学校教育法の一部を改正する法律案
衆議院 文教委員会
昭和39年法律第110号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
八木徹雄 政府委員(文部政務次官) 昭和39年4月1日次に学校教育法の一部を改正する法律案について申し上げます。
この法律案は、従来暫定的な制度とされていた短期大学を恒久的な制度とすることとし、これに伴い、短期大学の目的を明らかにするとともに、その学科組織を明確に定める等短期大学に関する規定を整備しようとするものであります。
現行の短期入学制度は、当分の間の暫定措置として昭和二十五年度から発足したものでありますが、以来十四年間に年々その学校数は増加し、昭和三十八年度現在では、国・公・私立あわせて三百二十一校を数え、また在学生は約十二万に達し、わが国の高等教育における重要な役割を果たしているのであります。短期大学が暫定措置として置かれたものであるにもかかわらずこのような実績を示しておりますことは、この制度が四年制大学に比べ短期間の修業年限を持つ高等教育機関として、父兄、学生の経済的負担を軽減しつつ実際的な専門職業教育や女子の高等教育を施す点において、社会の要請に沿ったものであるからと考えられます。
したがいまして、このような短期大学の発展の実態と短期大学に対する社会的要請にかんがみ、この際明確な目的、性格を有する短期大学制度を確立し、より一そう充実した教育の展開をはかろうとするものであります。
次に、この法律案の概要について申し上げます。
まず第一に、従来附則に置かれていた短期大学に関する暫定規定を削除し、本則の大学の章の中において短期大学の目的、修業年限及び学科組織等について規定を設け、短期大学を制度的に安定させることといたしました。
第二に、短期大学は、深く専門の学芸を教授研究し、職業または実際生活に必要な能力を育成することをおもな目的とすることとし、短期大学の発展してきた実態に即応してその目的を明確にするとともに四年制大学に対する短期大学の性格を明らかにいたしたのであります。
第三に、短期大学の修業年限については、従来どおり二年または三年といたしました。
第四に、短期大学には、その実態に即して、学部を置かずに学科を置くことといたしました。学科の設置廃止については、文部大臣の認可を受けることを要することといたしましたが、その適正を期するため、大学設置審議会に諮問することといたしております。
第五に、短期大学を卒業した者は、文部大臣の定めるところにより、大学に編入学することができることとし、また短期大学には大学院を置かず、短期大学の卒業者には学士の称号を与えないことといたしておりますが、これらの点については従来と全く同様であります。このほか、専攻科及び別科、教職員組織、教授会、研究施設の付置、名誉教授、公開講座等の大学に関する諸規定は、すべて短期大学にも適用することといたしました。
なお、現存の短期大学は、この法律による改正後の短期大学として設置されたものとみなし、また現に置かれている学科については、あらためて文部大臣の認可を受けることを要しないことといたしました。
以上が、この法律案の提案の理由及び内容の概要であります。
何とぞ、十分御審議の上、すみやかに御賛成くださるようお願い申し上げます。
第46回国会衆議院文教委員会議録第15号2頁(昭和39年4月1日)〔八木徹雄政府委員発言・発言番号4〕 会議録 国会会議録検索システム
立法資料のある条文
この法律案の審議で取り上げられた条(政府答弁の件数順)出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104601147)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。