戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案
衆議院 社会労働委員会
昭和42年法律第58号
審議経過
右の数字は会議の発言数衆議院社会労働委員会
- S42.4.27趣旨説明社会労働委員会 6104
- S42.5.31質疑社会労働委員会 14144
- S42.6.1質疑社会労働委員会 15116
- S42.6.7質疑社会労働委員会 17186
- S42.6.8委員長報告・採決・附帯決議本会議 2339
- S42.6.8質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 1875
参議院社会労働委員会
- S42.6.20趣旨説明社会労働委員会 1678
- S42.7.4質疑社会労働委員会 20142
- S42.7.11質疑・採決・附帯決議社会労働委員会 22167
- S42.7.12委員長報告・採決本会議 2476
- S42.7.21附帯決議本会議 1
提案理由
坊秀男 厚生大臣 昭和42年4月27日ただいま議題となりました戦傷病者戦没者遺族等援護法等の一部を改正する法律案について、その提案の理由を御説明申し上げます。
戦傷病者、戦没者等の遺族、未帰還者の留守家族及び戦傷病者の妻に対しては、戦傷病者戦没者遺族等援護法、戦傷病者特別援護法、未帰還者留守家族等援護法及び戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法等により各般にわたる援護の措置が講ぜられてきたところでありますが、今般さらにこれらの援護措置の一段の改善をはかることとし、この法律案を提案することといたした次第であります。
次に、この法律案の概要について御説明いたします。
第一は、戦傷病者戦没者遺族等援護法の一部改正についてであります。
その改正の第一点は、款症程度の障害者に対して、障害年金または障害一時金を受給者の選択により支給することとしたことであります。すなわち、款症程度の障害者については、その不具廃疾の程度が変動しないと認められる場合には障害一時金が支給され、それ以外の場合には障害年金が支給されることになっていたのを改めて、受給者の選択により一時金または年金のいずれかを支給することとしたことであります。なお、この措置は、すでに一時金の裁定を受けた者についても適用することといたしました。
改正の第二点は、別途今国会に提案されております恩給法の一部改正による戦病恩給及び公務扶助料の増額に関連いたしまして、障害年金、障害一時金、遺族年金及び遺族給与金並びに特別項症から第二項症までの障害者に支給する障害年金についての加給金の額をそれぞれ増額することとしたものでありまして、増額の程度については、恩給法のそれにならっております。
改正の第三点は、軍人軍属が日華事変中いわゆるみなし公務傷病により不具廃疾となりまたは死亡した場合に支給する障害年金及び遺族年金の額は、従来本来の公務傷病によるものの六割とされておりましたのを改め、本来の公務傷病によるものと同額とすることとしたことであります。
改正の第四点は、祖父母等に対する遺族年金及び遺族給与金について、その支給条件のうち、当該祖父母等を扶養することができる直系血族がないことという条件を撤廃することとしたことであります。
改正の第五点は、準軍属の後順位の遺族にも年額三千五百円の遺族給与金を支給することとしたことであります。すなわち、現行法では、軍人軍属の遺族については、後順位者にも遺族年金が支給されていますが、準軍属の遺族については先順位者に対してのみ遺族給与金が支給されているにすぎませんので、これを改めて、準軍属の遺族の処遇改善をはかったのであります。
改正の第六点は、事変または戦争に関する勤務に関連する傷病による死亡を支給事由とする弔慰金について、在職期間経過後、一般傷病による場合は二年以内、結核、精神病による場合は六年以内に死亡した場合に支給することとなっているのを、在職期間経過後、一般傷病による場合は四年以内、結核、精神病による場合は十二年以内に死亡した場合にも支給することとしたことであります。
第二は、未帰還者留任家族等援護法の一部改正についてであります。
改正点は、戦傷病者戦没者遺族等援護法による遺族年金の額の引き上げに準じて、留守家族手当の額を引き上げることとしたことであります。
第三は、戦傷病者特別援護法の一部改正についてであります。
改正点は、長期入院患者に支給する療養手当の月額現行三千円を三千四百円に引き上げることとしたことであります。
第四は、戦傷病者等の妻に対する特別給付金支給法の一部改正についてであります。
改正点は、現在、恩給法による特別項症から第五項症までの障害を持つ戦傷病者の妻に対しまして支給することとしている特別給付金を、第六項症または第七項症程度の障害を持つ戦傷病者の妻にも支給することとしたことであります。
以上のほか、各法につき、所要の条文の整理を行なうことといたしております。
以上がこの法律案を提出いたしました理由でありますが、何とぞ慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
第55回国会衆議院社会労働委員会議録第6号6頁(昭和42年4月27日)〔坊秀男厚生大臣発言・発言番号3〕 会議録 国会会議録検索システム
附帯決議
政府は、左記事項につき速やかに実現するよう検討、努力すること。
一わが国経済成長の実情にかんがみ、援護の最低基準を大巾に引き上げ、公平な援護措置が行なわれるよう努力すること。
二満洲開拓青年義勇隊員の募集の実情及び課せられた任務等の実態にかんがみ、昭和二十年八月八日以前の死没者の遺族の援護は勿論、その他の場合においても必要な援護措置を講ずること。
三わが国が世界唯一の原爆被爆国である事実にかんがみ、原爆被爆地において、旧防空法等による国家要請により、防空等の業務に従事中死亡又は身体に障害をこうむった者に対し、昭和四十三年度を目途として援護措置を講ずること。なお、被爆地以外の地域についても必要な措置につき検討すること。
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105501079)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。