臨時船舶建造調整法の一部を改正する法律案
衆議院 運輸委員会
昭和43年法律第87号
審議経過
右の数字は会議の発言数提案理由
中曽根康弘 運輸大臣 昭和43年2月27日ただいま議題となりました臨時船舶建造調整法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。
現行の臨時船舶建造調整法は、昭和二十八年に制定され、外航船舶の建造を許可制としてその建造調整を行なうことにより、わが国の国際海運の健全な発展に寄与するとともに、ひいては、わが国造船業の発展にも資してきたのであります。今回の改正は、本法の存続期間が現在昭和四十四年三月三十一日までとなっておりますのを昭和四十八年三月三十一日まで延長することとしたことであります。
わが国造船業の現状を見ますに、昭和四十二年十二月末現在、その輸出船手持ち工事量は、約千三百万総トンに及んでおり、この中には、昭和四十四年度、四十五年度着工予定のものが相当量含まれているばかりでなく、超大型船については四十六年度以降のものについても引き合いが寄せられている状況であります。しかるに、国内船の建造契約は、着工二、三ヵ月前に行なわれるのが通常でありまして、このまま放置しておきますと、わが国外航船腹の整備に支障を及ぼすおそれもあり、国内船建造のための船台を確保するよう調整する必要が強くなっております。
また、外航船舶の建造にあたっては、それが予定航路の輸送需要量、積載貨物の種類等に適合し、国民経済の要請に適合したものとなるよう調整するとともに、わが国からの輸出船の増大に伴って、これら輸出船とわが国船舶との間に競合関係を生ずるおそれが強くなっていることにかんがみ、輸出船の建造にあたっては、それがわが国国際海運の健全な発展に支障を及ぼすことのないよう調整する必要があります。
さらに、最近需要が活発化している超大型船、コンテナ船等特に高度の技術を必要とする船舶の建造に際しては、一船ごとに、それを建造する造船所が適正な能力を有しているかいなかを検討し、もって、わが国で建造される船舶の船質を確保する必要があります。
本法の存続期間につきましては、邦船積み取り比率の低下及び海運国際収支の悪化の現状からみて、今後とも外航船舶の大量建造を必要とすると思われること、並びに西欧諸国の建造能力の整備状況からみて、大型船の建造については少なくともここ五年間は日本が独占的地位を占めるものと予想されることにより、本法による建造調整も少なくとも昭和四十八年三月三十一日までは必要であるとみるのが妥当であります。
なお、現行法は、昭和四十四年三月三十一日まで効力を有するのでありますが、その有効期間延長についてのこの法律案を今期通常国会に提出いたしますのは、造船の場合におきましては、着工の相当期間前に契約が締結されるのが通例でありますので、昭和四十四年四月以後に行なわれます建造について混乱を生ぜしめないためであります。
以上が、この法律案を提案する理由であります。なにとぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
第58回国会参議院運輸委員会会議録第3号2頁(昭和43年2月27日)〔中曽根康弘運輸大臣発言・発言番号7〕 会議録 国会会議録検索システム
出典:国立国会図書館「日本法令索引」(https://hourei.ndl.go.jp/#/detail?billId=105801036)を加工して作成(加工:TaiLexi AI) 発言の出典:「国会会議録検索システム」(国立国会図書館)を加工して作成。引用部分は会議録の原文です(見出しは質問の一文、強調は一致した語)。国会答弁・附帯決議は法的拘束力を持つものではありません。