外国為替及び外国貿易管理法及び外資に関する法律の一部を改正する法律案
衆議院 大蔵委員会
昭和39年法律第33号
審議経過
右の数字は会議の発言数参議院大蔵委員会
衆議院大蔵委員会
- S39.3.26趣旨説明・質疑本会議 1756
- S39.3.27趣旨説明大蔵委員会 27359
- S39.3.31委員長報告・討論・採決本会議 2040
- S39.3.31質疑・討論・採決大蔵委員会 28216
提案理由
田中角榮 大蔵大臣 昭和39年2月14日外国為替及び外国貿易管理法及び外資に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨を御説明申し上げます。
わが国は、世界経済の趨勢に即応し、国際分業を通じて経済活動の効率を高め、わが国経済の一そうの繁栄をもたらすため、開放経済体制への移行を進めており、その一環といたしまして、来たる四月一日に、国際通貨基金協定第八条に規定する義務を受諾することとして、着々諸般の準備を進めているのでありますが、これに伴い外国為替、外国貿易その他の対外経済取引に関する法制を整備することが必要となっているのでございます。
次に、今回提案いたしました法律案の概要を御説明申し上げたいと存じます。
まず第一は、外国為替及び外国貿易管理法の一部改正であります。現行の外国為替及び外国貿易管理法においては、貿易及び貿易外取引を通じ、外貨資金の使用は、すべて外国為替予算の範囲内で許されるものと規定しているのであります。ところで、わが国が国際通貨基金八条国へ移行するためには、輸入代金の支払いのような経常的国際取引のための支払いに対する為替制限を撤廃しておくことが必要となりますので、外国為替予算制度を廃止することとし、このための所要の改正を行なうことといたしたのであります。
また、外国為替予算制度の廃止に伴いまして、外国為替予算の作成を主たる任務としております閣僚審議会は、その存在理由がなくなりますので、これを廃止することといたしたのであります。
さらに、現行の輸入貿易の管理は、外国為替予算を前提として行なわれておりますが、外国為替予算制度の廃止に伴いまして、今後の輸入貿易の管理は、為替制限によらない方法でこれを行ない得るように所要の改正を行なうことといたしたのであります。
第二は、外資に関する法律の一部改正であります。その第一は、外国為替予算制度の廃止に伴う規定の整理でありまして、外資に関する法律に基づいて対外送金が認められるものの支払い予定額を、外国為替予算に計上する制度を廃止することといたしました。
その第二は、届け出のみによる株式または持ち分取得制度の廃止であります。これは、従来、外資に関する法律では、外国投資家の株式取得には、原則として主務大臣の認可を要することとなし、例外として、新株の取得であって、果実または元本の回収金の送金を希望しないものについては外国為替及び外国貿易管理法の許可を要することとしていたのでありますが、今後は適用法律を一つにするため、送金希望のない新株取得につきましても、原則として外資に関する法律の認可を要することとするよう改正しようとするものであります。
その第三は、契約期間または対価の支払い期間が一年をこえる技術援助契約の締結並びに受益証券、社債及び貸し付け金債権の取得に関する規制の一元化であります。従来、これらの外資につきましても、その対価、果実または元本の回収金の対外送金を希望する場合にのみ外資に関する法律の認可を要することとし、それ以外の場合は外国為替及び外国貿易管理法の規制を受けることとしておりましたが、適用法律を一にし、制度を簡素化するため、今後は送金希望の有無にかかわらず、原則として外資に関する法律の認可を要することとするよう改正しようとするものであります。
その第四は、外国為替公認銀行への事務の一部委任であります。これは従来、主務大臣の事務の一部を日本銀行に委任し得ることとなっておりましたのを、国際経済取引の自由化を促進し、外資導入関係事務処理の円滑化をはかるため、さらに外国為替公認銀行にも委任し得るよう改正しようとするものであります。
以上、外国為替及び外国貿易管理法及び外資に関する法律の一部を改正する法律案の趣旨につきまして御説明申し上げた次第であります。(拍手)
第46回国会参議院会議録第7号9頁(昭和39年2月14日)〔田中角榮大蔵大臣発言・発言番号26〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104601062)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。