33.4.23質疑・修正案趣旨説明・討論・採決(修正)商工委員会 22304
提案理由
前尾繁三郎 通商産業大臣 昭和33年2月27日ただいま議題となりました日本貿易振興会法案につきまして、その提案の理由及び要旨を御説明いたします。
今さら申し上げるまでもなく、わが国経済の基盤を拡大し、その発展をはかるためには、輸出を振興することが絶対的に必要であります。政府におきましても、ことにその重要性に思いをいたしまして、先般来輸出金融の改善、税制上の優遇等、輸出を振興するに必要と思われる種々の施策の実施に留意してきた次第であります。しかしながら、輸出の振興をはかりますためには、かかる制度的改正のみをもっては十分とは言えないのでありまして、海外市場の調査、国際見本市への参加、広報宣伝活動等のいわゆる貿易振興事業を強力に推進する必要があるのでございます。
この必要性にかんがみまして、従来財団法人海外貿易振興会に対し補助金を交付し、これら貿易振興事業を実施させていたのでありますが、国際収支を根本的に改善し、わが国の経済を長期にわたり安定的に拡大せしめる素地を作りますためには、これら貿易振興事業を強力に実施する中枢機関を設立し、その行う事業を大幅に拡充強化する必要があるのでございます。このため、政府におきましては、この貿易振興事業実施の中枢機関として、本日提出いたしましたような日本貿易振興会の構想を取りまとめまして、御審議をわずらわすことといたしたのであります。
すなわち、この法案は、以上の趣旨に従いまして、わが国の貿易の振興に関する事業を総合的かつ効率的に実施することを目的といたしまして、日本貿易振興会を設立しようとするものでありますが、その事業の運営に際しましては、中小企業のための貿易振興に特に重点を置く所存であります。すなわち、中小企業につきましては、わが国貿易に大きな比重を占めているにもかかわらず、経済的負担能力が乏しく、十分な海外活動ができない実情にありますので、海外市場の動向把握とか、商品の海外宣伝等につき、特別の便宜をはかる必要があるのでございまして、日本貿易振興会の事業運営に当りまして、この点に遺憾なきを期する所存であります。
次にこの法案の要旨を御説明いたします。
まず第一に、日本貿易振興会の資本金は二十億円とし、経済基盤強化のための資金及び特別の法人の基金に関する法律により、その全額を政府が出資することにいたしました。
第二に、振興会の役員としましては、理事長、副理事長、理事及び監事を置くこととし、理事長、副理事長及び監事は通商産業大臣が任命し、理事は理事長が通商産業大臣の承認を受けて任命することになっております。
なお、振興会の行う事業が、民間業界と特に密接な関係がある点にかんがみまして、民間学識経験者をもって構成される運営審議会を設置し、振興会の運営に当って、民間の創意を取り入れ、弾力的な運営をはかり得ますよう特に留意いたしました。
第三に、振興会の行う業務でありますが、日本貿易振興会設立の目的に従いまして、おもな業務としましては、貿易に関する調査及びその成果の普及、わが国の産業及び商品の紹介宣伝、貿易取引のあっせん、博覧会、見本市等の開催または参加等の業務を行わせることといたしたのであります。なお、これらの業務の実施に当りまして、中小企業のために重点が置かれることは、先ほど申し述べた通りであります。
第四に、振興会の財務及び会計でありますが、振興会は毎年、事業計画、資金計画及び収支予算につきまして通商産業大臣の認可を受けなければならないこととしたのを初めとして、振興会の財務諸表、借入金、重要財産の処分等についても、通商産業大臣の認可または承認を受けなければならないこととし、また余裕金の運用につきまして一定の制限を付し、振興会の会計の適正化をはかった次第であります。
第五に、振興会は、通商産業大臣の監督に服するのでありまして、通商産業大臣は振興会に対して、監督上必要な命令を発し、または報告を徴し、所属職員をして立ち入り検査ができることといたしました。
最後に、振興会の設立に関する事務は、通商産業大臣が任命する設立委員に処理させることといたしますが、設立に当りまして、財団法人海外貿易振興会の一切の権利義務を包括承継することといたしまして、従来行なってきた貿易振興事業の継続に支障を来たさないようにいたしました。
なお、このほか振興会に対する課税を減免するため、各種税法の一部改正を行いまして、振興会の業務の運営に遺憾なきを期した次第であります。
以上、簡単でございますが、この法律案及びその要旨を御説明いたしました。何とぞ慎重御審議の上御賛同賜わりますようお願い申し上げます。
第28回国会衆議院商工委員会議録第10号4頁(昭和33年2月27日)〔前尾繁三郎通商産業大臣発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=102801088)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。