道路法の一部を改正する法律案
衆議院 建設委員会
昭和39年法律第163号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
河野一郎 建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長 昭和39年5月22日ただいま議題となりました道路法の一部を改正する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
最近におけるわが国経済の発展に伴い、道路における長距離輸送が急激に増大しておりますが、この傾向は、幹線道路において今後ますます顕著になるものと考えられます。
このような状況に対処するため、総合的な計画に基づき、特に全国的な幹線道路を緊急に整備し、輸送隘路を打開するとともに、先行的道路投資を行ない、産業基盤の強化をはかることが要請されております。
そこで、この際一級国道及び二級国道は、これを一級国道として統合し、その重点的かつ効率的な整備を促進いたしますとともに、管理体制の強化をはかりたいと存じております。
また、最近、道路交通事故が激増しております状況にかんがみまして、交通安全施設に関する規定を整備いたしたいと考えております。
このような観点から、ここに道路法の一部を改正する法律案を提出した次第でありますが、以下その要旨について御説明申し上げます。
第一に、従来の一級国道及び二級国道の区別を廃止して、新たに一般国道の制度を設けることといたしました。
第二に、一般国道の指定基準は、従来と同様の指定基準に加えて、このたび特に、国土の総合的な開発または利用上特別の建設または整備を必要とする三都市と重要な国道とを連絡する道路を、一般国道として指定できるものといたしました。なおこの法律が施行されますときに一級国道または二級国道でありましたものは、すべて一般国道となることといたしております。
第三に、一般国道の管理及びその費用負担につきましては、現在の一級国道のとおりといたしております。なお現在の二級国道につきましては、経過措置として、当分の間都道府県知事においてもその新設、改築を行なうことができる措置を講じております。
第四に、道路交通の安全と円滑をはかるため、道路の構造基準につきまして、横断歩道橋、ガードレール等の交通安全施設に関する規定を設けることといたしました。
第五に、道路整備の産業基盤の強化等に対する役割りの重要性にかんがみ、道路審議会の委員の定数を五名増加することといたしました。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださいますようお願いいたします。
ただいま議題となりました住宅地造成事業に関する法律案につきまして、提案の理由及びその要旨を御説明申し上げます。
御承知のとおり、近時、都市への人口の集中に伴う住宅難は著しいものがありますが、地価の高騰と宅地の取得難がこの住宅難を解消する上で重大な隘路となっております。他面、より安い宅地を求めて住宅が建設される結果、都市の周辺部において無秩序な市街化が行なわれ、環境の悪い住宅地が形成されております。特に最近の民間宅地造成事業の現況を見まするに、公共施設の整備等が不十分なため、災害の防止上または通行の安全上障害を生じ、あるいは団地周辺に溢水等の被害を惹起せしめております。
このような事情にかんがみ、道路、排水施設等の公共施設の整備された良好な住宅地の造成を確保するため、必要な規制を行なうとともに、あわせて、民間の住宅地造成事業の健全な発展をはかり、民間による良好な住宅地の供給を促進するため、所要の助成策を講ずることが緊要と考え、ここに住宅地造成事業に関する法律案を提出することといたした次第であります。
以上が、この法律案を提案いたしました理由でありますが、次に、その要旨を御説明申し上げます。
まず第一に、建設大臣は、人口の集中に伴う住宅用地の需要の著しい都市及びその周辺の都市計画区域内の土地の区域を、関係都道府県の申し出に基づき、住宅地造成事業規制区域として指定することができるものといたしております。
第二に、住宅地造成専業規制区域内において、相当規模の住宅地造成事業を施行しようとする者は、事業計画を定めて都道府県知事の認可を受けなければならないものといたしております。
第三に、事業計画においては、災害を防止し及び環境の整備をはかるため、必要な道路、排水施設等の公共施設の整備に関する計画が適正に定められていなければならないものとし、工業地域、災害危険区域等、住宅地の造成を行なうのに適当でない区域内の土地を含めてはならないものといたしております。
第四に、住宅地造成事業についての助成措置といたしましては、農林大臣または都道府県知事は、農地等をこの事業の用に供するため、農地法上の転用許可を求められたときは、この事業が促進されるよう配慮するものとするほか、国または地方公共団体は、技術上の助言または資金上その他の援助につとめるものといたしております。
なお、設置された公共施設は、原則として地元市町村が管理するものといたしております。
以上が、この法律案の提案理由及びその要旨でありますが、何とぞ慎重御審議の上、すみやかに御可決くださるようお願いいたします。
第46回国会衆議院建設委員会議録第31号6頁(昭和39年5月22日)〔河野一郎建設大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
道路の管理責任の明確化に伴い、経費の負担区分についても、その明確化を図る必要がある。よって、政府は、すみやかに国道に関する国の負担については、新設改築にかかわるものは現行の暫定負担率を恒久化するとともに、維持修繕その他の管理についても同様の負担を行なうよう措置を講ずべきである。右決議する。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=104601170)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。